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陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

トルコ中銀の対応は1992年の「ポンド危機」を
彷彿とさせる。危機本格化はこれから

2014年01月31日(金)17:44公開 (2014年01月31日(金)17:44更新)
陳満咲杜

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■新興国市場混乱で相場は荒れ続き

 今週(1月27日~)の相場も荒れている。

 FRB(米連邦準備制度理事会)は計画どおりのテーパリングを実施したのみでなく、さらに100億ドル規模の資金供給縮小を決定。新興国通貨は変動幅を拡大した。

 米株安を追う形となっているが、米ドル/円と日経平均も下値打診を続け、目先不安定な市況が続いている。

米ドル/円 日足

(出所:米国FXCM

日本株(JPN225) 日足

 (出所:米国FXCM

 もっとも、アルゼンチンの資本流出規制、トルコや南アフリカの大幅利上げをはじめ、新興国の多くはあの手この手を使って通貨防衛を図っていることが、最近のボラティリティーの拡大をもたらしている。

 マスコミの見出しも、前日夕方に「新興国懸念後退で株高」と書いたばかりと思ったら、翌日朝には一転、「新興国波乱で株暴落」といったものが並ぶ。要するにこのところ、市場心理を悪化させたのはFRBの政策より新興国の動向だ。

 ゆえに、これからの新興国の動向は重要だ。新興国市場混乱が続くのであれば、マーケットも引き続き不安定になり、ポラティリティーの拡大でリスクオフ志向を強め、株安・円高をもたらすといった連鎖反応を引き起こす。

 逆に、新興国市場が落ち着いてくれば、マーケットもとりあえず安定に向かうだろう。世界経済は一蓮托生だから、アルゼンチンとか、トルコとかにまったく興味のない者でも、目先これらの国に注目しなければならない。

米ドル/アルゼンチンペソ 日足(クリックで拡大)

(出所:CQG)

■VIX指数からみると、危機的状況はまだこれからか

 ところで、マーケットの不安心理を直接測れるのはVIX指数とみられ、同指数のレベルを見る限り、足元の状況は果たして危機と呼んでよいものかどうか、疑問符がつく。

 同指数の長期チャートを見る限り、2013年の同指数は歴史的な低水準に留まっていたことがわかる。

 そして、2013年の同指数の上限は20~21あたりの水準にあり、足元の17~18前後というレベルは歴史的な低水準であった2013年の上限にも達していない。ここから考えて、今が危機的状況でないことは一目瞭然だ。

VIX指数 週足(クリックで拡大)

(出所:CQG)

 ということは、「アルゼンチンショック」などと言われる今回の騒動は、「まもなく鎮火に向かう」とマーケットが織り込んでいるか、それとも「株安・円高の進行にほかの主因があり、新興国市場の混乱はあくまできっかけにすぎない」ということだろうか。筆者は後者の可能性が大きいと思う。

 当コラムが繰り返し指摘してきたように、米国株をはじめ、先進国の株式は買われすぎで、それにリンクするように、円も売られすぎていた。

 2013年に歴史的な低水準にあったVIX指数は極端なリスクオンのムードを極め、その反動が目先の市況をもたらしている。この意味では、目下、VIX指数の上昇は始まったばかりで、本格的なブレイクはまだこれからではないかとみる。

 言ってみれば、今までの株安・円高は、買われすぎや売られすぎに対する反動で、新興国市場混乱はきっかけにすぎなかったが、これからはマーケット変動率の拡大が必至であり、きっかけにすぎなかった新興国市場の動向が株安・円高をさらに押し進める恐れがある。本格的な危機、あるいは危機の本格化はまだこれからであろう。

 我田引水かもしれないが、筆者は新興国市場混乱は… 

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