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調整局面が終わったか微妙なドル/円だが
当面、大暴落はないと判断。その理由は?

2014年10月29日(水)東京時間 16:43

■市場はFOMCの結果待ちで様子見

 本日(10月29日)のニューヨーク市場でのFOMC(米連邦公開市場委員会)の発表を控えて、外国為替市場の参加者は、積極的な売買を行なっていない様子だ。

 本日(10月29日)のFOMCの発表は、その結果のみで、その後には、イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長の記者会見は予定されていない。

 だから基本的には、今回のFOMCに関してサプライズを予期する市場参加者は、非常に少ない

 事前の予想は、当然ながら金利据え置き。今回のFOMCで、資産購入プログラムの終了(=量的緩和策の終了)決定が予想されている。

 量的緩和策終了後に、利上げ観測が広がっているが、その利上げの時期に関しては、諸説分かれているのが現状だ。

 利上げの時期を判断する材料として、FOMCの声明文に「相当な期間」低金利政策をとる旨の表記があるか否かが、注目されている。

 従来の声明文には、「相当な期間」の表記があったのだが、今回の声明文にもその表記が残るか否か、市場参加者の予想が分かれている。

 ただし、従来どおりの表現で、「相当な期間」の表記が残る、と考える方が大勢派だ。常識的に考えるならば、「相当な期間」の表記が残ると考える方が自然だろう。

 そういった状況下で、ごく目先の外国為替市場は、次の材料(テーマ)探しになっており、目先の方向性を見出しにくい状況だ。

 何か特別な突発的ニュースがあれば別だろうが、次の材料(テーマ)が見つからない場合は、来週(11月7日)の米国雇用統計(米国失業率)まで、こういった「やり難い相場」が続く可能性も高い。

■2014年年初から8月末まではボックス相場を形成した

 それでは、いつものようにチャート分析を行なう。まず、日足チャートからご覧いただきたい。

 2013年の年末(2013年12月27日)に、米ドル/円は105円台に上昇した。

 そして、2013年年末は、105.00円近辺を中心とした高値保ち合いで引けたのだが、年明けの相場(2014年年初の相場)では、調整下落している。 

米ドル/円 日足(クリックで拡大)

(出所:米国FXCM

 2014年年明け以降の値動きで、新興国通貨の下落を引鉄(ひきがね)に、避難通貨としての「円買い」が起こった。

 米ドル/円は、105円台から100円台にまで下落したが、100円台は底堅く推移した。

 その結果として、米ドル/円は、「赤の破線」で表示した約5円幅の「ボックス相場」を形成した、と考える。

 このボックス相場「赤の破線」の下限である100円台が、非常に底堅い状況が続いた。

 だから、明確な「売りシグナル」は、ボックス相場「ピンクの破線」の下限(100.80円近辺)を、明確に、割り込む場合、と考えた。

 つまり、「米ドル売り・円買い」でついて行くとしたら、そのポイントは、ボックス相場「赤の破線」を下に抜ける場合だ、と考えたわけだ。

 日足チャートを見てのとおりに、結局のところ、米ドル/円は、ボックス相場「赤の破線」の下限(100.80円)を割り込まなかった、と考える。

米ドル/円 日足(再掲載、クリックで拡大)

(出所:米国FXCM

 米ドル/円は、レジスタンス・ライン(1)「ピンクの破線」とサポート・ライン(1)「ピンクの破線」で、「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成した、と考える。

 あるいは、米ドル/円はレジスタンス・ライン(1)「ピンクの破線」と、ボックス相場「赤の破線」の下限(100.80円近辺)の水平線で、「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成した、と考える。

 上述の2つのパターンのどちらで考えても、結論は同じだ。

 「三角保ち合い」の上限であるレジスタンス・ライン(1)「ピンクの破線」を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。

■ボックス相場の上値ターゲットを達成し、調整局面へ

 そして、米ドル/円は、ボックス相場「赤の破線」の上限(105円台ミドル)を上に抜けて、さらに「買いシグナル」を発した、と考える。

 「下値100円台ミドル-上値105円台ミドルの約5円幅のボックス相場」(赤の破線)を基準に、ボックス相場のセオリーで考えると、その上値のターゲットは110円台ミドル程度になる。

 日足チャートを見てのとおりに、上昇局面では、サポート・ライン(2)「青の破線」に従っていた、と考える。そして、このサポート・ライン(2)「青の破線」を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。 

米ドル/円 日足(再掲載、クリックで拡大)

(出所:米国FXCM

 つまり、大局では米ドル/円の上昇トレンドが持続・継続している、と考えるが、この「売りシグナル」が現れたことで、目先の米ドル/円相場が、「調整局面(=修正の下落局面)」に入ったことを示唆している、と考える。

 上記のように、米ドル/円が「調整局面」に入ったと考えるならば、いったん、米ドル/円が110円台に乗せていることで、ボックス相場「赤の破線」を上抜けしたターゲットを達成した、と考えるべきだろう。

■目先は当面105円台がサポートとなりそう

 直近の値動きで、米ドル/円は「緑の破線」で示した短期のレジスタンス・ライン(2)を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。

 この「買いシグナル」が現れたことで、「調整局面」を終えた可能性がある。

 しかしながら、明確な判断はできない状況で、「調整局面」が続いている可能性も、まだ残っている

 わかり難い表現で恐縮だが、この短期のレジスタンス・ライン(2)「緑の破線」を上抜けして発せられた「買いシグナル」が現れたことで、当面のところは、大暴落を考える必要がなくなった、と考える。

 つまり、当面のところは、下値は105円台がサポートと判断して良さそうだ、ということだ。

 言い換えると、今後、相場が横ばいに推移すると、下値105円台程度、上値108円台(まだ確定していないので109円台の可能性もある)のボックス相場を形成する可能性が出てきた、ということだ。

 次に、4時間足チャートをご覧いただきたい。4時間足の…

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松田 哲 (まつだ・さとし)

早稲田大学法学部卒業。三菱信託銀行、フランス・パリバ銀行、クレディ・スイス銀行などを経て、オーストラリア・コモンウェルス銀行のチーフ・ディーラーとして活躍。現在は松田トラスト&インベストメント代表取締役として、法人・個人向けコンサルティング業務を行っている。著書『外貨崩落』(技術評論社)などで米ドル/円相場、クロス円相場の下落を見事的中。近著に『1勝9敗でも勝てる松田式FX!』(ダイヤモンド社)がある他、『FXで稼ぐ人はなぜ「1勝9敗」でも勝つのか?』(技術評論社)、『FXの教科書』(扶桑社)、『投資で浮かぶ人、沈む人』(PHP研究所)、『FX「シグナル」を先取りして勝つ!』(技術評論社)などの著書がある。

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