■引き続き、難しい相場が続きそう
2月に入って、中国は春節(旧正月)を迎えてマーケットも休場している。
外国為替市場の3大市場は東京、ニューヨーク、ロンドンで、中国市場の影響力は相対的には小さい。だが、成長著しい中国のディーラーが抜けると活気が薄れる感じがする。
そんな今の時点で1月の相場を振り返ると、「かなり難しい相場つき」だったと思う。
今年の大きなテーマは「ユーロ危機」であり、それは今も変わらないが、年初こそそれを材料にユーロを売る動きが見られたものの、その後は欧州の取りつくろい的な対応策によって、反転上昇してしまった。
このことが相場を難しくさせた原因だろう。
1月と2月は投資家にがんばってもらいたい月なのだが、引き続き難しい相場が続きそうだ。
このような時はポジションを縮めて、致命傷を負わないような取引を心掛けながら、チャンスを待つことが大切だ。
少し気が早いが、3月は日本の決算期末だ。
もうしばらく耐えていれば取引が活発になり、チャンスも訪れるだろう。
それに、今年はまだ始まったばかりで、ここは焦らずに、マーケットの動きを見極める場面だ。
■トレンドは「米ドル安・円高」で変わっていない
引き続き、米ドル/円についての考え方は変わっていない(「84.50円のレジスタンスが効いている!この上にストップを置いてドル売り・円買い」を参照)。
まずは、300本足(300週分)の週足チャートをご覧いただきたい。
現在のレジスタンスラインを緑の破線で、その平行線を緑の破線(細線)で示している。
2007年6月から引き続き、米ドル/円は緑の破線のレジスタンスラインに従って下落している。だから、トレンドは「米ドル安・円高」で変わっていないと判断できる。
米ドル/円が長期にわたり、2本の平行線のインサイド(内側)にあるということは、すなわち、緑の破線のレジスタンスラインの傾きに従って、一定のスピードで下落を続けているということも断言できる。
この週足チャートを見るかぎり、今回の米ドル/円の下落の起点は2007年6月の高値である124円台で、それから3年半にわたり、レジスタンスラインの傾きに従って、一定のスピードで下落を続けている。
また、現時点で、その傾向(トレンド)は現在も持続していると断定できるし、今のところは反転の兆し、すなわち、トレンド転換を示唆するシグナルは見当たらない。
なお、反転の兆しと言うには、この緑の破線のレジスタンスラインを上抜ける必要を感じている。
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