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田向宏行
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「FX友の会 in 東京 2014」潜入レポ(2)
取引手法の由来は3度も目が合った美女!?

2014年07月19日(土)10:00公開 (2014年07月19日(土)10:00更新)
ザイFX!編集部

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「FX友の会 in 東京 2014潜入レポ(1) 楽でパワフル! ロブのピボット手法?」からつづく)

■名前の由来は「ロブが3度、目を合わせた絶世の美女」!?

 ところで、ダイバージェンス(※)という言葉は、よく聞きますが、ノックスビル・ダイバージェンスっていったい何なんでしょうか? 講演の中でロブさんが「話しても良い?」と前置きしつつ、ネーミングの由来を教えてくれました。

(※「ダイバージェンス」とは、マーケットの動きとテクニカル指標のシグナルが逆行している状態。これが発生すると、トレンドが弱まってきたとみることができる)

 ここから、再び会話形式に戻して書いていきますので、ぜひ、会場の雰囲気を想像しながら、読み進めてみてくださいね。

再掲:紹介されたチャート2(クリックで拡大)

ロブ:さっきの赤い線は、「ノックスビル・ダイバージェンス」。米国のテネシー州にある街の名前だよ。なぜ、ノックスビルという名前なのかって? いい? これは本当の話だよ?

 ブラッドリーさんも「人に話すと『それ、本当?』と言われますが、これは本当の話です」と通訳をしながら念を押します。いったいどんな由来が?

ロブ:ノックスビルには、コーヒーショップがあった。その時、僕はちょうど新しい手法を作ろうとしていたところだったんだ。その時突然、コーヒーショップのドアが開いて、めちゃくちゃキレイな女性が入ってきたんだ! 心の中に花火が飛んだよ。そして、彼女は、僕と目を合わせてくれた。でも、恥ずかしいから、すぐに目をそらして下を向いてしまった…。

 コーヒーショップ? キレイな女性? なんの話やねん! とツッコミを入れたくなりますが、いったいそれがどうしてノックスビル・ダイバージェンスの由来になったのか…。話を聞いていると…?

「ノックスビル・ダイバージェンス」の由来を話すロブ氏。コーヒーショップ? キレイな女性? それと「ノックスビル・ダイバージェンス」の名前の由来に、いったいどんな関係があるの~!?

ロブ:少ししてから彼女を見ると、また目を合わせてくれた。僕は、彼女と話すことができたか?

NO~~~~~!

そして、彼女は一度店を出て、1分ほどでまた帰ってきた。そこで、もう一度、僕と目を合わせて、今度は笑顔を向けてくれたんだ。僕は、彼女と話すことができたか?

NO~~~~~!

その後、店の外でも彼女に会った。かわいい犬とオープンカーに乗り、彼女は、なんと僕に「ハロー♪」と言ってくれたんだ! 僕は、彼女と話すことができたか?

NO~~~~~!

その時、思いついた! 3つの要素があるこの「トライフェクター」という手法をね。

 なるほど…。目の前にキレイな女性、しかも彼女の方からアプローチしてくれたにも関わらず、固まってしまい声をかけられなかった苦い経験…。トレードでシグナルが出てるのに、エントリーができない状態に、ちょっと似ているかも(笑)。

 そんな経験が、「トライフェクター」誕生の背景にあったんですね。それで、インディケーターに「ノックスビル」という地名を入れたというワケだそうです。

 トライフェクターは、前回の記事で紹介したとおり、以下の3つの要素でエントリーを判断する逆張りの手法です。改めて確認しておきましょう。ちなみに、トライは「3」を表す英語ですよ。

【参考記事】
「FX友の会 in 東京 2014」潜入レポ(1) 楽でパワフル! ロブのピボット手法?


