ザイFX! - 初心者必見のFX総合情報サイト

西原宏一_メルマガ取材記事
----年--月--日(-)日本時間--時--分--秒
陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

レジスタンスとサポートの役割転換に注目!
あそこを突破すれば、米ドル買いの好機!

2017年02月24日(金)17:25公開 (2017年02月24日(金)17:25更新)
陳満咲杜

100万口座達成!GMOクリック証券は最短即日取引可能!

■週足に見るレジスタンスとサポートの役割転換

 では、どちらにブレイクしていくのだろうか。結論から申し上げると、やはり上放れの公算が高いとみる。週足の状況が、ヒントを与えてくれていると思う。

 ドルインデックスの週足は、2017年年初来の米ドルの反落、また2月初頭の安値打診をもって、重要なサポートゾーンを確認している。

ドルインデックス 週足
ドルインデックス 週足

(出所:Bloomberg)

 同サポートゾーンは、2015年1月、4月、または同11月、12月の高値水準と合致していただけに、テクニカル上で言う「役割の転換」が確認された。このようなケースで、ここから下放れするのはハードルが高いとされる。

 言ってみれば、2015年1月、4月の高値と、同11月、12月の高値をもって「ダブルトップ」の構造を形成していたが、「トランプ・ラリー」で同構造が否定されわけだから、2月2日(木)安値が再び元のレジスタンスゾーンの水準に留まったのは自然の成り行きだった。

 なぜなら、これは2年間かけて形成されてきたレジスタンスゾーンであるからだ。レジスタンスゾーンは、いったんブレイクされると今度はサポートゾーンとして表れるケースが多いから、元レジスタンスの「役割」がサポートに転換されるわけだ。

 注目していただきたいのは、レジスタンスゾーンを形成していたスパンが長ければ長いほど、ブレイクされたあとの「役割の転換」自体の確実性が高いとされること。その上、昨年(2016年)12月安値も同水準に留まっていたことも見逃せない。

 したがって、ファンダメンタルズ上における根本的な変化がない限り、米ドル高の傾向はしばらく続くだろう。となると、米ドルは足元で再度頭が重くなっているが、中段保ち合いという位置づけは妥当で、強気基調を保てると推測される。

■レジスタンスゾーンのブレイクはエントリーの好機!

 その上、目先のレジスタンスは、次なるタイミングを教えてくれている。

 米ドルのロング筋にとって、2月15日(水)、22日(水)高値(≒101.72~101.76)が目先の「ダブルトップ」を形成しているように見えるが、今度これがブレイクされれば、それはエントリーの好機となるだろう。

ドルインデックス 日足
ドルインデックス 日足

(出所:Bloomberg)

 米ドル高の加速は、こういったレジスタンスゾーンのブレイクによって確認されるわけだから、理論上、ロング筋の出動のみではなく、ショート筋の踏み上げをも意味し、モメンタムの加速が想定されるわけだ。

■ユーロ/米ドルの「逆三尊型」形成の確率は低い

 ドルインデックスと正反対の構造を示すユーロ/米ドルは、一昨日(2月22日)にもっとも重要なサポートゾーンにトライしたのがわかる。

ユーロ/米ドル 日足
ユーロ/ドル 日足

(出所:Bloomberg)

 ここから同サポートゾーンを割り込むか、それともサポートされ、反騰していくかが注目されるが、前述の理由から、下放れの公算が高いのではと推測される。言い換えれば、日足における「逆三尊型(※)」の形成は、現時点では確率が低いと思われる。

(※編集部注:「逆三尊型」はチャートのパターンの1つで、「三尊型」と反対に、底を示す典型的な形とされている)

■ユーロ/米ドルでもレジスタンスとサポートの役割転換が

 週足で観察しても、2015年3月、4月安値、そして、同11月安値で形成された「ダブル・ボトム」をいったん割り込んだ以上、ユーロの下落がなお続く公算は高いと思う。

ユーロ/米ドル 週足
ユーロ/米ドル 週足

(出所:Bloomberg)

 実際、昨年(2016年)12月の反騰にしても、2017年1月末までの反騰にしても、かつての重要サポートゾーンに留まり、それによって元のサポートゾーンがレジスタンスゾーンとして「役割転換」を果たしたから、ユーロの上放れを想定するにはハードルが高いと言わざるを得ない。

米ドル/円は最近やや蚊帳の外である。ドルインデックスとの関連性が薄れ、また、トレンドレスの傾向が強いが、112円台の打診をもって調整一服の可能性が高いとみる。このあたりの詳説は、また次回。

 市況はいかに。

GMO外貨[外貨ex]
人気のザイFX!限定タイアップキャンペーンをPickUp!
FX初心者のための基礎知識入門
ザイ投資戦略メルマガ トルコリラスワップポイントランキング トレーディングビュー記事
ザイ投資戦略メルマガ トルコリラスワップポイントランキング トレーディングビュー記事
『羊飼いのFXブログ』はこちら
↑ページの先頭へ戻る