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西原宏一_メルマガ取材記事
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バカラ村の「FX専業トレーダーの相場観」

感謝祭や年末に向けて売りたい通貨は?
なぜドルだけは上昇が続きやすいと考える?

2017年11月07日(火)12:52公開 (2017年11月07日(火)12:52更新)
バカラ村

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■パウエル氏が次期FRB議長に。でも市場は織り込み済み

 11月2日(木)、日本時間の3日(金)4時に、トランプ大統領はパウエル氏を次期FRB(米連邦準備制度理事会)議長に指名しました。

 来年(2018年)2月からは、FRB議長はイエレン氏に変わってパウエル氏となります。

パウエル氏は金融政策に対するスタンスがハト派で、もし、議長に選ばれると米ドル安に推移するのではないかと考えられていましたが、発表前までにすでに織り込まれており、発表時の相場への影響はほとんどありませんでした

【参考記事】
次期FRB議長は誰か? パウエル理事ならややドル売り、テイラー教授ならドル高に(10月24日、バカラ村)

米ドル/円 1時間足
米ドル/円 1時間足

(出所:Bloomberg)

■米ドルは今後も緩やかな上昇へ

 トランプ大統領が11月5日(日)から7日(火)まで来日しており、さらに7日(火)から8日(水)は韓国、8日(水)から10日(金)は中国と、アジアを歴訪します。

 北朝鮮への制裁もアジア歴訪のテーマの1つとなっているため、地政学リスクが高まっており、米ドル/円は高い位置で買うことが難しくなっている状態です。

 さらに、トランプ大統領が貿易不均衡問題にも触れていることも、米ドル/円を買いにくくしています。

【参考記事】
ドル/円を取巻く環境はサンドイッチ状態!? トランプ大統領来日へ。北朝鮮の動向注意(11月2日、今井雅人)

 市場の材料としては、トランプ大統領のアジア歴訪もありますが、米税制改革案も材料となり、トランプ大統領は年内の成立を目指しています。

 これは米ドル買いの材料となり、今後も米ドルはゆっくりと上昇していくのではないかと考えています。

米ドルVS世界の通貨 日足
米ドルVS世界の通貨 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足

■米ドル/円の高値追いはリスクが高い

 ただし、米ドル/円に関しては、IMM(国際通貨先物市場)における投機筋の米ドルに対する円売り越しが10月31日(火)時点で約11.9万枚まで増えており、ここからの円売りは難しくなってきます。

IMM(国際通貨先物市場)のポジション状況(米ドル/円)
IMM(国際通貨先物市場)のポジション状況(米ドル/円)

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移

 また、 ロシアゲート疑惑に関連して、米大統領選でトランプ陣営の選対会長を務めたマナフォート氏が起訴されたことも、米ドル/円が上昇しているときは材料にされる可能性が出てきます。

米ドル/円は、下がれば機関投資家の買いがあるので、急落は避けられると考えていますが、上昇も難しい状況だと考えています。

 今年(2017年)に入ってから、米ドル/円は114.50円~115.50円で何度も上値を止められていることもあり、下がれば買えますが、高いところで買うのはリスクが高いのではないかと考えています。

【参考記事】
米ドル/円は重要レジスタンス突破に注目! 株急騰にいち早く反応した通貨ペアとは…!?(11月2日、西原宏一)

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:Bloomberg)

■ユーロ/米ドルは戻り売りスタンスを継続!

 ユーロ/米ドルに関しては、相場観は戻り売りの継続で考えています。

【参考記事】
サポート下抜けのユーロ/米ドルは売り! 利上げしてもしなくてもポンドは売られそう(10月31日、バカラ村)
売りシグナル点灯のユーロ/米ドルは、大きく下落する可能性も!その理由と対応策は?(11月1日、松田哲)

 ユーロ/米ドルは1.1570ドル~1.1690ドルのレンジ内で止まっていますが、テクニカル的に1.20台から1.18台へと上値が切り下がってきており、ファンダメンタルズ的にも米国の大規模減税や景況感の良さから、米ドルはまだ強くなりやすく、ユーロ/米ドルは下がるのではないかと考えています。

ユーロ/米ドル 日足
ユーロ/米ドル 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足

■投機筋のポジションが偏った通貨に注目

 11月23日(木)はサンクスギビングデー(感謝祭)となり、12月は年末前ということもあって、今の時期からはポジションの手仕舞いが起きやすくなります

 来年に向けてもトレンドが続くような通貨なら、手仕舞いも起きにくいですが、そうでなければ、手仕舞いされる動きが出やすいと言えます。

 IMMのポジションでは、豪ドルや加ドルで米ドルに対する投機筋の買い越しが多く、これらが手仕舞いされやすいのではないかと考えています。

IMM(国際通貨先物市場)のポジション状況(豪ドル/米ドル)
IMM(国際通貨先物市場)のポジション状況(豪ドル/米ドル)
IMM(国際通貨先物市場)のポジション状況(加ドル/米ドル)
IMM(国際通貨先物市場)のポジション状況(加ドル/米ドル)

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移

 ただ、加ドルは、原油との相関性があります。そして現在、原油価格が上昇しているため、加ドルは下がりにくいかもしれません。

米ドル/加ドル 日足
米ドル/加ドル 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/加ドル 日足

■豪ドル/米ドルは0.75ドル台を目指す展開へ

 一方、豪ドルに関しては、手仕舞いが出やすいのではないかと考えています。

米ドル高が続くと考えているので、豪ドル/米ドルが、下がる可能性があるのではないかと考えています。

 豪ドル/米ドルは9月20日(水)から下がっていることもあり、一時的な反発が起きやすい状況ですが、0.7750ドル~0.7800ドルはレジスタンスになり、そこで上値を止められてから、0.75ドル台に向けて下がるのではないかと考えています。

豪ドル/米ドル 日足
豪ドル/米ドル 日足

(出所:Bloomberg)

積極的に買う通貨はないですが、米ドルだけは米税制改革や景況感の良さから、上昇がまだ続きやすいと考えています。

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