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どっちが勝訴? トラリピVSサイクル注文の
特許権をめぐる地裁の裁判で判決が出た!

2017年02月27日(月)東京時間 12:03

 ついに、ついに1つ決着がつきました!!! かねてより係争中だったマネースクウェア・ジャパン外為オンライン特許権をめぐる裁判に、判決が出たんです!

【参考記事】
マネースクウェアが外為オンラインを提訴! FX業界に波紋! 特許は侵害されたのか!?

■業界震撼の裁判、東京地裁の判決は外為オンライン勝訴

 元祖リピート系発注機能の「トラリピ」を要するマネースクウェア・ジャパンの持ち株会社・マネ―スクウェアHDが、外為オンラインの『サイクル注文』および『iサイクル注文』が『トラリピ』の3つの特許(※)を侵害している」として、東京地裁で訴訟を起こしたのが、今からちょうど2年前の2015年2月。

(※正確には、提訴当初は2つの特許を侵害しているとしており、途中で1件追加)

 その後、2016年4月には、係争中にもかかわらず、今度は外為オンラインが「iサイクル注文」の特許を取得。

マネースクウェアと東京地裁で係争中でも関係なし!? 外為オンラインが特許取得!

 続いて同年4月には、別の特許について改めて、マネースクウェアHDが外為オンラインを提訴しました。

「トラリピ」VS「iサイクル注文」第2ラウンド!? 未決着の訴訟を抱えたまま新たな訴訟提起

さらに同じ2016年の9月には、東証一部に上場していたマネースクウェアHDが、MBO(経営陣による買収)による上場廃止をめざすことが発表され、2017年1月には上場廃止になるなど、何やら不穏な空気が立ち込めていました。

M2Jのチャートがバーコードになる異変!? MBOで上場廃止へ! いったいなぜ?
FX会社の株式上場ってどうなってるの? 旅行会社H. I. S.とあのFX会社に意外な関係

 そして、提訴から2年たった先日、2017年2月10日(金)、東京地裁が下した判決は…

 「原告(マネースクウェアHD)の請求を棄却する」

 つまり、「サイクル注文」および「iサイクル注文」は「トラリピ」の特許を侵害していない! という判決が下され、外為オンラインの勝訴になった、というわけです。

■そもそも、特許権の侵害って?

 「サイクル注文」&「iサイクル注文」と「トラリピ」、どちらも「一定のレンジの中に等間隔の売買注文を繰り返し出していく」というのが基本的なしくみで、シロウト目にはとっても似ているサービスのように見受けられます。それでも、特許権の侵害には当たらないということですが、そもそも「特許権の侵害」ってどういうことなのでしょうか。

 経済産業省のウェブサイトを確認すると、まず「特許発明が保護される範囲は、特許出願の際に特許庁長官に提出した願書に添付した特許請求の範囲に記載された文言によって限定されるのが原則」だということ。

 そして、「『特許権を侵害している』とするものが、『特許請求の範囲』として記載された構成要件を一部でも欠く場合は、特許権侵害は成立しない」ということだそうです。

 つまり、今回の件にものすごーくざっくり当てはめると、「『トラリピ』の特許の構成要件を、『サイクル注文』および『iサイクル注文』がすべて満たしていれば、特許権侵害。一部でも満たしていなければ、特許権侵害にはならない」ということのようです。

■具体的な争点は何だった? ちょっとだけチェック

 では、具体的にどういったことが争点になっていたのでしょう。130ページを超える判決文の内容について、ここですべてを解説するのはスペースの都合上難しいので、ごく一部だけ紹介しましょう。

 なお、わかりやすさを優先させるため、判決文の文言そのものではなく、マネースクウェア・ジャパンおよび外為オンラインのウェブサイトで使用している用語に置き換えるなど、かみ砕いて説明させていただく箇所もあります。ご了承ください!

マネースクウェア・ジャパンの「トラリピ」では、売買注文申込情報として、

1.通貨ペア
2.1トラップあたりの注文金額
3.売買をスタートする価格
4.利益金額(利幅)
5.トラップとトラップの間の値幅

 という5つの情報を、ユーザーが入力する必要があります。対して外為オンラインの「サイクル注文」では、

1.通貨ペア
2.注文の種類
3.参考期間(過去の為替レートの変動期間)
4.想定変動幅(3より算出、任意で変更可)
5.ポジション方向
6.対象資産(取引に使用する資産)

 の6つの情報の入力が必要となります。

外為オンライン側は、「『トラリピ』のように『利幅』や『値幅』の入力が必要ないので、特許を侵害していない」、「そもそも入力が必要な情報が5つか6つかという時点で、すでに違うものである」と主張。

 しかし、マネースクウェア・ジャパン側は、「『想定変動幅』と『対象資産』を入力することで、トラップが等間隔で設定されるということは、演算する前提として、外為オンラインのサーバーが『値幅』を決定していることになる。そのため、『想定変動幅』と『対象資産』自体が『値幅を示す情報』であると言える。そして、『利幅』についても同様である」と主張していました。

