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上昇し損ねた米ドル/円は、間もなくサポート
ラインを割り込んで売りシグナル点灯か!?

2017年11月22日(水)東京時間 15:47

■米ドル/円は英国国民投票やバーナンキ来日に翻弄された

 今回は、米ドル/円の分析を行なう。まずは、日足チャートをご覧いただきたい。

 このチャートは、2016年7月以降を表示しているので表示されていないが、昨年(2016年)の6月23日(木)に実施された「英国の国民投票」を材料に、米ドル/円は、大きく乱高下をした。

米ドル/円 日足(クリックで拡大)
米ドル/円 日足

(出所:ヒロセ通商

 「英国の国民投票」の結果が、事前の予想に反して、「英国のEU離脱」に確定すると、それを材料に、米ドル/円は急落して、99.00円割れ(98円台後半)の安値を付けた

 99.00円割れ(98円台後半)からは、103円台までリバウンドして、そして、再度100.00円割れ(99円台後半)を見ている。

 この2度目の100.00円割れ(99円台後半)から、米ドル/円は、107円台に大きく上昇している。 

 この時の高値107円台は、この日足チャートに表示されている。

 この2度目の100.00円割れ(99円台後半)から、107円台にまで大きく上昇した理由は、バーナンキ前FRB(米連邦準備制度理事会)議長が来日した際に、同氏が安倍首相、黒田日銀総裁と会談をしたことから、日銀が追加の金融緩和策を打ち出すのではないか、といった思惑が広がったこと、と考える。

 いわゆる「ヘリコプター・マネー」を想像したのだろう、と考える。

■2016年11月にボックス相場を上抜けし、その後ターゲット達成

 昨年(2016年)の6月頃からの米ドル/円は、ボックス相場「茶色の破線」を形成していた、と考える。

米ドル/円 日足(クリックで拡大)
米ドル/円 日足

(出所:ヒロセ通商

ボックス相場「茶色の破線」の上限は108.00円近辺、下限は99.00円近辺、と考える。

 日足チャートを見てのとおりに、ボックス相場「茶色の破線」の上限(108.00円近辺)を上抜けして、「買いシグナル」を発した、と考える。

 この「買いシグナル」に従い、相場は大きく急騰している。

 ボックス相場を上抜けした場合のセオリーでは、ボックス相場の上限から、ボックス相場の値幅分を上昇したところがターゲットになる。

 ボックス相場「茶色の破線」の上限が108.00円近辺で、ボックス相場「茶色の破線」の値幅が約9円であるから、ターゲットは、117.00円近辺になる。

 日足チャートを見てのとおりに、すでにターゲットを達成した(「茶色の破線(両端矢印)」で表示した)。

米ドル/円 日足(再掲載、クリックで拡大)
米ドル/円 日足

(出所:ヒロセ通商

 米ドル/円は、上述のターゲットを達成してからも上昇を続けて、118円台の高値を付けている。

■トランプ政権の貿易不均衡是正が米ドル安・円高圧力に

 しかし、118円台の高値を付けてからの米ドル/円は、下落に転じている。

米国のトランプ政権が、貿易不均衡を是正するために、米ドル安・円高政策を採るのではないか、といった思惑が働いていた、と考える。 米ドル/円は、ボックス相場「ピンクの破線」を形成した、と考える。

米ドル/円 日足(クリックで拡大)
米ドル/円 日足

(出所:ヒロセ通商

ボックス相場「ピンクの破線」の上限は118円台ミドル程度、下限は111円台ミドル程度、と考える。

 米ドル/円は、このボックス相場「ピンクの破線」を下に抜けて、「売りシグナル」を発した、と考える。

 この「売りシグナル」に従い、米ドル/円は、108.00円近辺まで下落した。しかし、108.00円近辺からは、反発(上昇)に転じている。

 109円台では、「窓(Gap)」を開けて、上昇している。

 それで、現在の米ドル/円は、一回り大きなボックス相場「紫の破線(太線)」を形成中、と考える。

米ドル/円 日足(クリックで拡大)
米ドル/円 日足

(出所:ヒロセ通商

ボックス相場「紫の破線(太線)」の上限は118円台ミドル程度、下限は107.00円近辺、と考える。

 次に説明するボックス相場「緑の破線」の下限を、108.00円近辺から107.00円近辺に修正した。

 その結果として、一回り大きなボックス相場「紫の破線(太線)」の下限も107.00円近辺に修正した

■現在は107円近辺-114円台半ばのボックス相場を形成中

 現在の米ドル/円は、ボックス相場「緑の破線」を形成中、と考える。

米ドル/円 日足(クリックで拡大)
米ドル/円 日足

(出所:ヒロセ通商

ボックス相場「緑の破線」の上限は114円台ミドル程度、下限は107.00円近辺、と考える。

 従来は、このボックス相場「緑の破線」の下限は、108.00円近辺と考えていた。

 北朝鮮問題を材料に、リスク回避の思惑が強くなり、108.00円を割り込んで、107円台前半の安値を付けたが、9月9日前後に、北朝鮮がミサイルを発射しなかったことで、米ドル/円の買い戻しが強くなり、大きく反発(上昇)している。

 それで、このボックス相場「緑の破線」の下限を、107.00円近辺と修正する。現在の米ドル/円相場は、ボックス相場「緑の破線」を維持している、と考える。

 直近の値動きで、ボックス相場「緑の破線」の上限(114円台ミドル程度)を、上に抜けたのだが、一時的だったので、まだボックス相場「緑の破線」を維持している、と考える。

 日足チャートを見てのとおりに、サポート・ライン「ピンクの破線」を表示した。

米ドル/円 日足(再掲載、クリックで拡大)
米ドル/円 日足

(出所:ヒロセ通商

 このサポート・ライン「ピンクの破線」は、実際の相場に合わせて、その傾きを緩やかに修正している。

 レジスタンス・ライン「赤の破線」を…

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松田哲の「FX一刀両断!」
松田 哲 (まつだ・さとし)

早稲田大学法学部卒業。三菱信託銀行、フランス・パリバ銀行、クレディ・スイス銀行などを経て、オーストラリア・コモンウェルス銀行のチーフ・ディーラーとして活躍。現在は松田トラスト&インベストメント代表取締役として、法人・個人向けコンサルティング業務を行っている。著書『外貨崩落』(技術評論社)などで米ドル/円相場、クロス円相場の下落を見事的中。近著に『1勝9敗でも勝てる松田式FX!』(ダイヤモンド社)がある他、『FXで稼ぐ人はなぜ「1勝9敗」でも勝つのか?』(技術評論社)、『FXの教科書』(扶桑社)、『投資で浮かぶ人、沈む人』(PHP研究所)、『FX「シグナル」を先取りして勝つ!』(技術評論社)などの著書がある。

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