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■長期金利上昇とＦＲＢの政策が米ドルの上昇圧力に

 ＮＹ時間に入ってから取引すればいいところを、こうやってアジア時間からフローを出さざるを得ないような状況になっていると考えれば、米国債のロングポジションを大きく減らしていることがうかがえます。

 今回公表された「米税制改革案」は、その財源については、まったく明らかにされておらず、「今後も紆余曲折となる」ことが予想されてはいます。 

 しかし、明らかに「米長期金利の上昇要因」となっており、そのことが、10月からのＦＲＢ（米連邦準備制度理事会）による「バランスシート正常化プログラム」の開始とともに、米ドル全般に対しての上昇圧力となる可能性が高くなってきました。

米ドルＶＳ世界の通貨 日足

（リアルタイムチャートはこちら → FXチャート＆レート：米ドルＶＳ世界の通貨 日足）

■７月11日の戻り高値を視野に入れた動きとなりそうだが…

 前回のコラムで、

 「最近の為替相場の動きはスピードが緩やかであるということが１つの特徴となっています。

 米ドル/円は112.00円を上に抜けたからといって、一気に上昇するという可能性は、さほど高くはないと思います。

 しかし、米ドル/円はチャート的にも上昇トレンドに入っているように見受けられ、やはり、114円程度までの上昇は数週間以内にあるのではないかと予想しています。」

 とお伝えしましたが、米ドル/円は頭を抑えられていた112円台半ばを完全に上抜けてきたことから、昨日、９月27日（水）には113円台前半まで上昇しました。

【参考記事】
●ドル/円が年初来安値から反発した理由は? 円安継続! 数週間以内に114円程度へ上昇（９月21日、今井雅人）

 今後の展開としては、チャート的には７月11日（火）につけた戻り高値114.495円を視野に入れた動きとなりそうですが、引き続き、北朝鮮による「挑発リスク」などが常に存在していることなどを考えると、慎重な姿勢は崩すべきではありません。

米ドル/円 日足

（リアルタイムチャートはこちら → FXチャート＆レート：米ドル/円 日足）

【参考記事】
●孤独な一人旅楽しむ日銀、円安は道半ば。米ドル/円は118円、ユーロ/円は140円へ（９月22日、陳満咲杜）
●10月解散総選挙とトランプ来日で円安へ!? 英ポンド急騰！ でもまだ上昇余地あり？（９月18日、西原宏一＆大橋ひろこ）
●円安トレンド回帰で米ドル/円は118円へ！ 続落サイン点灯!? ユーロ/英ポンドに注目（９月28日、西原宏一）

 常に対応できるようなポジションや状態で臨みたいところです。

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