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豪ドル/ドルは大局で下落傾向。0.86ドル台
ミドルを明確に割れたら新局面で要注意!

2014年10月22日(水)東京時間 14:16

■月足の「高値圏での乱高下」が後々の下落を示唆

 今回は豪ドル/米ドルの分析を行なう。まず、月足チャートからご覧いただきたい。

 月足チャートを見ると、豪ドル/米ドルは一番右の中長期のサポート・ライン「太い緑の破線」を割り込み、その時点で「売りシグナル」を発したと考える。  

豪ドル/米ドル 月足(クリックで拡大)

(出所:米国FXCM

 上のチャートでは、一番右の中長期のサポート・ライン「太い緑の破線」の傾きを緩やかにして、実際の相場に合わせ調整している。

 豪ドル/米ドルは高値圏で「紫の破線」で示した「下値0.9400ドル近辺-上値1.1100ドル近辺のボックス相場」を形成していたと考える。

 そして、ボックス相場「紫の破線」の下限を割り込み、さらなる「売りシグナル」を発したと考える。「紫の破線」で示した「下値0.9400ドル近辺-上値1.1100ドル近辺のボックス相場」は、「高値圏での乱高下」と考えることができる。

 「高値圏での乱高下」は、後々の下落を示唆するケースが多々ある。
このボックス相場「紫の破線」の下限を割り込んだことで、大きく下落する可能性を示唆していると考える。

■ボックス相場下抜け後も乱高下を続ける

 豪ドル/米ドルは0.9400ドルを割り込み発せられた「売りシグナル」に従い、0.88ドル台にまで下落したが、0.88ドル台から急反発して、0.97ドル台にまでリバウンド(反転上昇)した。

豪ドル/米ドル 月足(再掲載、クリックで拡大)

(出所:米国FXCM

 2013年9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、米国の出口戦略(量的緩和策の縮小)が先送りされたこと、そして米議会が紛糾したこと(予算案と債務上限引き上げの2つの問題)を材料に、「米ドル売り(豪ドル買い)」に動いた、と考える。

 2013年12月18日(水)のFOMCで「テーパリング(量的緩和策の縮小)実施」が発表された。

 これを材料に豪ドルは再度大きく下落し、0.86ドル台の安値をつけている。しかし、0.86ドル台の安値から今度は大きく急騰し、高値は、0.9500ドル近辺(0.9500-05ドルレベル)をつけている。

 0.9500ドル近辺(0.9500-05ドルレベル)の高値から、再び下落して、0.86ドル台の安値を再度示現した。

 下の月足チャートに表示するが、豪ドル/米ドルは「上値0.9800ドル程度-下値0.96ドル台ミドル程度」のボックス相場を形成中と考える。

豪ドル/米ドル 月足(クリックで拡大)

(出所:米国FXCM

 直近の値動きで、豪ドル/米ドルは0.86ドル台に再び急落した。

0.86ドル台ミドルの安値を更新する場合は「売りシグナル」なので、
要注意と考えた。

 日足チャートを見れば明らかだが、直近の値動きで、豪ドル/米ドルは0.86ドル台ミドルの安値を更新し、「売りシグナル」を発した、と考える。

 ところが、0.86ドル台前半の安値から、いったん反発(リバウンド)した。

 直近の値動きで、下落スピードが速かったので、調整の反発(リバウンド)が起こった、と考える。

 ただし、改めて、安値を更新する場合は(つまり、0.8600ドルを割り込む場合は)、新たな「売りシグナル」点灯なので要注意だ。 

■RBAは引き続き、金融緩和方向だと推測

 RBA(オーストラリア準備銀行=豪中央銀行)は2013年8月に、政策金利を過去最低となる2.50%に引き下げたが、その後は、現在に至るまで政策金利を過去最低となる2.50%に据え置いている。

豪州政策金利の推移

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:各国政策金利の推移

 しかし、RBAは、経済においてバランスのとれた成長を達成するために、豪ドル相場の下落を希望している旨、アナウンスしている。

 RBAのこうしたスタンスは、今後も豪ドルの重しになる、と考える。

2014年に入って以降のコメント、そして直近のRBAの声明でも、RBAのスタンスは上述のとおりであると確認できる、と考える。

 つまり、RBAのスタンスは、引き続きまだ金融緩和な状態、と推量する。

 マーケットには、「豪政策金利の2.50%は、(過去最低だから)すでに最下限にあり、これ以上に引き下げることはない」、「ゆえに、RBAが、次に取る行動は、政策金利引き上げに違いない」と、先読みする市場参加者もいるようだ。

 これから先のマーケットを考察すれば、上述は、確かに正しいのかもしれない。その可能性も十分にある。

 しかしながら、各国の金融政策を読み解く場合には、実際の行動(具体的な金融政策の変更、すなわち、利上げ・利下げ)を証拠とすべきだ。

 豪政策金利は、2011年の4.75%から断続的に引き下げられて、現在の2.50%に至っている(最後の利下げは2013年8月で、それ以降2.50%が続いている)。

豪州政策金利の推移(再掲載)

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:各国政策金利の推移

 だから、「RBAの次の行動は利上げである」と考える証拠は、まだない状況だ。

RBAのアナウンスをみても、利上げを示唆する内容はない、と考える。

 そうこう思索すると、今の時点で、「RBAが次に取る行動は、政策金利引き上げだ」と判断することは間違っている、と考える。

 各国の政策金利に関しては…

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松田 哲 (まつだ・さとし)

早稲田大学法学部卒業。三菱信託銀行、フランス・パリバ銀行、クレディ・スイス銀行などを経て、オーストラリア・コモンウェルス銀行のチーフ・ディーラーとして活躍。現在は松田トラスト&インベストメント代表取締役として、法人・個人向けコンサルティング業務を行っている。著書『外貨崩落』(技術評論社)などで米ドル/円相場、クロス円相場の下落を見事的中。近著に『1勝9敗でも勝てる松田式FX!』(ダイヤモンド社)がある他、『FXで稼ぐ人はなぜ「1勝9敗」でも勝つのか?』(技術評論社)、『FXの教科書』(扶桑社)、『投資で浮かぶ人、沈む人』(PHP研究所)、『FX「シグナル」を先取りして勝つ!』(技術評論社)などの著書がある。

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