【トライフェクターのトレード方法】

 エントリーは以下の3つの手順で行います。

【1】 ミス・ピボットを見つける
… もうすぐトレードがはじまるよ! という合図

【2】 ノックスビル・ダイバージェンスが現れる
… 複数のダイバージェンスがあるとさらに自信がもてる

【3】 トレンドラインを引いてブレイクアウトを待つ
… リバーサルタブの出現を待ってもOK
 ↓
エントリー

 エグジットについては、各自調整が必要! 以下は、基本的な方法。

ターゲットミス・ピボットから半分戻ったあたり

ストップ    : エントリー直前の高値・安値のちょっと下や上


 ロブさんは、こんなふうに言っています。

ロブ:女性が3回くらい自分の方を見てくれたら、デートに誘わないとダメだよ! 「トライフェクター」の3つの要素もそれと同じ。3つ揃えば、エントリーだ!

 とてもわかりやすい表現ですね。

ロブ:ちなみに、他の国で「ミス・ピボット」って言うと、レイディが見えない! ミス・ピボットはどこに!? なんて、言われたよ(笑)

 あえて深堀りしませんが、なんだか万国共通の感覚な気がします…。楽しいから、OK!

■いきなりマイナス70万円!? 最近のロブのトレードを紹介

 講演で、ロブさんとブラッドリーさんは、当記事では書ききれないほど膨大な数のチャート事例(成功例も、失敗例も含め)を見せて、「トライフェクター」の使い方を伝授してくれました。そして、ロブさんが最近「トライフェクター」を使って行ったトレードを1つ、紹介してくれましたよ。

ロブ:スペインに行った時、3回売りのポジションを持ったんだ。その時、ドローダウンがあったんだけど、講演に来ていたトレーダーたちに僕のライブ口座を見せたよ。マイナス70万円くらいだった(笑)。「コイツ、バカだな~」って、思ってただろうね。でも次の日、予想どおりターゲットに到達して、勝ちトレードで終えることができた!

最近の自身のトレードについて語るロブさん。一時マイナス70万円くらいまで含み損が膨らんだが、翌日にはターゲットに到達! トライフェクターは、使いやすいけど時々ドキドキすることもある!?

 このケースでは、首尾よくターゲットに到達できましたが、ロブさんは、「トライフェクターという手法は、とても使いやすいけど、時々ドキドキすることもあるから気をつけてね」と。

 どういうことか? つまり、この手法は、「含み損の時は、ちょっと我慢する場合もある」ということ。これだけ聞くと、ちょっとビビってしまいそうでが…。

 もちろん、ストップを入れるのは前提ですが、自分できちんと資金管理をしながら使うことで、初めて手法の持つパフォーマンスが発揮されると理解するとどうでしょう? 万能な手法なんてないワケですから、当然のことかもしれません。

 ロブさんが講演で使ったスライドの最後には、トレーダーに向けたこんなメッセージが書かれていましたよ。なんともステキな締めくくりです。

 今回紹介されたのは逆張りタイプのものでしたが、「トライフェクター」にはいくつかタイプがあり、ロブさんのサイト「TFL365.jp」で、メタトレーダー(MT4)とフォレクステスター2用のインディケーターが無料でダウンロードできるそうです。興味のある方は、チェックしてみてくださいね。

■教えてロブ! バックテスターおばらっちさんの質問コーナー

 さて、講演はこれで終了でしたが、この後、専業トレーダーで“FXバックテスター”を名乗るおばらっちさんが進行を務める質問コーナーがありました。

“FXバックテスター”を名乗るおばらっちさんが進行を務める質問コーナー。いったいどんな質問が飛び出るのでしょうか?

 おばらっちさんについては、FX友の会ではおなじみのトレーダーではありますが、以前ザイFX!でも取材をしたことがありますので、以下の記事をご覧ください。

【参考記事】
「FX友の会 in 東京 2012」レポート(1)安定的に勝てる人は安定的に負けている!?
専業トレーダー・おばらっちさんに突撃(1)最初の成功&失敗から学んだこと

 過去にロブさんやブラッドリーさんのセミナーなども受講し、バックテストや手法について学んだというおばらっちさん。そんなおばらっちさんからの質問で、特に当記事で紹介したいのは以下の2つです。

【おばらっちさんからロブさんへの質問】

・ どんな手法をどんな基準で選べば良いの?
・ バックテストはどのくらいやれば良いの?

