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FXとは?FX初心者のための基礎知識入門

消費者物価指数(CPI)・生産者物価指数(PPI)とは?
物価の上昇は通貨安、物価の下落は通貨高の要因に!
データの見方や注目点、日米欧の指標の詳細も詳しく解説

2023年12月15日(金)12:00公開 (2023年12月15日(金)12:00更新)
ザイFX!編集部

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消費者物価指数・生産者物価指数は、物価の推移を表すデータ

 「消費者物価指数(CPI)」と「生産者物価指数(PPI)」は、「物価」の推移を表すデータの中でも特に注目されることが多い経済指標です。

 物価とは、一定の基準で合算されたモノやサービスの値段の平均値で、全体的な物価の動向は「物価指数」と呼ぶ指数で表されます。この物価指数が、ある時期と比べてどれだけ上昇・下落したかを割合(%)で表したものが「インフレ率」です。インフレ率の上昇は物価の上昇、インフレ率の低下は物価の下落を意味します。

 一般的に、物価の上昇は通貨安、物価の下落は通貨高の要因になるので、インフレ率を表す経済指標は為替相場の先行きを予測するうえでも重要な手がかりになります。

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消費者物価指数(CPI)とは?

「消費者物価指数」とは、消費者が実際に購入する時点の小売価格の動向を表した物価指数です。物価の推移を表す指標の中でも代表的な経済指標で、英語表記「Consumer Price Index」の頭文字をとって「CPI」と呼ばれます。

 経済が安定的に成長を続けていくには、インフレ率の緩やかな上昇が欠かせないので、主要国の中央銀行のほとんどが経済成長に望ましいとされる消費者物価指数で見たインフレ率の目標水準を定め、インフレ率が目標付近で推移するよう政策金利の変更や、市場に流通する資金の量を調節するなどの金融政策をおこなっています。そのため、消費者物価指数は中央銀行の金融政策を予測するうえでも重要なデータです。

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 消費者物価指数は主要国の多くで、対象となるすべての品目の小売価格から算出する「総合指数」と、季節要因などで価格の変動が大きくなりがちな生鮮食品などの食料品や、エネルギー価格などを除いて算出した「コア指数」が発表されます。一般的に総合指数よりもコア指数のほうが単月ごとのブレが少ないため、中長期的な物価の推移を見極めるには、コア指数の動向を注目するほうが良いとも言われます。

生産者物価指数(PPI)とは?

「生産者物価指数」とは、製造業者の出荷時点の販売価格を対象に算出する物価指数です。英語表記「Producer Price Index」の頭文字をとって、「PPI」と呼ばれます。

 生産者物価指数にも、対象となるすべての品目の販売価格から算出する「総合指数」と、食料品やエネルギー価格などを除いて算出した「コア指数」の2つがあります。

消費者物価指数と生産者物価指数の関係性

 基本的に、生産者物価指数のほうが消費者物価指数よりも、物価変動の影響を先に受けやすいという特徴があります。これは、消費者が支払う最終価格は、原材料価格、人件費、製造コストなどで決まる販売価格の変動に影響を受けるのが一般的だからです。そのため、生産者物価指数の結果は消費者物価指数の結果を予測するための、先行指標的な意味合いとしても活用されます。

(参考)米国の消費者物価指数(赤)と生産者物価指数(青)の推移(総合・前年同月比)
(参考)米国の消費者物価指数(赤)と生産者物価指数(青)の推移(総合・前年同月比)

(出所:TradingView

 もっとも、販売価格の変動が最終価格に影響を与えるまでには一定のタイムラグが存在するため、生産者物価指数の上昇や低下が、すぐに消費者物価指数の上昇や低下につながるとは限りません。

 また、生産者物価指数が上昇しても、製造業者が売り上げの減少を回避するために変動分を最終価格には反映させず、価格を据え置くこともあるからです。逆に景気がよく所得が上昇しているときは、最終価格が上昇しても消費者の購買意欲が著しく低下することが少ないため、生産者物価指数がそれほど上昇していなくても最終価格が引き上げられ、消費者物価指数の上昇率のほうが大きくなることもあります。

