FX(外国為替証拠金取引)と外国為替のサイト・ザイFX! 為替チャート、FX初心者向け記事、FX会社比較など情報満載
バックナンバー

歴史的安値更新のあとに協調介入。
米ドル/円の売りは一時撤退するべき

2011年03月23日(水)東京時間 13:15

■予想どおり、歴史的安値である79.75円は更新された

 かなり以前から、個人的な考え方として「米ドル/円は80.00円を割り込み、歴史的安値である79.75円を更新する」と明言してきた2008年4月17日公開の「ドルはどこまで下がるのか? (5)」などを参照)

 個人的には予定どおりと言えるが、3月17日(木)に米ドル/円は歴史的安値を更新し、76.25円をつけた。

 ところが、3月18日(金)にはG7による協調介入が実施され、米ドル/円は急反発。相場的には非常に難しい正念場となっている。

 東北関東大震災や福島原発事故やリビア空爆など、相場を動かす材料(テーマ)は山積み状態だが、FXマーケットはそれらを消化できずに、全体的には様子見に推移している。

 日本にいると、日本の大震災の報道がトップニュースになりがちだ。しかし、世界の情勢を考えると、リビアへの欧米の軍事介入の方が、より重大なトピックと考える。

 それは、決して、今回の大震災で被災して困っている方々をおざなりにしているわけではないが、世界各国のニュースの扱いとしては、日本の大震災と福島原発事故のニュースは、リビアへの軍事介入の次に来るニュースだろう。

 リビア情勢を見ても、それは事実上の戦争であり、これらの不幸な出来事(リビア情勢・東北関東大震災)を材料にわざわざ相場を張らなくてもよい、とも考えている。

 個人的には、マーケットが落ち着きを取り戻し、まっとうな相場つきになってから参入すればよいし、それまでの間、ポジションを取らずに休憩することも立派な戦略だと思う。

 相場(マーケット)は、いつでもあるのだし、なにもわざわざ難しい相場を取りにいかなくてもよい、と考えるからだ。

 もっと踏み込んで言えば、難しい相場ならば、そこはあえて手を出さず、やさしい相場になってから参入すればよい、ということだ。

■協調介入の意図にまだハッキリしない点あり

 3月18日(金)に実施された協調介入は「80.00円という絶対値を維持しようとしての協調介入なのか?」もしくは「今後、円安方向に導こうとする協調介入なのか?」、現時点ではその真意が読み取れない。

 日本サイドは「80.00円を維持し、今後、円安方向にトレンド転換を図るための協調介入」と言いたいところだろうが、今回、協調介入を合意した国々の意図は、はっきりしない。

 わざわざ、その意図を表明する国はないだろうから、推察するしかない。

 未曾有の大災害に見舞われた日本国がG7各国にお願いしたのだから、「とりあえず、日本国がそうしたいのならば、当面のところは協力してあげよう」といった趣旨で、G7各国は協調介入を実施したのではないだろうか?

 米ドル/円の水準を押し上げる意図があるのならば、81円、82円程度までの介入ではなく、もう一段上の、84円台ミドルと、86円台のチャート・ポイントを上に抜けるような「押し上げ介入」を実行するべきだ、と考える。

 しかし、現在はそこまでの行動には出ていない。

 この程度の介入ならば、単なる時間稼ぎの介入に過ぎず、トレンド転換も起こらない(=米ドル安・円高トレンドが持続する)だろう。

■米ドル/円、クロス円のショートは一時撤退するべき

 しかし、3月18日(金)に、G7が協調しての市場介入(米ドル買い・円売り介入)を決定し、介入を実施したことは事実。

 当面のところは、このニュースが出たことで、とりあえず米ドル/円のショート(売り持ち)は、一時撤退するべき、と考える。

 つまり、米ドル/円のショート・ポジションを保有している場合は、絶対値を気にせずに、いったんスクエア(=ポジションなし)にするべきだと思う。

 そして、ユーロ/円、英ポンド/円、豪ドル/円などのクロス円(米ドル以外の通貨と円の通貨ペア)でショートにしている場合も同様に、絶対値を気にせず、いったんスクエア(=ポジションなし)にするべき、と考える。

