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今井雅人の「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」

セリングクライマックスで底値固め突入!?
調整あれどユーロ/米ドルの下落は続くか

2015年01月15日(木)16:05公開 (2015年01月15日(木)16:05更新)
今井雅人

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■市場は混迷の中、スタート。テーマは原油価格の急落

 2015年に入ってからの金融市場は、若干混迷の中のスタートとなっています。

 いろいろと要因はあるのでしょうが、何と言っても一番のテーマは、原油価格の急落です。

NY原油 週足

(出所:米国FXCM

 日本にいると、原油価格の下落は燃料コストの低減につながるので、良いことのような気がしますが、あまりにも価格変動が急だったために、海外、特に米国のエネルギー産業に大きな打撃を与えるという不安心理が広がり、エネルギー関連株を中心に株価に下落圧力がかかりました。

 日本の株式市場もその余波を受けて、日経平均が一時1万7000円を割り込む展開となっています。

日経平均 日足

(出所:株マップ.com

■120円に到達しなかった米ドル/円への失望感から円買いへ

株式市場が下落すると、お決まりのように円買いの動きが始まります。

 米ドル/円では、1月6日(火)に118.05円まで下落してからの戻り局面で120円台をつけられなかったことで、米ドル/円を買っている投資家に失望感が広がっているところに、上述の株価の影響が重なり、一気に円買いが加速したということです。

米ドル/円 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足

■ユーロ/円は一気に10円以上も下落!

円買いは米ドル/円だけではなく、クロス円でも加速しました。

 特に、1月22日(木)のECB(欧州中央銀行)定例理事会でさらなる金融緩和がありそうで、かつ1月25日(日)にはギリシャの総選挙を控えていることもあって、ユーロ売り・円買いの動きが激しくなったのは、ご存知のとおりです。

ユーロ/円は2014年末の147円台から137円台まで、一気に10円以上も下落するという激しい動きとなりました。

ユーロ/円 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/円 4時間足

■ロシアルーブル暴落時の水準までは下落せずに反転

 さて、ここからでありますが、私は、昨日1月14日(水)の市場の動きに注目しています。

 前日の13日(火)は、日本時間に年金などの円売りが出てきたために、米ドル/円は119円近くまで上昇しましたが、その後、株価の低迷に反応して、一気に円買いが加速。

米ドル/円も、一時116円台前半まで売り込まれました。

 市場関係者は、米ドル/円について、2014年12月16日(火)にロシア中銀が異例の大幅利上げを行ったにもかかわらず、ロシアルーブルが暴落したことをきっかけに売り込まれた115.565円水準まで下落するかどうかを意識していましたが、結局そこまで下落することなく反転しました。

【参考記事】
下値堅い米ドル/円は再び120円超へ!原油急落は年末の調整材料に使われただけ(2014年12月18日、今井雅人)

米ドル/円 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足

■1月14日の市場の動きは「セリングクライマックス」か

 きっかけは、原油価格の急騰でした。

NY原油 1時間足

(出所:米国FXCM

 45.01ドルまで下落していたWTI原油先物(※)価格は、引け際に大量の買い戻しを受けて、一気に48.91ドルまで暴騰するという事態となりました。

(※編集部注:「WTI」とは、米国テキサス州西部とニューメキシコ州南東部で算出される原油の総称。「WTI原油先物」は、ニューヨークマーカンタイル取引所(NYMEX)で取引されており、NY原油先物などとも呼ばれる。「WTI原油先物」は、北米の原油価格の指標となっている)

 市場用語で「セリングクライマックス」という言葉があります。

 これは、下落相場が終わる前に起きる激しい下落のことで、「断末魔のような売り」という表現をする人もいますが、一般的にはその直後に急激な反転をすることがよくあります。

1月14日(水)の市場の動きは、そうした「セリングクライマックス」にも見える動きでした。

 もし、そうであれば、当面は不安定な動きをしながらも、底値をしっかり固めてくる展開になってくると思っています。少し様子を見ておきたいと思います。

■ユーロ/米ドルは中期的には1.0000ドルを目指す

 ユーロに関しては、来週(1月19日~)、上述した大きなイベントを2つ控えているので、その前に少しポジション調整の買いが入るかもしれないと思っています。

 しかし、いずれにしても中期的には、ユーロ/米ドルは1.0000ドルを目指すという予想を維持しておきたいと思います。

【参考記事】
2015年の最有望戦略はユーロ/ドル売り!パリティ(1ユーロ=1ドル)まで下落もあり!(1月8日、今井雅人)

ユーロ/米ドル 週足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 週足


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