グリーンスパン議長は市場のコントロールが上手だったとされる。確かにたまたま雇用統計が良かったりして、次の利上げは25ベーシスではなくて50ではないかとの観測が立つこともある。観測が出るということは、その分だけドル金利の水準も変化し、ドルの価値も動いているはずだ。それを容認するならば何も言わないだろう。
しかしもしも強固に次の利上げは25ベーシスのままだと決めているとしたら、柔らかくメッセージを出す。「ペースは同じで」というような感じだ。それを自分の口で言うこともあれば、他のメンバーに言わせたりもする。それが出た瞬間にはマーケットは再び激変にさらされるが、肝心のFOMCの本番の前後では相場は動かない。この手法が市場の信頼を得て、神様の名前をほしいままにしたのだ。
さて昨日のドル円。ゴールデンウィークで外遊している日本の要人たちの発言もあり、ドル円も107円台までは何度か反発してくる。ただし上値も重たく戻りは限定的でもある。緩和期待が根強いもののゆくえは要ウオッチである。
日本時間 15時00分