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 昨日は欧州時間までマーケットは実に小動きだった。ドル円は110円台の中盤で、ユーロドルは1.14台の前半。動かないのは米中協議など、イベント待ちの姿勢が強まってきたからである。

 週が明けてニュースらしいものと言ったら、いよいよマーケットを騒がせたギリシャがEUの支援から抜け出すことになったことと、ベネズエラがデノミによる混乱を避けるために月曜日は休日にしたということくらいだ。

 夜中にトランプ大統領が「金融当局は低金利政策を採っていない」といって、不満を表明した。これは従来の見解と同じなのだが、材料を欲していたマーケットはちょっと過敏に反応した。事実、米ドルの金利は短期も長期も低下してきた。そしてそれにともなってドル保有の魅力もやや低下。

 ドルの全面安となってきたのだ。欧州時間でユーロドルが1.13台に入ったが、それが失敗に終わったこともポジション的にはきつい。ユーロドルのショートカバーがリードする形でドル安が進んだ。ドル円も110円割れ寸前のところまで進んで、そのまま安値引け。

 昨日の為替相場は純然と金利手動の相場展開だったといえよう。米国株はイベント待ちでほとんど動いていないからだ。ドル安が進み出したのはニューヨーク時間の午後からだったので、私はもうすでに寝てしまっていた。朝になってPC画面を見たら、ちょっと驚いたくらいである。トランプ大統領のリフレインだけでこんなにドル相場が動くものか、と。

 そして今日にになってドル安は継続。ドル円は110円台割れに成功し、ユーロドルも途中でジャンプして1.15台に到達している。このドル安の流れは当面は変わることはなさそうだ。もちろん現時点でどこまで下がるかを推定することはできない。短期ポジションでもいいから、何回もドル売りを試みてみて、そのたびにフレッシュローを狙っていくしかないだろう。

 トランプ大統領が念頭に置いている中間選挙も、まだ先のことかと思っていたら、もう2ヶ月ほどしかない。成果らしいものを出すには間もなく時間切れとなる。またさらにビッグマウスになっていくかもしれないので、要注意である。今回のドルの下げも、あまり軽んじない方がよいように思う。

日本時間 16時00分

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