主要国の消費者物価指数と生産者物価指数

・米国(アメリカ)の消費者物価指数と生産者物価指数

米国の消費者物価指数は、米労働省労働統計局(BLS)が毎月15日前後に前の月のデータを発表します。発表時刻は、米国がサマータイム(夏時間)中は日本時間午後9時30分、標準時間(冬時間)中は日本時間午後10時30分で、前月比と前年同月比、それぞれで総合指数とコア指数が発表されます。

 以下は米国の消費者物価指数の、総合指数(前年同月比)の直近の推移です。

 消費者が平均的に購入するモノやサービスの消費支出をもとに、構成される品目ごとに一定の比重をかけて算出されます。全米約90の都市地域が調査の対象となり、米国の全人口の9割近くの消費動向をカバーしていると言われています。

■米消費者物価指数(米国の消費者物価指数)の概要
指標名 消費者物価指数(Consumer Price Index)
発表元 米労働省労働統計局(BLS)
発表日 毎月15日前後(生産者物価指数の数日後)
発表時刻 米サマータイム(夏時間)…日本時間午後9時30分
米標準時間(冬時間)…日本時間午後10時30分

米国の生産者物価指数も、米労働省労働統計局が毎月15日前後に前の月のデータを発表しますが、消費者物価指数の数日前に発表されるのが通例となっています。発表時刻は、米国がサマータイム(夏時間)中は日本時間午後9時30分、標準時間(冬時間)中は日本時間午後10時30分です。

 以下は米国の生産者物価指数の、総合指数(前年同月比)の直近の推移です。

 米国の生産者物価指数は、米国内の製造業者が販売する約1万品目が調査対象となりますが、その中に輸入品は含まれず、輸入品の物価動向は「輸入物価指数」という別の物価指標で判断することができます。

■米生産者物価指数(米国の生産者物価指数)の概要
指標名 生産者物価指数(Producer Price Index)
発表元 米労働省労働統計局(BLS)
発表日 毎月15日前後(消費者物価指数の数日前)
発表時刻 米サマータイム(夏時間)…日本時間午後9時30分
米標準時間(冬時間)…日本時間午後10時30分

 なお、消費者物価指数と生産者物価指数は米国でも非常に重要な経済指標として高い注目を集めますが、米国にはFRB(米連邦準備制度理事会)がインフレ目標の指標として採用している「PCEデフレーター」という物価指標があり、米国の将来的な金融政策の方向性を予測するうえではPCEデフレーターのほうがより注目されます。

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・日本の消費者物価指数と生産者物価指数

 日本の消費者物価指数は、総務省が発表する「全国消費者物価指数」が該当します。家計の消費支出の中で重要度が高く、価格変動の面で代表性がある約580品目から算出され、すべての品目を対象にした「総合指数」、生鮮食品を除いた「コア指数」、生鮮食品とエネルギーを除いた「コアコア指数」が発表されます。

 以下は日本の全国消費者物価指数の、総合指数(前年同月比)の直近の推移です。

 そのほか、全国消費者物価指数よりも発表時期が早い、東京都区部の消費動向を表した「東京都区部消費者物価指数」も、全国消費者物価指数の動向を予測するうえで注目されます。

 以下は東京都区部消費者物価指数の、総合指数(前年同月比)の直近の推移です。

 日本の生産者物価指数に似た経済指標としては、日銀(日本銀行)が毎月発表する「企業物価指数」が注目されます。ただし、企業物価指数の集計対象には輸入品も含まれ、輸送費なども考慮されることから、一般的な生産者物価指数と同列に扱うことができるデータとはいえないという特徴があります。

 以下は企業物価指数の、前年同月比の直近の推移です。

・ユーロ圏の消費者物価指数と生産者物価指数

 ユーロ圏では、欧州統計局(ユーロスタット) がユーロ圏全体の消費者物価指数と生産者物価指数を発表します。

 消費者物価指数は「Harmonised Index of Consumer Prices」の頭文字をとった「HICP」の名称で知られており、マーストリヒト条約による統一基準に基づいて算出されたデータが毎月発表されます。該当する月の月末に速報値、翌月の中旬頃に改定値(確報値)が発表されるという特徴があります。

 以下はユーロ圏の消費者物価指数(HICP)の、前年同月比の直近の推移です。

 また、生産者物価指数は品目別、産業別のほか、原材料・中間財・最終財の製造段階別のデータも公表されます。

 以下はユーロ圏の生産者物価指数の、前年同月比の直近の推移です。

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