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ECBのマイナス金利導入がFXにも影響!
ユーロ/円買いスワップがマイナスの場合も

2014年07月03日(木)東京時間 14:17

 みなさん、こんにちは、葉那子です。

 今回は、ユーロ/円のスワップ金利(スワップポイント)の変化に注目してみたいと思います。

■注目集めるECBのマイナス金利政策

 2014年6月5日(木)、ECB(欧州中央銀行)は、政策金利であるリファイナンス金利を0.25%から0.10%引き下げ、過去最低となる0.15%まで引き下げました。

 また、民間銀行がECBに預け入れる余剰資金の金利(中銀預金金利)を0%からマイナス0.10%に引き下げ、ECBとしては初めてとなるマイナス金利を導入しました。

この「マイナス金利」という、珍しい政策が注目を集めています。

 こうした政策金利などの変更は、為替相場の変動要因となるため、FX取引をする上では注目すべきファンダメンタルズ要素の1つです。

 一般的に政策金利が引き下げられると、他の通貨との金利差が縮小され、通貨安要因となります。

 実際、このECBによる追加緩和措置の発表以降、特に高金利通貨の豪ドルや、NZドル、そして利上げ観測が広まっている英ポンドに対してユーロ安が進行しました。

【参考記事】
異例の低ボラティリティが続くドル/円より、注目は250pipsも急落したユーロ/豪ドル!

■金利差が広がるほどスワップ金利は高くなる

 また、政策金利の変更は、FXのスワップ金利にも影響を与えます。

 FXでは、高金利通貨買い・低金利通貨売りのポジションを保持しているだけで、スワップ金利という金利が得られます。

 買いポジションでプラスのスワップ金利が得られる代表的な通貨ペアとしては、豪ドル/円が有名です。

 オーストラリアの政策金利といえば、2008年のピーク時には7.25%もあり、その時の日本の政策金利は今より高いものの0.5%と、大きな金利差がありました。

 2014年6月時点では、オーストラリアが2.5%、日本が0.1%と、その差は小さくなりましたが、それでもほかの通貨ペアに比べると、高スワップ金利がつきます。

【参考記事】
調べてわかった豪ドル/円スワップ85円、NZドル/円1.5銭原則固定の激熱さ!

【参考コンテンツ】
FX会社徹底比較!:スワップ金利で比べる「豪ドル/円」スワップ金利の高い順

 ニュージーランドも2014年6月12日(木)に政策金利を引き上げ、今ではオーストラリアよりも高い3.25%となっています。

【参考コンテンツ】
FX会社徹底比較!:スワップ金利で比べる「NZドル/円」スワップ金利の高い順

 米国の政策金利は0.00~0.25%と幅があるので微妙なのですが、英国の政策金利は0.50%と日本の0.1%より高く、とにかく日本円はほぼ不動の低金利通貨と言えるわけです。

 ユーロ圏の政策金利は0.25%から0.15%へ引き下げられたとはいえ、日本の0.1%よりもかろうじて高い政策金利を維持しています。

【参考コンテンツ】
経済指標/金利:各国政策金利の推移

■日本より高金利のユーロ買いでもマイナススワップ金利?

 では、6月のECBによる利下げで、ユーロ/円のスワップ金利はどうなったのか確認してみましょう。

 2014年6月23日(月)~24日(火)時点の国内FX会社におけるスワップ金利を調べたところ、多くのFX会社でユーロ買い・円売りのスワップ金利がマイナスになっていることがわかりました。

「ユーロ/円」スワップ金利比較(ザイFX!「FX会社徹底比較」より)

【参考コンテンツ】
FX会社徹底比較!:スワップ金利で比べる「ユーロ/円」スワップ金利の高い順

 中にはゼロやプラスというところもありますが、GMOクリック証券[FXネオ]YJFX![外貨ex]外為どっとコム[外貨ネクストネオ]といった主要FX会社でも、マイナスとなっている会社があります。

 過去のスワップ金利が公表されているFX会社で確認してみたところ、セントラル短資FXでは6月13日(金)発生分から、GMOクリック証券は6月16日(月)発生分から、ユーロ/円の買いスワップ金利がマイナスに転じています(その後、7月に入ったあたりからプラスになる日も出てきましたが…)。

