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第6章 ファンダメンタルズ

物価は経済の体温計。インフレ動向を知る
消費者物価指数・生産者物価指数とは?

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■なぜ、そんなに物価が大事なの?

物価は経済の体温計

 数多くの経済指標の中でも、物価の動向を表したデータは、特に高い注目を集めます。ここでいう物価とは、スーパーや量販店などへ買い物に行ったときに目にする、商品ごとに設定されたモノの値段ではありません。一定の基準で合算された、さまざまなモノやサービスの値段の平均値を指します。その物価の動向を測るモノサシが、物価指数です。

 物価指数が、ある時期と比べてどれだけ上昇・下落したかを割合(%)で表したものが、「インフレ率」や「物価上昇率」と呼ばれる指標です。つまり、インフレ率(物価上昇率)の上昇は物価の上昇、インフレ率の低下は物価の下落を意味します。

 通常、経済が安定的に成長を続けていくためには、インフレ率の緩やかな上昇が欠かせないと考えられています。そのため、主要国の中央銀行のほとんどが、経済の安定した成長に望ましいとされるインフレ率の目標水準を定めて、インフレ率が目標付近で安定して推移するように政策金利を動かしたり、市場に流通する資金の量を調節するといった金融政策を行っています。

【参考記事】
世界中の市場参加者がもっとも注目する、米国の金融政策を決める「FOMC」って?

 中央銀行は物価の安定という使命を果たすために、インフレ率をものすごく気にしているのです。「物価は経済の体温計」と言われていることからも、物価が経済の重要なカギを握っているのがわかると思います。

 また、教科書的には、物価が上昇すると、その国の通貨価値は相対的に低下(通貨安)し、物価が下落すると、通貨価値は相対的に上昇(通貨高)します。物価が上がると、同じ金額で買えるモノの量や数が減るので、通貨の価値が低下したと考えるからです。

 ただ、物価が上昇した場合、それが市場参加者に政策金利の上昇(利上げ)を連想させることで、実際には為替市場で通貨高に反応する場合もあります。

 いずれにしても、物価の動向を表す経済指標は、為替市場では特に注目されます。

■物価指標の王者、消費者物価指数とは?

消費者物価指数(CPI)

 物価の推移を表す指標の中で、多くの市場参加者に注目されているのが「消費者物価指数」です。英語名「Consumer Price Index」の頭文字をとって、「CPI」と呼ばれます。これは最終価格、すなわち消費者が実際に購入する段階のモノやサービスの小売価格の動向を表したものです。世界の主要各国でほぼ毎月発表され、その国の物価の推移を表すモノサシとして、どの国でも非常に注目されます。

 米国のCPIは、消費者が平均的に購入するモノやサービスの消費支出をもとに、構成される品目ごとに一定の比重をかけて算出されます。全米約90の都市地域を対象に調査することで、全人口の9割近くの消費動向をカバーしています。

米消費者物価指数・総合の推移

※2000年1月~2018年11月までの前年比のデータを掲載
※米労働省労働統計局のデータをもとにザイFX!が作成

 米労働省労働統計局が、毎月15日前後に前の月のデータを発表します。発表時間は、NY時間の午前8時30分です。日本時間だと午後10時30分、米国がサマータイム(夏時間)の期間は午後9時30分になります。

米消費者物価指数の概要

■総合とコアって、どっちが大事なの?

 米国のCPIには、すべての対象品目の動向を示した総合指数と、季節要因などで価格の変動が大きくなりがちな食料品とエネルギーを除いて算出したコア指数があります。どちらも、前月比と前年比が発表されます。

米消費者物価指数・コアの推移

※2000年1月~2018年11月までの前年比のデータを掲載
※米労働省労働統計局のデータをもとにザイFX!が作成

【米消費者物価指数の過去12カ月の数値データと過去60カ月のグラフは以下をチェック!】
経済指標/金利:米国主要経済指標の推移(米消費者物価指数・前月比コア)

 下のグラフは、前年比の総合指数とコア指数を重ねて表示したものです。総合指数の方がコア指数に比べて、単月ごとのブレが大きいという特徴が、はっきりわかると思います。

米消費者物価指数 総合とコアの比較

※2000年1月~2018年11月までの前年比のデータを掲載
※米労働省労働統計局のデータをもとにザイFX!が作成

 中長期的な物価の推移を見極めるうえでは、一般的にはコア指数の動向を注目する方が良いと考えられています。ただし米国の場合、近年ではFRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策との兼ね合いから、総合指数への注目度が高まっているとも言われています。

■製造業者の物価が生産者物価指数

生産者物価指数(PPI)

 消費者物価指数(CPI)の次、もしくは同じぐらいに注目される物価の指標に「生産者物価指数」があります。英語名「Producer Price Index」の頭文字をとって、「PPI」と呼ばれます。

 PPIは、製造業者の出荷時点の販売価格を対象に算出されます。米国内の製造業者が販売する、約1万品目が調査対象で、輸入品は含まれません。輸入品を対象にした物価指標には、「輸入物価指数」というものがあります。

 PPIにも、すべての対象品目の動向を表した総合指数と、食料品とエネルギーを除いて算出したコア指数があります。どちらかと言えば、コア指数の注目度の方が高いと言われています。

米生産者物価指数の推移

※2011年1月~2018年11月までの前年比のデータを掲載
※米労働省労働統計局のデータをもとにザイFX!が作成

【米生産者物価指数の過去12カ月の数値データと過去60カ月のグラフは以下をチェック!】
経済指標/金利:米国主要経済指標の推移(米生産者物価指数・前月比コア)

 米労働省労働統計局が、毎月15日前後に前の月のデータを発表します。発表時間は、NY時間の午前8時30分です。日本時間だと午後10時30分、米国がサマータイム(夏時間)の期間は午後9時30分になります。

米生産者物価指数の概要

 CPIもPPIも、毎月15日前後に発表されますが、PPIの方がCPIより数日前に発表されるのが通例となっています。

■長い目ではCPIとPPIに高い相関性

 モノやサービスの価格は通常、原材料価格や製造コストが先に上昇(低下)して、それが消費者の支払う価格へ反映されるのが一般的です。CPIよりも先に発表されるPPIは、CPIの先行指標的な意味合いとしても活用されます。

 ただし、PPIが上昇したからといって、CPIが必ず上昇するとは限りません(逆も同じです)。長い目で見ると、両者には相関性が確認できますが、それほど長くないスパンでは、そうでないときもあります。これは、原材料費や製造コストの動向が最終価格(消費者の購入価格)へ波及するまでには、一定のタイムラグが存在するからです。また、製造業者が売り上げの減少を避けるために、上昇したコスト分を最終価格に上乗せしないこともあるからです。

 好景気で消費者の財布のヒモがゆるく、モノがよく売れるときは、製造業者が最終価格を引き上げることで、PPIはさほど上昇せず、CPIの方が上昇することもあります。

消費者物価指数と生産者物価指数の比較

※2011年1月~2018年11月までの総合指数(前年比)のデータを掲載
※米労働省労働統計局のデータをもとにザイFX!が作成

FX初心者のための基礎知識入門目次

第1章 FXをはじめるには
第2章 FXの基礎知識を身に付ける
第3章 FXをはじめよう
第4章 チャートの見方
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