当サイト『ザイFX!』でも「FX一刀両断!」というコラムを連載している松田さんは、早くから円キャリートレード崩壊に警鐘を鳴らし、円高局面が来ることを予想していた。
昨年以降、松田さんはFXの単行本で立て続けにヒットを飛ばしているが、なんといってもその1冊のタイトルはズバリ、『外貨崩落』(技術評論社)である。
すなわち、松田さんは「ドルはどこまで下がるのか?」というテーマにもっともふさわしい論客と言えるのだ。
ところで、みなさん、1兆円という金額をトレードする感覚が想像つきますか? 実は松田さん、1989〜1990年のバブル期に三菱信託銀行で為替ディーラーとして活躍していたのだが、その頃、1日で1兆円も売買していたというのだ。
「いっぺんに1兆円買うわけじゃありませんよ。1日中、売ったり買ったりした合計が1兆円ということです。まあ、それは売買の多い日の金額で、平均すればだいたい1日7000億円くらいでしょうか。利益は年間で20億円ほどでしたかねぇ」
当時はバブル期だけに運用資金も潤沢だったようだが、それにしても1兆円の売買とは…。記者にはちょっと想像しにくい金額だった。
■今年一杯はドル安円高が続くと考えた方がむしろ常識的
「結論から言うと、円高基調は変わっていないと思います。当分円高は続くでしょう」
ドル安円高を当ててきた男はさらなる円高を予想している。その根拠はまずドル高の期間、円高の期間という「サイクル」にあるようだ。
「過去10年以上のドル/円相場を見ると、円高基調の期間がおおよそ2〜3年、ドル高基調の期間がおおよそ2〜3年ということを繰り返しています」
この期間は短いと1年半、長いと4年程度になることもあるようだが、大きな波はだいたい2〜3年で循環しているとのことだ。
「今回のドル高のピークは昨年6月につけた124円。すると、今年6月で円高が始まって1年になります。来年の6月で2年。経験則に従えば、来年の6月までドル安円高傾向が続くと言えます。少なめに見積もっても今年一杯はドル安円高傾向が続くと考えた方がむしろ常識的でしょう」
そして、「もちろん、相場ですから、誰にもわからないことですが…」と言いつつ、こうつけ加えた。
「長ければ、2010年頃まで円高傾向が続いても不思議ではないですよ。2010年6月で丸3年ですからね」
ドル/円相場の「サイクル」から考えて、まだまだ円高は続きそうということなのだ。

ザイFX!編集部
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