外為オンラインといえば、イメージキャラクターに大島優子さんを起用していることでも話題のFX会社だ。
さらに、リピート系発注機能「iサイクル注文」と「サイクル注文」を導入したほか、2015年10月には[くりっく365]のサービス提供をスタートさせるなど、取引環境をさらに充実させている。
【参考記事】
●外為オンラインが新規参入! 係争中の注文機能が公的取引所で使えるミステリー?
■総口座数43万件達成! 主要FX会社で2位にランクイン!?
そんな外為オンラインだが、この1月に総口座数が43万口座を達成したことを発表した。
この43万口座という口座数は主要FX会社の中でどのくらいの水準なのだろうか? 以下は大手市場調査会社の矢野経済研究所が公表した2015年11月の主要店頭FX会社の口座数ランキングだ。

※集計対象は無回答1社を除く15 社の合計値。その他には1 社含まれる。
※ ヒロセ通商の口座数にはバイナリーオプションの口座が含まれる。
こちらの順位を見てみると……あれっ、外為オンラインがランクインしていない!?
そこで、矢野経済研究所の口座数ランキングを基本として、さらにそこへ外為オンラインの口座数を追加した表を作成してみると…

(出所:矢野経済研究所と外為オンラインのデータを元にザイFX!編集部が作成)
以上のとおり、外為オンラインは堂々の第2位にランクインしてきたのだ。
ただ、上表にはいくつか説明が必要だ。まず、矢野経済研究所のデータはSBI系のSBI証券、住信SBIネット銀行、SBI FXトレードは「SBIグループ」として3社まとめた数字になってしまっており、内訳がわからないので、表からは除外した。
また、今回取り上げている矢野経済研究所のデータは2015年11月分。外為オンラインが43万口座達成を発表したのは2016年1月1日なので、43万口座達成日はそれより少し前と思われるが、いずれにしても、矢野経済研究所の集計日とはいくらかズレがあることが考えられる。
■外為オンラインはなぜ矢野経済のランキングに入ってない?
それにしても、これだけ口座数の多い外為オンラインが矢野経済研究所の公表するランキングにはなぜ、入っていないのだろうか?
そのヒミツは矢野経済研究所発表データについている細かい注釈にある。まず、矢野経済研究所の調査対象は、「主要FX会社のうち、社名または数値の公表を前提に、調査協力を得られた会社」のみとなっている。
一部の会社では、調査には協力しても統計数値や社名については非公開というような例外もあるようなのだが、社名非公開で発表されている数値と外為オンラインが発表している数値を見比べてみても当てはまっていない。
詳しいことはよくわからないのだが、何らかの理由で外為オンラインが調査対象から外れてしまっているということは確かなようだ。
一方、記者がインターネット上にあるデータをさらに調べてみたところ、矢野経済研究所のこちらの調査において、かなり前に遡り、2010年7月に発表されたものでは外為オンラインは調査対象に入っていることがわかった。

※無回答は1社、その他には2 社含まれる。
※社名および数値を非公開とする企業は、集計の際「その他」としてランキングから除外。
ただ、その翌月の2010年8月分の調査レポートの中に外為オンラインは入っていなかったので、2010年7月~8月が外為オンラインが矢野経済研究所の調査対象から外れた境目ということになる。

※集計対象は無回答1社を除く11社の合計値。その他には2 社含まれる。
※社名および数値を非公開とする企業は、集計の際「その他」としてランキングから除外。
■米ドル/円スプレッド1.0銭原則固定でもネオ系を上回る
では、次に、2012年度から2014年度までの外為オンライン[外為オンラインFX]の口座数の推移を見てみよう。
![外為オンライン[外為オンラインFX]口座数の推移](/mwimgs/a/1/-/img_a1fec7ac544cee1a068e8a9b4314cc5b72005.jpg)
こちらを見ていただくと、2014年度が40万4102口座だったものが43万口座になったわけだから、少なくとも2015年度だけで2万6000口座ほど新規口座開設されたということになるわけだ。
なお、先ほども少し触れたように、外為オンラインでは取引所取引の[くりっく365]も提供しているが、記者が問い合わせてみたところ、店頭FXの[外為オンラインFX]のみで43万口座を達成したそうで、[外為オンラインFX]と[くりっく365]の合算ではないとのこと。
ちなみに、米ドル/円のスプレッドを見てみると、ネオ系のGMOクリック証券[FXネオ]や老舗ながらネオ系へと進化した外為どっとコム[外貨ネクストネオ]などが0.3銭原則固定で提供しているのに対し、外為オンラインは1.0銭原則固定とかなりの差をつけられている。
【参考コンテンツ】
●FX会社徹底比較!:取引コストで比べる[米ドル/円スプレッドの狭い順]
それにも関わらず、外為オンライン[外為オンラインFX]がGMOクリック証券[FXネオ]や外為どっとコム[外貨ネクストネオ]などを抑えて、口座数で堂々の2位にランクインされているというのはかなりスゴいことなのではないか。