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2009年07月08日(水) 10:18

下落と立ち直りが先行する新興市場。銘柄選択は利益の成長力に注目する

中村孝也さん(フィスコ プレイス取締役)に聞く

ひところ、元気のなかった新興市場が、勢いを取り戻しつつあるようだ。今後の経済をけん引する有望セクター、銘柄は出現するのか。投資チャンスはどこにあるのか。新興市場のエキスパートである中村孝也さんに聞いた。

—景気回復の兆しが見え始めたともいわれますが、新興市場ではどうでしょうか。

 2007年、日経平均がITバブル後最高値をつけた後、東証1部の株価は下落に転じました。新興3市場の動きは、こうした東証1部の動きに1年半も先行しています。

 しかも、今回の金融危機での下落率は東証1部ほど大きくなることはなく、一応の底を打ったと見ることができます。まあ、その分先に大きく下がっていたとも言えるわけですが。

■新興3市場は2010年3月期に業績が急回復する見込み

 一方、達成できるかは別として、新興、主力を問わず多くの企業で、2010年3月期は大幅な増益が見込まれています。株価は業績の変化率(モメンタム)に連動するので、株価の上昇も期待できそうです。特に新興市場の立ち上がりは早いのではないでしょうか。

—100年に一度の危機ともいわれましたが、その影響は?

 新興市場については、06年のいわゆる「ライブドア・ショック」後の株価下落と比べて、08年のリーマン・ショックの影響はそれほどでもなかったと思います。

 過去のデータを見ると、どの市場でも高値から65%ほど株価が下がると、その下落トレンドはおおむね収まってきたと言えます。90年代初頭のバブル崩壊時の第一波もそうでした。今回も65%で止まっているので、「100年に一度」と言うほどのこともないというのが私の実感です。

■新時代を象徴する新規上場銘柄がほしい

 新興市場をみると、1998~99年の“大(株式)公開時代”にジャスダック、東証マザーズ、ナスダック・ジャパン(後の大証ヘラクレス)の3市場が立ち上がり、2000年から03年にかけて、ネットバブルが弾けて下落・低迷が続きました。その後、06年までの3年間は上昇トレンドに転じ、また下落に転じた。

 そして3年たった今、次は上昇が来る・・・、というところですね。ただ、ITバブル期のヤフー(4689)、その後の不動産流動化バブル期のクリード(上場廃止)のような、上昇相場を象徴するようなIPOが、今回は出ていないのが気がかりなところではあります。

—新ビジネスの萌芽はあるでしょうか。

 いわゆる「グリーン銘柄」などが期待されていますが、どうでしょうか・・・。

 たとえばリチウムイオン電池で注目されるジーエス・ユアサ コーポレーション(6674)などの名が挙がりますが、売上に占める環境製品の割合は大きくはありません。太陽光発電関連が主力事業で急成長しているエヌ・ピー・シー(6255)のような銘柄は例外的で、売上構成比でみたときに、「主役がいないなぁ」という印象です。

ザインエレクトロニクス(6769)といったファブレス(工場を持たない)研究開発型の企業がさらに出てくる期待はあります。固定資産を持たず高ROE、つまり利益率が高い分、利益が急成長する楽しみも大きいわけです。

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