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なぜ今、日銀は追加緩和を決定したのか?
ドル/円は11月3日の「窓」の扱いが難しい

2014年11月05日(水)東京時間 17:27

■2014年年初から8月末まではボックス相場を形成した

 今回は米ドル/円のチャート分析を行なう。まず、日足チャートからご覧いただきたい。

 2013年の年末(2013年12月27日)に、米ドル/円は105円台に上昇した。

 そして、2013年年末は、105.00円近辺を中心とした高値保ち合いで引けたのだが、年明けの相場(2014年年初の相場)では、調整下落している。

米ドル/円 日足(クリックで拡大)

(出所:米国FXCM

 2014年年明け以降の値動きで、新興国通貨の下落を引鉄(ひきがね)に、避難通貨としての「円買い」が起こった。

 米ドル/円は、105円台から100円台にまで下落したが、100円台は底堅く推移した。

 その結果として、米ドル/円は、「赤の破線」で表示した約5円幅の「ボックス相場」を形成した、と考える。 

 米ドル/円の下値である100円台が非常に底堅かったので、明確な「売りシグナル」は、ボックス相場「ピンクの破線」の下限(100.80円近辺)を、明確に、割り込む場合、と考えた。

 つまり、「米ドル売り・円買い」でついて行くとしたら、そのポイントは、ボックス相場「赤の破線」を下に抜ける場合だ、と考えたわけだ。

 日足チャートを見てのとおりに、結局のところ、米ドル/円は、ボックス相場「赤の破線」の下限(100.80円)を割り込まなかった、と考える。

米ドル/円 日足(再掲載、クリックで拡大)

 

(出所:米国FXCM

 米ドル/円は、レジスタンス・ライン(1)「ピンクの破線」とサポート・ライン(1)「ピンクの破線」で、「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成した、と考える。

 あるいは、米ドル/円はレジスタンス・ライン(1)「ピンクの破線」と、ボックス相場「赤の破線」の下限(100.80円近辺)の水平線で、「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成した、と考える。

 上述の2つのパターンのどちらで考えても、結論は同じだ。

 「三角保ち合い」の上限であるレジスタンス・ライン(1)「ピンクの破線」を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。

■ボックス相場の上値ターゲットを達成し、調整局面へ

 そして、米ドル/円は、ボックス相場「赤の破線」の上限(105円台ミドル)を上に抜けて、さらに「買いシグナル」を発した、と考える。

 「下値100円台ミドル-上値105円台ミドルの約5円幅のボックス相場」(赤の破線)を基準に、ボックス相場のセオリーで考えると、その上値のターゲットは110円台ミドル程度になる。

 日足チャートを見てのとおりに、上昇局面では、サポート・ライン(2)「青の破線」に従っていた、と考える。そして、このサポート・ライン(2)「青の破線」を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。  

米ドル/円 日足(クリックで拡大)

 (出所:米国FXCM

 つまり、大局では米ドル/円の上昇トレンドが持続・継続している、と考えるが、この「売りシグナル」が現れたことで、目先の米ドル/円相場が、「調整局面(=修正の下落局面)」に入ったことを示唆している、と考える。

 上記のように、米ドル/円が「調整局面」に入ったと考えるならば、いったん、米ドル/円が110円台に乗せていることで、ボックス相場「赤の破線」を上抜けしたターゲットを達成した、と考えるべきだろう。

■日銀追加緩和で「買いシグナル」点灯

 そして、米ドル/円は105円台にまで急落し、その後反転した、と考える。 

 105円台からの反転上昇で、「緑の破線」で示した短期のレジスタンス・ライン(2)を上に抜けて「買いシグナル」を発した、と考える。

 この「買いシグナル」が現れたことで、「調整局面」を終えた可能性があった。

 しかし、「紫の破線」で示したボックス相場と考えることができるので、「調整局面」が続いている可能性も、まだ残っていた。

 そして、10月31日(金)に発表された「日銀の追加緩和策」を材料に、ボックス相場「紫の破線」の上限(110円台前半)を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。

 次に、4時間足チャートをご覧いただき…

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松田 哲 (まつだ・さとし)

早稲田大学法学部卒業。三菱信託銀行、フランス・パリバ銀行、クレディ・スイス銀行などを経て、オーストラリア・コモンウェルス銀行のチーフ・ディーラーとして活躍。現在は松田トラスト&インベストメント代表取締役として、法人・個人向けコンサルティング業務を行っている。著書『外貨崩落』(技術評論社)などで米ドル/円相場、クロス円相場の下落を見事的中。近著に『1勝9敗でも勝てる松田式FX!』(ダイヤモンド社)がある他、『FXで稼ぐ人はなぜ「1勝9敗」でも勝つのか?』(技術評論社)、『FXの教科書』(扶桑社)、『投資で浮かぶ人、沈む人』(PHP研究所)、『FX「シグナル」を先取りして勝つ!』(技術評論社)などの著書がある。

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