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第1章 FXをはじめるには

米ドルと円の組み合わせはなぜ米ドル/円?
円/米ドルだとダメな理由ってあるの?

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■どうして円/米ドルや米ドル/ユーロはないの?

円/米ドルはどうしてないの?

 一般的なニュースや新聞、FX会社で取引できる通貨ペアの一覧を眺めていただくとわかりますが、米ドルと日本円の組み合わせは「米ドル/円」、ユーロと米ドルの組み合わせは「ユーロ/米ドル」といったように、通貨ペアの表示のしかたは、示し合わせたように統一されています。

どのFX会社でも、米ドル/円とユーロ/米ドルは取引することができますが、円/米ドルや米ドル/ユーロはできません。それが、ごく普通のことになっています。でも、どうして円/米ドルや米ドル/ユーロはないのでしょうか? あったらダメな理由でもあるのでしょうか…?

 別にダメな理由はありません。どちらの通貨が先でもあとでも、異なる2つの通貨の交換比率は変わりません。米ドルと円の場合、1米ドルが100円なら、1円は0.01米ドルです。米ドル/円でも円/米ドルでも、米ドルと円を交換するときの比率はいっしょです。

■ダメじゃないけど、そういう決まりだから

自国通貨建てと外国通貨建て

でも、円/米ドルという通貨ペアは、一般的に市場では取引されていません。これはFXだけでなく、外国為替のマーケットでも同じです。

 なぜなら、外国為替の世界では、米ドルと円は「米ドル/円」という表記のもとで、1米ドル=●●円という為替レートの表示で取引するというのが慣行、つまり、そういったならわしとして行われることが決まっているからです。

【参考記事】
FXは土日を除いて24時間取引できる! 眠らない為替の取引所はどこにある…?

 そこには「自国通貨建て」「外国通貨建て」という、2種類の表示方法のうち、どちらを使うかといったことが影響しています。

自国通貨建ては、外貨1単位に対して、自国通貨がいくらになるかを表した方法です。円と米ドルを例にすると、普段、わたし達が目にする「米ドル/円 1米ドル=100円」といった表記がこれにあたります。

 一方の外国通貨建ては、自国通貨1単位に対して、外国通貨がいくらになるかを表した方法です。同じように円と米ドルを例にすると、「円/米ドル 1円=0.01米ドル」という表記になります。見慣れませんね…。

円は自国通貨建てを採用しているので、円が絡んだ通貨ペアはすべて、米ドル/円、ユーロ/円、英ポンド/円といったように表示され、為替レートは1米ドル=●●円、1ユーロ=●●円、1英ポンド=●●円というふうに表されるのです。円だけでなく、多くの通貨がこの自国通貨建てを採用しています。

 一方で、米ドル、ユーロ、英ポンド(英国の通貨)、豪ドル(オーストラリアの通貨)、NZドル(ニュージーランドの通貨)などは、基本的に外国通貨建てを採用しています。

 つまり、その通貨が自国通貨建てを採用しているのか、それとも外国通貨建てを採用しているのかによって、必然的に通貨ペアと為替レートの表示方法は決まるのです。

■ユーロは最強!? すべてで外国通貨建て

ユーロは絶対外国通貨建て!?

 しかし、鋭い人は違和感を覚えているかもしれません…。

 米ドルもユーロも、どちらも外国通貨建てを採用しているなら、なぜ米ドル/ユーロではなく、ユーロ/米ドルが一般的なのかと…。

 そのとおりなのですが、実はユーロは原則として、すべての通貨に対して外国通貨建てで表示するという慣行があるのです。つまり、「●●/ユーロ」と表記される通貨ペアは、原則的には存在しないということ。これについては、そういう決まりなんだという以外に答えがないのです。

 さらに英ポンドも、米ドルに対しては外国通貨建て表示が優先されます。これは英ポンドがかつて、基軸通貨(外国為替市場で中心的な役割を果たし、国際的な金融取引で基準として採用される通貨のこと)として扱われていたことが影響しています(今の基軸通貨は米ドルです)。また、オーストラリアやニュージーランドは英連邦(かつての大英帝国)の加盟国であるという理由などで、豪ドル、NZドルは、英ポンドの次に外国通貨建て表示が優先されます。そのため、英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドル、NZドル/米ドルという表記が一般的です。

通貨表記の優先順位

 結局は、基本的に通貨ペアや為替レートの表示方法は決まっているけれど、自国通貨建て同士や外国通貨建て同士の場合はイレギュラーがあるということ。一部のFX会社では見慣れない逆転表示された通貨ペアも取引できますが、そういうものだと理解したうえで、通貨ペアを覚えていくしかありません。

■通貨ペア表記には通貨記号が使われる

通貨記号ってなに?

 各通貨にはそれぞれ、通貨記号(通貨コード)が定められています。通貨記号とは、通貨の名前を3文字のアルファベットで表したものです。これは、ISO(国際標準化機構)で制定された国際標準ルールに則ったもので、世界中で統一されています。

 通貨記号の最初の2文字は国名コードで、最後の1文字が通貨のイニシャルです。日本円の通貨記号は、日本の国名コードである「JP」と、円のイニシャルの「Y」をあわせて「JPY」になります。米ドルは米国の国名コード「US」と、米ドルのイニシャル「D」で「USD」です。

 通貨ペアも通貨記号を使って表されることが多く、米ドル/円は「USD/JPY」と表記されます。

米ドル/円=USD/JPY

 FX会社も、通貨記号を使って通貨ペアを表記しています。主要な通貨の通貨記号を覚えておくと、取引するときやチャートを表示させるときに、通貨ペアを簡単に見つけ出すことができます。

 以下の表は、主要な通貨記号の一覧です。ぜひ、参考にして覚えてくださいね。

主要通貨の通貨記号一覧

※中国人民元(CNH)はオフショア人民元の通貨記号を掲載。オンショア人民元の通貨記号は「CNY」

FX初心者のための基礎知識入門目次

第1章 FXをはじめるには
第2章 FXの基礎知識を身に付ける
第3章 FXをはじめよう
第4章 チャートの見方
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