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西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

驚きのギリシャ国民投票でユーロに不安。
一方、米ドル/円は介入で下値不安解消

2011年11月02日(水)18:31公開 (2011年11月02日(水)18:31更新)
西原宏一

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 このニュースが流れた後、11月1日(火)のユーロ/米ドル、ユーロ/円は急反落。ユーロ/米ドルは1.3609ドルまで、先週の高値から600ポイントも下落しました。

 また、ユーロ/円は111.62円の高値から106.49円とこちらも約5円急落しています。

ユーロ/米ドル 日足

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ユーロ/円 日足

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 マーケットが一転してリスクオフに傾いたことから、先週の1.4248ドルが当面のユーロ/米ドルの高値となる可能性が濃厚です。

 マーケットは再びギリシャの動向に左右されそうなムードであり、ユーロ/米ドルは1.3500ドル、さらに、1.3250ドルへと反落する可能性が高まってきました

■7.4兆円もの円売り介入で、米ドル/円は一時79円台へ

 一方、リスクオフシナリオの環境下では、通常ならば米ドル/円も下落する傾向にあります。

 ところが、10月31日(月)に行われた日本政府・日銀による大規模介入により、現執筆時点でも米ドル/円は78円台を保っています。

 先月末、つまり、今週月曜日の10月31日に、日本政府・日銀は今年3度目となる大規模な円売り介入を決行しました。

 この日の日本時間早朝のシドニー市場において、米ドル/円は、長らくサポートされていた75.50円のバリアがついに決壊し、史上最安値を再び更新して、一時は75.32円まで円高・米ドル安が進みました

 そして、月末にも関わらず、米ドル/円は75円割れのリスクを抱えたまま、東京市場の取引をスタートしました。

 このタイミングで日本政府・日銀は突然、単独介入を決行したのです。76円台はほぼ素通り状態で、一気に79円台まで米ドル/円は急騰しました

米ドル/円 4時間足

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 その後はリスクオフ相場となったため、現時点では78円台前半まで反落していますが、報道によると、今回の当局による円売り介入額は7.4兆円にのぼり、1日の額としては圧倒的に過去最大級のものだったとのことです。

 加えて、今回の介入は、前回の8月4日(木)のものとは異なり、欧米主要国からの批判は聞かれません。したがって、主要各国との連携もとれていると推察されます。

■米ドル/円はボトムアウトで、ユーロの下値不安は再燃か

 7.4兆円もの資金を一気に市場に投下したことで、当面のところ、米ドル/円の下値不安は解消されたと言えるでしょう。

 したがって、当面の米ドル/円は77~80円のレンジで推移すると考えています。

 また、当局が再び円売り介入を決行すれば、80円を超える可能性も高いでしょう。

米ドル/円 日足

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 11月に入った途端に、米大手金融機関の破産法適用の申請やギリシャの「国民投票」といったニュースが伝えられ、ユーロの下値不安が再燃しています。

 友人のヘッジファンドのユーロに対する目線も下がっており、ユーロ/米ドルのダウンサイドリスクに備え始めているもようです。

 このユーロの動向に大きな影響を与えるのが、11月3日(木)に行われるECB(欧州中央銀行)の理事会です

 この会合はドラギ新総裁の就任後、初めて開催されるものであり、そのコメントに注目です。


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