米国追加利上げ可能性がググっと高まる！
なのに、米ドルを買いきれないのはなぜ？

2017年03月02日(木)14:55公開 (2017年03月02日(木)14:55更新)

今井雅人

■トランプ大統領の演説は、無難に終わって安心感広がる

また、３月１日（水）には、トランプ米大統領が予算に関する議会演説をしました。

とりあえず無難に終わったトランプ米大統領の議会演説。でも、市場はまだトランプ米大統領の経済政策や財政政策に信頼感を持てていない感じ？(C)Chip Somodevilla/Getty images

こちらの方は、正直、評価が分かれています。

インフラ投資に、日本円にして100兆円以上のお金をかけると言っていますが、予算を決めるのは最終的には議会です。議会がこれに賛同するのか、今のところ、まったくわかっていません。

ですから、市場はまだトランプ米大統領の経済政策、財政政策に信頼感を持っていない状況。ただ、とりあえず、無難に演説が終わっているという点だけは市場に安心感を与えているようです。

為替市場では、まだまだトランプ政権の為替政策がわからないので、市場関係者も戸惑っている状態と言えます。

ムニューシン米財務長官は、「長期的には、米ドル高は米国にとって好ましいものの、現在の米ドル高は、短期的には米国経済にマイナスになるかもしれない」旨の発言をしています。

これをどう受け止めるかということを、市場は、まだ測りかねているということでしょう。

【参考記事】
●トランプ氏が「トンデモ発言」なく大統領就任式を終えたら、来週からドル高期待！（１月20日、今井雅人）
●利上げ期待高まって上昇した米ドル/円。けれど、115円手前で失速した理由とは？（２月16日、今井雅人）

以上のような市場環境から考えると、基本的には米ドル高傾向になるはずなのですが、トランプ米大統領のことが今ひとつ信用できないので、米ドルを買いきれないという状態になっているのだと思います。

この１週間（２月27日～）だけを考えれば、115円を超えるのは難しいと考えています。113円台と114円台の間で推移するのではないでしょうか。

米ドル/円４時間足

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