 いずれも6月5日(木)にECBが利下げを実施した後です。

 では、わずかとはいえ、ユーロ圏の政策金利の方が日本よりも高いのにも関わらず、ユーロ/円の買いスワップ金利がマイナスになったのはなぜなのでしょうか。

■FXのスワップ金利は政策金利だけでは決まらない

 そもそもFXのスワップ金利には、インターバンク市場において、金融機関同士で取引する際の市場金利が反映されます。この市場金利も、国の政策金利がベースとなるので、通常時のスワップ金利はおおむね各国の政策金利を反映したものとなります。

 しかし、特別な事態が起こったときはその限りではありません。たとえば、大きな金融危機や地政学リスクの高まりといった信用不安が起こると、インターバンク市場では通常時よりも資金調達が困難になり、高い金利を提示して資金を調達しようとする金融機関が出てくることもあります。

 また、今回のようにマイナス金利が導入されたことも異常事態の一種でしょう。

 そのような場合には、スワップ金利に政策金利がストレートに反映されるとは限らないのです。

 また、店頭FXでは、FXを取引している顧客に対してスワップ金利をいくら支払うか、支払ってもらうかというのは、各FX会社の自由であるため、会社によってスワップ金利は異なります。

 特に、ユーロ/円のように買いと売りのスワップの差が小さいと、FX会社によってユーロ/円の買いにプラスのスワップ金利がつくところと、マイナスのスワップ金利がつくところが出てくるようです。

■リーマンショックによる世界的金融危機の時もマイナスに

 ただし、ユーロ/円の買いスワップ金利がマイナスになったのは、今回が初めてではありません。

 実は、ユーロ圏と日本の金利差が今よりももっとあった過去にも、マイナスになっていたことがあったのです。

 過去のスワップ金利を遡ることができるくりっく365で確認してみたところ、リーマンショックによって世界的金融危機が発生した2008年9月~10月に、データが残っている2005年7月以来初めて、ユーロ/円の買いスワップ金利がマイナスになるという現象が発生していました。

 当時の政策金利はというと、ユーロ圏は2008年9月時点の4.25%から翌月の10月には3.75%に、日本は9月の0.5%から10月には0.3%へと引き下げられていました。

 どちらも金利が引き下げられたとはいえ、今よりも金利差が大きかったにも関わらず、世界的な金融危機という信用不安を背景に、スワップ金利がマイナスになるという現象が発生したわけです。

 ちなみに、2008年10月は、GMOクリック証券でもスワップ金利がマイナスになる日がありました。

■金利差が縮まるほどプラスとマイナスを繰り返すように

 このリーマンショック以降、2008年7月に4.25%あったユーロ圏の政策金利は徐々に引き下げられ、2009年5月には1.0%、2012年7月に0.75%、2013年5月に0.5%、2013年11月に0.25%、そしてつい先月、2014年6月には0.15%という水準にまで低下しました。

 その間、くりっく365GMOクリック証券のユーロ/円の買いスワップ金利は、プラスになったりマイナスなったりを繰り返すようになりました。

 ただ、ユーロ/円のスワップ金利がマイナスに転じたのは、くりっく365では2013年6月以来、GMOクリック証券では2013年10月以来です。

 さらに、今回は比較的マイナスの日が続いていることからも、やはり6月の政策金利利下げや中銀預金金利マイナス化の影響は大きいのではないでしょうか。

 もしかすると、これをきっかけにユーロ/円では買いスワップ金利のマイナス化が定着する可能性も考えられます。

■自分の口座のユーロ/円スワップ金利を確認しておこう

 短期トレードなら、あまり気にする必要はないですが、買いでも売りでも、中長期でユーロ/円のポジションを持つという人は自分が取引している口座のスワップ金利がどうなっているか、確認しておいた方がいいかもしれません。

 場合によっては、自分の持っているポジションに対して有利なスワップ金利がつくところへ、取引する口座を変更した方が良いかもしれませんね。

 引き続き、ユーロ/円のスワップ金利の動向に注目していきたいと思います。

(ザイFX!編集部見習い・葉那子)

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