■「9月15日介入」の上限をマーケットは意識している

 以下の「米ドル/円(USD/JPY)日足チャート」をご覧いただきたい。これは300本足(=300日)のチャートだ。

 米ドル/円は、2010年9月下旬から2011年3月15日までの約6カ月の間、「80円から84円台ミドルの安値圏でのボックス相場」を形成していた。

 この期間、チャート上に【ピンクの水平線】で表示したレジスタンス・レベル(=84.50円)が有効であるか否かに注目してきた。

米ドル/円 日足(クリックで拡大)

 2月中旬(2月16日)には、84.00円に近づいたのだが、この時の高値は83.95~00円レベルで、結局、84.00円にも届かなかった。

 つまり、何も変化はなく、「【ピンクの水平線】で表示したレジスタンス・レベル(=84.50円)は、2010年9月下旬以降、2011年3月15日まで有効であり続けた」ということだ。

 仮に、84.50円を上に抜けても、次のレジスタンス・レベル(=86.00円)が控えている。

 84.50円を上に抜けても、ボックス相場の上限が86.00円へ移動するだけだ。だから、86.00円を上に抜けていかない限り、現在の「米ドル安・円高トレンド」が持続していることになる。

 (財務大臣の命令により)日銀が“単独で”「米ドル買い・円売り介入」を実施したのは、2010年9月15日のことだった。

 上の米ドル/円日足チャートを見ると、2010年9月15日の大陽線(大上昇を示すローソク足)が目立っている。

 この大陽線は、日銀の「米ドル買い・円売り介入」による特殊な値動きを示している。

「9月15日の介入」が実施された後で、上に抜けることのできなかった85.94円は、多くの市場参加者が意識する特別の為替水準だ。

 つまり、86.00円近辺はチャート・ポイントであり、86.00円近辺には米ドル売りオーダーが集中するはずだ。「86円台が強いレジスタンス・レベル(強い抵抗水準)になる」ということである。

 86円台に届くような相場展開になるようならば、上述のとおりだが、このところの「戻り高値」は84円台ミドル程度になっている。そして、84円台ミドルを上に抜けることができなければ、86.00円近辺のチャート・ポイントは考える必要がない。

■今はポジションを持たないことがセオリー

 3月18日(金)の時点で、G7が協調介入の合意を発表し、すでに日銀が「米ドル買い・円売り介入」を実施しているので、米ドル/円に対する考え方を変えた。 

ザイFX!公式twitter フォローしてね

ザイFX!公式ツイッター(@ZAiFX)
現在のフォロー者数 74158人

ザイFX!のtwitterをフォローする

注目ザイFX!編集部おすすめのFX会社

ザイFX!限定で6000円! トレイダーズ証券[みんなのFX]

トレイダーズ証券[みんなのFX]

米ドル/円スプレッド0.3銭!いま当サイト限定キャンペーン実施中!

米ドル/円0.3銭原則固定! GMOクリック証券[FXネオ]

GMOクリック証券[FXネオ]

5年連続でFX取引高世界第1位を達成! ザイFX!限定5000円キャッシュバック

松田哲の「FX一刀両断!」
松田 哲 (まつだ・さとし)

早稲田大学法学部卒業。三菱信託銀行、フランス・パリバ銀行、クレディ・スイス銀行などを経て、オーストラリア・コモンウェルス銀行のチーフ・ディーラーとして活躍。現在は松田トラスト&インベストメント代表取締役として、法人・個人向けコンサルティング業務を行っている。著書『外貨崩落』(技術評論社)などで米ドル/円相場、クロス円相場の下落を見事的中。近著に『1勝9敗でも勝てる松田式FX!』(ダイヤモンド社)がある他、『FXで稼ぐ人はなぜ「1勝9敗」でも勝つのか?』(技術評論社)、『FXの教科書』(扶桑社)、『投資で浮かぶ人、沈む人』(PHP研究所)、『FX「シグナル」を先取りして勝つ!』(技術評論社)などの著書がある。