■どんな手法をどんな基準で選べば良いの?

 まずは、どんな手法をどんな基準で選べば良いの? という質問から。

ロブ:僕の場合は、一番時間がかからない手法。パソコンの前にずっといると間違いを犯すことがある。だからすぐにパソコンの前から離れられる手法が好きだね。

 なるほど、やはり講演冒頭の「ロブさんは怠け者トレーダーで余裕のあるトレードスタイルが好き」という点はウソではありませんね。ロブさんは、とことん「時間がかからない」ということにポイントを置いているようです。

ロブ:性格はそれぞれだから、じーっとチャートを見ていて成功する人もいるけれど、自分が見ている時にうまくいくのか、見ていないときにうまくいくのか知っておくことは大事じゃないかな? 僕の周りだと、忙しい人の方がうまくいっているケースをよく見かけるけれど。とにかく、僕は、いつも時間がかからない手法、楽な手法を心掛けている。

 紹介してくれた「トライフェクター」にしても、シンプルで時間に余裕を持てる手法でしたね。ロブさんの回答を受けて、おばらっちさんもこう言っています。

過去にロブさんやブラッドリーさんのセミナーなども受講したことがあるおばらっちさんから、ロブさんへ質問! おばらっちさんも「チャートはシンプルな方が良い」と思っているそう

おばらっち:複雑なチャートよりウナギが好き! ってロブも言ってたけど、チャートはシンプルな方が良いと思います。仲間内でも、うまくいっている人はシンプルな手法を使っている人が多いです。

 とのこと。性格やトレードのペース、スタイルは人それぞれですが、できるだけシンプルに、できるだけ時間や気持ちに余裕をもって臨む方が良さそうです。

■バックテストはどのくらいやれば良いの?

おばらっち:以前は、バックテストはあまり市民権を得ていなかったけれど、最近ではバックテストをやっているトレーダーも増えてきました。以前は、「バックテストをやるなら1000回はヤレ!」と言われていましたが、今でもそう?

 ここでロブさんの答えを聞く前にバックテストについて補足説明します。ブラッドリーさんによると、「バックテストとは、過去のデータを使って、トレードを手動で再現すること」を言います(※)。

 さまざまなマーケットのパターンをこなすことで、手法の有効性や強み、弱みを確認できるので、実際にその手法を使った時、うまくいかなくなった場面でもパニックを起こさず冷静に対処できるようになるそうです。

(※一般的に「バックテスト」は、専用プログラムを使い、自動で行うことが多いですが、ロブさんやブラッドリーさんは(Forex Tester2などのバックテストツールを用いて)、手動で過去の相場に手法を当てはめて行う、アナログ的なバックテストを提唱しています)

【参考記事】
米国人“カリスマFXコーチ”に聞く(5)ドル/円下落のカギを握る3つの指標とは?

 ということで、おばらっちさんの質問に対するロブさんの回答は?

ロブ:成功しているトレーダーは、チャートのノートを何冊も何冊も作っている。手法を試すには、少なくとも300程度は事例を集めた方が良い。

 300程度…それだけでも、結構大変ですよね…。やはり成功しているトレーダーは、かなり研究しているようです。

ロブ:10年くらい前、トレーダーが集った場所でバックテストについて話したことがある。その時は、誰かに手法を教えてもらう時は信じちゃダメ、僕のことも信じちゃダメって言ったんだ。その手法が使えるかどうか確認することが必要だから。どうやってやるか? それが、バックテストだよ。

