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参院選終了で「宴の後」のようなドル/円。
材料出尽くしで、すでに「夏休み相場」か

2013年07月24日(水)東京時間 15:17

■大局で見れば、米ドル/円の上昇トレンドに変化はない

 今回は、米ドル/円の分析を行なう。まずは、週足チャートをご覧いただきたい。

 米ドル/円はサポート・ライン「青の破線」に従って上昇したが、このサポート・ラインを割り込み、「売りシグナル」を発した。 

米ドル/円 週足(クリックで拡大)

(出所:米国FXCM

 この「売りシグナル」に従い、93円台にまで急落したが、93円台から101円台に反転上昇している。

 大局で見れば、この「売りシグナル」は、「トレンド転換」を示すのではなく、調整の下落局面に入ったことを示していたのだ、と考えている。

 続いて、別のラインなどを書き込んだ、下の週足チャートをご覧いただきたい。このチャートでは、サポート・ライン「青の破線」の傾きを緩やかにして、6月13日(木)の安値、93円台後半(93.75円-80.00円レベル)に合わせている。 

米ドル/円 週足(クリックで拡大)

(出所:米国FXCM

目先の下値(底値)はこれ(93円台後半)で良いのだろう、と考える。

 このサポート・ライン「青の破線」の引き方を採ると、「大局で見れば、米ドル/円の上昇トレンドに、何も変化はない」という結論になる。

 ただし、今後の値動きでサポート・ライン「青の破線」の傾きがもっと緩やかになる可能性も十分にあり得る、と考えている。

■日足チャートで2012年11月以降の動きを分析

 続いて、日足チャートをご覧いただきたい。

 2012年の米ドル/円は、チャートに表示したように、「赤の破線」で示した「77.00円-80円台ミドルのボックス相場」を形成していた。 

米ドル/円 日足(クリックで拡大)

(出所:米国FXCM

 2012年11月14日(水)の「衆院解散の決定」を材料に、米ドル/円は急上昇を始め、翌日の11月15日(木)に、ボックス相場の上限であった80円台ミドルを明確に上に抜けた。

「買いシグナル」点灯だ。

 ボックス相場のセオリーに従うならば、上限を上抜けする場合は、上限からボックスの値幅分上昇したところがターゲットになる。

 つまり、このケースでは、ボックスの値幅は約3.5円、上限は80円台ミドルであるから、ターゲットは84.00円近辺(84円台前半)になる。

 80円台ミドルを明確に上抜けた時点で、勇気を持って「買い」でついていくのがセオリーだ。

 そして、84.00円近辺(84円台前半)のターゲットは、すでに達成した。

 米ドル/円は、2012年11月14日(水)の「衆院解散の決定」を材料に、急上昇を始めた。

 2012年の時点では、この上昇は、サポート・ライン(1)「ピンクの破線」に従っている、と考えた。 

米ドル/円 日足(再掲載、クリックで拡大)

(出所:米国FXCM

 しかしその後、上昇のスピードを加速した。

 俯瞰して見ると、2012年11月の80円近辺から、2013年5月につけた高値103円台までは、サポート・ライン(2)「ピンクの破線」に従い上昇した、と言える。

 上昇の過程では、高値更新の際に「買いシグナル」を発した、と考える。

まず、95.00円近辺で「買いシグナル」を発した。

 そして、4月4日(木)の日銀政策決定会合を受けて、米ドル/円は、激しく急騰し、翌日(4月5日)の東京市場では新高値を更新して、97円台を示現した。

「日銀の異次元の金融緩和策」を材料に新高値を更新したことで、「買いシグナル」を発した、と考える。

 米ドル/円は、「日銀の異次元の金融緩和策」を材料に100.00円目前にまで急騰した。

 しかしこの時点では、100.00円にタッチすることができずに、反転下落した。

 この時の高値は、99.95円レベル(99.93円-99.98円レベル)だ。

 この最初の100.00円トライの後、米ドル/円は、95円台後半にまで急落している。

 100.00円の上抜けをもくろんで、米ドル/円を買い持ち(米ドル/円ロング)にした向きが、95円台後半への急落で損切りを余儀なくされた(損切りの米ドル売りに転じた)、と考える。

 95円台後半をつけてから、米ドル/円は再び、反転急騰している。 

米ドル/円 日足(再掲載、クリックで拡大)

(出所:米国FXCM

 G20(主要20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議)で、日本の「異次元の金融緩和策」に対する批判は声明文に盛り込まれないだろう、といった思惑が広まったことで、「円売り」になったと考える。

 実際に、事前の思惑どおりに、日本の金融緩和策が直接的に非難されることはなく、結論として、日本の「異次元の金融緩和策」は、G20で黙認された、と考えるべきだろう。

 G20明けの、4月22日(月)の米ドル/円は99円台後半まで上昇したのだが、高値は99.88円レベルで、4月中旬につけた高値99.95円に届くことができなかった。

 つまり、新高値を更新することができず、100.00円にタッチすることができなかった

 そのため、G20の結果を受けて、目先で米ドル/円を買っていた向きの「損切りの米ドル売り」が断続的に出て、徐々に下落している。

 ゴールデン・ウィーク直前のマーケットは、大局では、米ドル/円のトレンドは上昇だったが、目先で米ドル/円の買い持ち(米ドル/円のロング・ポジション)が積み上がっており、いったん、ポジション調整の下落が先行する状況だった、と考える。

 ゴールデン・ウィーク前半は、実際に、ポジション調整の下落が先行したが、ゴールデン・ウィークの最中に、NYダウが1万5000ドルを越えて高値を更新したこと、米国雇用統計が事前予想よりも良かったことなどを材料に、米ドル/円は上昇に転じた、と考える。

 そして、ゴールデン・ウィークを終えた5月9日(木)…

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松田 哲 (まつだ・さとし)

早稲田大学法学部卒業。三菱信託銀行、フランス・パリバ銀行、クレディ・スイス銀行などを経て、オーストラリア・コモンウェルス銀行のチーフ・ディーラーとして活躍。現在は松田トラスト&インベストメント代表取締役として、法人・個人向けコンサルティング業務を行っている。著書『外貨崩落』(技術評論社)などで米ドル/円相場、クロス円相場の下落を見事的中。近著に『1勝9敗でも勝てる松田式FX!』(ダイヤモンド社)がある他、『FXで稼ぐ人はなぜ「1勝9敗」でも勝つのか?』(技術評論社)、『FXの教科書』(扶桑社)、『投資で浮かぶ人、沈む人』(PHP研究所)、『FX「シグナル」を先取りして勝つ!』(技術評論社)などの著書がある。

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