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ユーロ/円は88円台の歴史的安値更新も!
大きいフラッグ形成なら目標は86円程度

2012年07月25日(水)東京時間 16:42

■長期トレンドで見る現在のユーロ/円は下落トレンド

 今回はユーロ/円のチャート分析を行なう。

 まずは、下の月足チャートでユーロ/円の長期トレンドをご確認いただきたい。

 ユーロ/円は、2008年に約170円(正確には、169.95円)の高値をつけてから、下落に転じた。

 そして、月足チャートで見ると、2008年の高値を起点としたレジスタンス・ラインを上に抜けたのだが、結局トレンド転換が起こらなかったと判断したので、今回の高値に合わせたレジスタンス・ラインを「緑の破線」で表示している。

ユーロ/円 月足(クリックで拡大)

(出所:米国FXCM なお、ユーロが発足した1999年より前のチャートはECU(欧州通貨単位)を代わりに使ったチャートになっている模様(ザイFX!編集部))

 つまり、ユーロ/円は下落トレンドのままで、上昇トレンドに転換していない、と考える。要するに、現在のユーロ/円のトレンドは下落トレンドである、ということだ。

■2008年半ばにヘッド&ショルダー完成後、大暴落

 次に、週足チャートをご覧いただきたい。

 ユーロ/円は、2006年半ばから2008年半ばにかけて、下限149円程度、上限170円程度の「ボックス相場」を作った。

 この「ボックス相場」は、結果的に「ヘッド&ショルダー(※)」を完成し、その後の大暴落(クラッシュ)の原因となった。

 下のチャートでは、この「下限149円程度、上限170円程度のボックス相場」をピンクの枠で囲った。

(※編集部注:「ヘッド&ショルダー」はチャートのパターンの1つで人の頭と両肩に見立てたもの。天井を示す典型的な形とされている。「三尊型」「三尊天井」などとも呼ばれる)

ユーロ/円 週足(クリックで拡大)

(出所:米国FXCM

■2010年5月にボックス相場を下抜けし、売りシグナル点灯

 2008年の大暴落(「ヘッド&ショルダー」のクラッシュ)の後、2008年後半から2010年4月まで、ユーロ/円は上限140円程度、下限112円程度の「ボックス相場」を形成していた。

 上のチャートでは、この「下限112円程度、上限140円程度のボックス相場」を青の枠で囲った。

 そして、2010年5月に112.00円を下に割り込んだことで、その時点で再度「売りシグナル」を発した、と考える。

 上限140円程度、下限112円程度の「ボックス相場」を下に抜けたのだから、その後さらなる急落があっても不思議ではない状態が続いていた。

 しかし、112.00円を割り込んで以降のユーロ/円は、2010年4月ないし5月頃から、2011年3月28日に至る期間、「下値105円程度、上値116円程度のボックス相場」を形成した。

ユーロ/円 週足(再掲載、クリックで拡大)

(出所:米国FXCM)

 上のチャートでは、緑の枠でこの「下値105.00円、上値116.00円のボックス相場」を表示している。

■G7介入で相場の流れが変わるも、上値は重い展開

 そして、2011年3月29日(火)に116.00円を上に抜けている。

 ユーロ/円の大きな下落トレンドを考えると、下値の105円を下に抜ける可能性が高いと考えていたのだが、2011年3月のG7(先進7カ国)による協調介入により、相場の流れが変わったと考える。

 2011年3月29日(火)に、ユーロ/円は116.00円を上に抜けて、この時点では「買いのシグナル」を発したと考える。

 116.00円を上に抜けて上伸したユーロ/円だが、高値は123円台ミドル程度で、改めて上値が重い展開に変化した。

■下落・反発を繰り返すも、結局下落トレンドは変わらず

 その後、2011年5月6日(金)に、ユーロ/円はチャート・ポイントだった116.00円を下に割り込んだ。

 今度は、116.00円を下に割り込んだことで、「売りシグナル」を発したと考える。

 2011年3月29日(火)以降も、116.00円は重要なチャート・ポイントだったと考えるが、その後の値動きを含めて全体を俯瞰すると、ユーロ/円は、「上値124円程度、下値105円程度のボックス相場」を形成していたと考える。

 そして、ユーロ/円は、下限105円を下に割り込んだ時点で「売りシグナル」を発した

 下限105円を下に割り込んだ時点でのごく目先の下値のメドは、100円(100.00円)程度だったと考える。

 そして、2011年12月30日(金)に100.00円を割り込んだ時点で、改めて「売りシグナル」を発した

 100.00円を割り込んで97.00円近辺まで急落した後で、急激に、大きく反転上昇している。

 そして、97円から111円台まで大きくリバウンドすることで、中長期のレジスタンス・ラインを上に抜けたように見えたのだが、月足のコメントで述べたように「トレンド転換が起こらなかった」と考えるので、改めて今回の高値に合わせて、中長期のレジスタンス・ライン(紫の破線)を引き直した。

ユーロ/円 週足(クリックで拡大)

(出所:米国FXCM

 現在の相場は、上のチャートの赤い枠で示した「下限97円程度-上限124円程度のボックス相場」の下限を改めて割り込み、「売りシグナル」を発したと考えている。

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松田 哲 (まつだ・さとし)

早稲田大学法学部卒業。三菱信託銀行、フランス・パリバ銀行、クレディ・スイス銀行などを経て、オーストラリア・コモンウェルス銀行のチーフ・ディーラーとして活躍。現在は松田トラスト&インベストメント代表取締役として、法人・個人向けコンサルティング業務を行っている。著書『外貨崩落』(技術評論社)などで米ドル/円相場、クロス円相場の下落を見事的中。近著に『1勝9敗でも勝てる松田式FX!』(ダイヤモンド社)がある他、『FXで稼ぐ人はなぜ「1勝9敗」でも勝つのか?』(技術評論社)、『FXの教科書』(扶桑社)、『投資で浮かぶ人、沈む人』(PHP研究所)、『FX「シグナル」を先取りして勝つ!』(技術評論社)などの著書がある。

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