執筆者のサイト

最新のバックナンバー

>>>バックナンバー一覧

ザイFX!関連情報

FX会社高額キャンペーンランキング

  • ★ザイFX!独自★5,000円キャッシュバック(FXダイレクトプラスで10万通貨以上の往復取引で。)+最大20,000円キャッシュバック(FXダイレクトプラスで200万通貨以上の新規または決済取引で。50万通貨以上の新規または決済取引では5,000円。)・セントラル短資FX[FXダイレクトプラス](11月30日まで)
  • ★ザイFX!独自★3,000円キャッシュバック(シストレ24で自動売買による5000通貨以上の決済取引で)+オリジナル書籍『フルオートの始め方と運用のコツ』(シストレ24開設で)+最大10,000円キャッシュバック(シストレ24で自動売買による20万通貨以上の決済取引で。10万通貨以上の決済取引では5000円。)、または、最大10,000円キャッシュバック(トライオートFXで自動売買による60万通貨以上の新規または決済取引で。30万通貨以上の新規または決済取引では5,000円。)・インヴァスト証券[シストレ24](11月30日まで)
  • ★ザイFX!独自★3,000円キャッシュバック(選べる外貨またはちょいトレFXで3万通貨以上の新規取引で)+最大10,000円キャッシュバック(選べる外貨で50万通貨以上の新規取引で。ログインと入金では500円、1000通貨以上の新規取引で+1,000円、10万通貨以上の新規取引で+1,500円、スマートフォンアプリ経由の取引で+1,000円)・FXプライム byGMO[選べる外貨](11月30日まで)
  • ★ザイFX!独自★4,000円キャッシュバック+5,000円キャッシュバック(ポンド円15万通貨以上の新規取引で)+2,000円キャッシュバック(他社からの乗換えで新規口座開設後、対象通貨ペア1万通貨以上の新規取引で)・ヒロセ通商[LION FX](10月31日まで)
  • ★ザイFX!独自★6,000円キャッシュバック(5万通貨以上の新規または決済取引で)+5,000円キャッシュバック(シストレ口座で1000通貨以上の1往復取引で)・トレイダーズ証券[みんなのFX](終了日時未定)
  • 最大10,000円キャッシュバック(トライオートFXで自動売買による60万通貨以上の新規または決済取引で。30万通貨以上の新規または決済取引では5,000円。)・インヴァスト証券[トライオートFX](11月30日まで)
  • ★ザイFX!独自★3,000円キャッシュバック+6,000円キャッシュバック(マネ育スクール全2回受講後、理解度テスト&アンケートに2回回答と新規口座開設で)・外為どっとコム[外貨ネクストネオ](12月30日まで)
  • ★ザイFX!独自★5000円キャッシュバック・GMOクリック証券[FXネオ](終了日時未定)

※「FX会社高額キャンペーンランキング」は原則としてザイFX!編集部が読者のみなさまに利益があると判断したキャンペーンに絞って掲載しています。その大まかな基準は「10万通貨取引が必要なケースであればキャッシュバック金額1500円以上」です。取引手数料が高かったり、大量の取引が必要だったりして、大きな取引コストがかかるキャンペーンは掲載していません。

GMOクリック証券
おすすめFX会社
link

ザイFX!限定5000円キャッシュバック

GMOクリック証券[FXネオ]

スマホ取引アプリも刷新のGMOクリック証券!当サイト限定キャッシュバック実施中!

link

人気の1000通貨自動売買『iサイクル注文』

外為オンライン

通常5000円に加えて3000円追加キャッシュバックが貰えるのはザイFX!だけ

Pick Up

最短5分で決着、最低50円から取引可能!人気のバイナリーオプションを徹底比較! FX会社のiPhone対応を徹底比較! システムトレード(シストレ)口座を徹底比較! NYダウや金にも直接投資できる CFD取引会社を徹底比較!

ザイFX!期間限定キャンペーン

世界の為替チャート

米ドル/円+0.37113.87

USDJPY

ユーロ/米ドル-0.00141.1764

EURUSD

南アランド/円+0.018.31

ZARJPY
おすすめ情報
『羊飼いのFXブログ』はこちら
FXと為替のポータルサイト「ザイFX!」カンタンナビ
「ザイFX!」をまるっとすべて見たい人は→「ザイFX!」トップページへ
メタトレーダー(MT4)の情報を知りたい人は→「ザイFX!×メタトレーダー(MT4)」トップページへ
株の情報を知りたい人は→「ザイ・オンライン」トップページへ
ザイ オンライン
TOPICS

相場を見通す 超強力FXコラム






 
10月16日更新

 
10月13日更新




ザイFX!のMT4専門サイト
ザイFX!メルマガ

元ミス慶応 葉那子と[FXトレード戦略指令!]でFXトレードを始めよう!



今月の経済指標 予想&結果

 
06月28日更新





世界の通貨大カタログ
サクッとわかるFX入門