その時は、僕のプレゼンを受講した人が次のプレゼンヘ行き、そこで誰かが、「わたしの手法は最高だ! 成功しているよ!」と言っていたそう。僕のプレゼンを受講した誰かが手を挙げて、「バックテストを見せてもらえますか?」って言ったんだって。言われたプレゼンターは、あとで、僕を見つけて「バックテストの話をするのは、やめてよ…」って言ったよ。

手法の有効性を検証するには、やっぱりバックテストが良いようです。先ほども触れましたが、万能な手法がない以上、人任せではなく、自分でその手法が使えるのかどうかを試してみることが大事ですね。さらにロブさんは、こうつけ加えました。

ロブ:今日、僕はみんなに「トライフェクター」という手法を教えたけれど、この手法が本当に使えるかどうかは、自分で確認を! 一番重要なのは自分だ。だって、トレードをするのは自分だから。たくさんの事例をみて、たくさんテストをして自分のモノにしてね!

 この言葉どおり、FXバックテスターのおばらっちさんは、なんとロブさんの「トライフェクター」をバックテスト中なんだとか…。

おばらっち:先週水曜日にトライフェクターのバックテストを走らせたんだけど、時間が少なすぎて公平な検証がまだできていないです。だから、今日、わたしは、「トライフェクター」はすごく良い手法だよ! とはまだ言えません(笑)。ぜひみなさんも、自分で試してみてください。

 バックテストについて、ロブさんは、トレードを始める際には、たくさん事例を確認し、少数ロットではじめる方が良いと指摘。バックテストも、1日数回でもやった方が良いとも語っていました。

 やればやるほど手法に自信が持て、またうまくいかない時の対処ができるようになるので、解決方法を見つけることも容易になる。つまり、「冷静なトレーダー」になれるんだそうです。

 バックテスト…ちょっと難しそうなイメージがありましたが、少しずつでも自分のトレードに取り入れてみると良いのではないでしょうか?

■トレーダーの売買の方向は実は80%くらいは正しい

 この後、会場からの質問をいくつか受けて、ロブさんとブラッドリーさんの講演は終了しました。おばらっちさんからの要請で、会場にいるトレーダーへのメッセージを! とお願いされ、ロブさんは、自分がFXブローカーで働いたことがある経験から、こんなことを言って締めくくりましたよ。

ロブさんが、同じトレーダーの友人として、講師としてみんなに送りたいメッセージとは?

ロブ:同じトレーダーの友人として、講師として、みんなにメッセージを送りたい。僕は米国のFXブローカーで働いたことがある。そこでは、何万人というトレーダーの履歴を見ることができたんた。トレーダーの売買の方向は、80%くらい正しかった。でも多くの人がお金を失った。ドローダウンにがまんできなかったり、逆に動いたことに怖くなって、途中で諦めてしまったんだ。エントリーの選択は正しかったのに…。

どうかみんなは、自分を信じて! きっと、自分が思っているよりあなたは素晴らしいトレーダーだから。もしかしたら、トレードは人が言うよりもずっと簡単なことかもしれない。必ず、みんなは成功できると信じているよ! サンキュー!

 ということで、パワフルなロブさんとブラッドリーさんの講演がおよそ2時間弱で終了。「FX友の会 in 東京 2014」は、後半戦に突入します。後半は、ザイFX!編集部の庄司正高がレポートしますよ! お楽しみに♪

 実は…ザイFX!では、「FX友の会 in 東京 2014」の後、ロブさんとブラッドリーさんに、こっそり(!?)取材を敢行! そこでは、「FX友の会 in 東京 2014」で紹介された手法、「トライフェクター」の応用編とも言うべき、貴重な話をうかがうことができました! また後日、そちらの内容もお届けしますね。

(「『FX友の会 in 東京2014』潜入レポ(3) 東大卒トレーダーがチャート術を大公開!」へつづく)

(取材・文/ザイFX!編集部・向井友代 撮影/和田佳久)

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