 これに対する東京地裁の判断は、「『値幅を示す情報』とは、見る人に対して値幅を分からせ、表示したり意味したりする情報である。それに対し『想定変動幅』と『対象資産』の数字から直ちに値幅そのものを理解することはできず、値幅を表示したり意味したりしているということもできないので、マネースクウェア・ジャパン側の主張は採用できない『利幅』に関しても同様である」といったものでした。

 なるほど、外為オンラインの「サイクル注文」、値幅とか利幅とかが直接入力できなくて、若干不便だな~、と思っていたのですが、これはマネースクウェア・ジャパンの特許に抵触しないための措置だったのかも!? 納得!

 こんな感じで、各々の争点について東京地裁の判断が下され、結果的に特許侵害には当たらないという判決になった、というわけです。

■マネースクウェアHDは知的財産高等裁判所に控訴!

 判決が出たところで、マネースクウェア・ジャパン外為オンライン双方からプレスリリースが出されましたので、ここで紹介したいと思います。

 まずは、敗訴となったマネースクウェア・ジャパンから。

マネースクウェア・ジャパン 訴訟判決プレスリリースより(クリックで拡大)
マネースクウェア・ジャパン 訴訟判決プレスリリースより

 こちらは「訴訟の判決及び控訴の提起に関するお知らせ」と題して、訴訟の提起から判決に至るまでの経緯を簡単にまとめて報告しています。

 また、「本判決は到底容認できるものではありませんので、控訴を行うこととし、既に手続に着手しております」と、控訴する構えであることも明記されており、実際、その後、2017年2月24日(金)になって、知的財産高等裁判所に控訴を提起したとのリリースを出しました。

 続いて、勝訴した外為オンラインのプレスリリースを見てみましょう。

外為オンライン 訴訟判決プレスリリース(クリックで拡大)
外為オンライン 訴訟判決プレスリリース

 こちらは見出しも「特許侵害訴訟の勝訴判決に関するお知らせ」と、もちろん勝訴を全面アピール。

 また、マネースクウェア・ジャパンがこの訴訟以前から出願していたものの、登録されたのが訴訟開始後になってしまい、途中から訴訟に追加した特許1件について、東京地裁が「特許自体が無効である」と判断したことについても言及しています。

 もっとも、マネースクウェア・ジャパンのプレスリリースには、それ以外の2件の特許について外為オンラインが特許庁に請求していた無効審判については、すでに特許庁より「マネースクウェア・ジャパンの特許は有効である」との審判が下されている旨、記載されています。

 というわけで、マネースクウェアHDが控訴したため、高裁でまた裁判が始まりますし、まだ決着がついていないもう1つの裁判もありますので、これはまだしばらく争いが続きそう…? 

■マネースクウェア・ジャパンは事業拡大で応戦!

 今回は敗訴となってしまったマネースクウェア・ジャパン。今回の判決を受けて、これからますます新たなリピート系発注機能が各社からリリースされることも考えられるわけで、今後はどういったサービス展開で応戦していくのでしょうか。

 2016年9月に、MBOによる上場廃止を発表した際には、「ロボトレーディングやロボアドバイザーといった最新 AI(人工知能)テクノロジーの実現」「自営ファンドの提供」「新たなトレーディング商品及び安定運用商品の提供」等による既存事業の拡大を、今後の戦略として掲げていました。

 今のところ、AI導入や自営ファンドといった新サービスはリリースされていないようですが、2016年10月には、「トラリピ」に特化したサポートサービス、「トラリピ・フルサポートプログラム」を開始。

 同じく10月に株価指数CFDサービスの、マネースクウェア・ジャパン[くりっく株365]の取引向けに特化した経済情報チャンネル、「Stock index チャンネル」をリリース。

 そして、11月にはトラリピの1回の発注トラップ本数を従来の25本から99本に引き上げるなど、既存事業を拡大させる改革に次々と着手しています。

 また、最新のプレスリリースによると、「これまで以上にアイデアとテクノロジーでお客様の資産運用ニーズに合った利便性の高い運用商品・サービスを総合的に提供する『アセットマネジメント・テクノロジー会社』へと発展していくための抜本的な取り組みを推進していく予定」ということだそうです。

 この調子ですと、上場廃止の際に掲げられていた戦略の実現も、遠い未来ではなさそうですよね!?

 まだ残っている裁判の行方とともに、今後のマネースクウェア・ジャパンの新展開、そして、もちろん外為オンラインの「サイクル注文」&「iサイクル注文」の発展についても、注目していきたいと思います!

>>>マネースクウェア・ジャパン[M2JFX]の最新スペック詳細はザイFX!の比較コンテンツをご覧ください
>>>外為オンラインの最新スペック詳細はザイFX!の比較コンテンツをご覧ください

(ザイFX!編集部・上岡由布子)

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