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松田哲の「FX一刀両断!」
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ついに米ドル/円は77円台へ突入!
米国のデフォルト懸念が強まり米ドル売りに

2011年07月27日(水)12:56公開 [2011年07月27日(水)12:56更新]

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 前述のように、筆者は米ドル/円が目先で、79円台から82円台レベルで小さな「ボックス相場」を形成すると見ていたが、79円台を明確に下抜けて、下落する展開になった。

 ただ、78円台、ないし、それ以上の円高水準では「円売り・米ドル買い」の市場介入が実施される可能性は高く、そのような場合は、相場が大きく荒れるパターンを考えるべきだろう。

 80円台や81円台で値ごろ感から米ドル/円をロング(買い持ち)にしていた向きも少なからずいると見ているが、そういった対応が、それほどうま くいったようには思えない。このことはこのコラムでも何度か明記してきたが、うまくいっても、苦労の割に利益はたいしたことがなかっただろう。

 そういった意味で、安易な介入期待のロング(買い持ち)はダメだと考えている。

 目先のトレードで、80円台や81円台で米ドル/円を買っていた市場参加者は、79円台後半や80円台前半あたりまでのリバウンドがあれば、いわゆる「やれやれの売り」でポジションを手放そうとするだろう。そういった意味で、79円台後半あたりから上に売り注文が並んでいる。

 一方で、下値は介入警戒感があり、77円台や78円台を単純に売るわけにもいかない

 だから、目先は円高気味に推移し、動きようがない相場となっている。そして、筆者はこのような状態が続くと考えている。

米ドル/円に関しては、ポジションをスクエア(ポジションなし)にして、「夏休み」でよいと考えている。

「ボックス相場」は、すでに下にブレイクされた

 改めて、米ドル/円の日足チャートをご覧いただきたい。

 このチャートには、目先で作っていた上値が82.30円、下値が79.50円の「ボックス相場」を示している。

米ドル/円 日足(再掲載・クリックで拡大)

 チャート分析のセオリーだけで判断するならば、82.30円を上抜けた地点【A】で「買い」となり、79.50円を下抜けた地点【B】で「売り」となる。

 そして、日足チャートのとおりに、【B】で「売りシグナル」を発した。この「ボックス相場」は、すでに下にブレイクされたということになる。

 ただし、前述のように、【B】ないしはそれ以上の円高水準があれば、日本の財務省(財務大臣)が日銀に対して、「円売り・米ドル買い介入」を指示するだろうと考えている。

 介入が実施されない間は、売り圧力が強いままの状態が続くことになる。

「フラッグ」を形成して下落するパターンに入った!?

 最後に、米ドル/円の180本足(180営業日分)の日足チャートをご覧いただきたい。米ドル/円が「フラッグ」を形成し、下落するパターンを図示した。

 チャート分析のセオリーだけで判断するならば、「中段保ち合い」の安値を下抜けた地点【B】で「売り」となる。

米ドル/円 日足(クリックで拡大)

 日足チャートのとおり、すでに【B】で「売りシグナル」を発した。

 引き続き、79円台を下抜けて下落する場合は、日本の当局による「円売り・米ドル買い」の介入が実施される可能性は高いだろう。

 だから、このパターンどおりの下落とはならないだろうと予測しているが、現在までのチャートの形状から、「フラッグ」を作っているようにも見える。

 「フラッグ」を形成して下落するパターンを考えた場合、その下値のターゲットが、米ドル/円の歴史的最安値である76.25円と一致するのが、とても気になる。

 ここで、もっとも良くない戦い方は、値ごろ感で米ドル/円のロングポジション(買い持ち)を持つことである。これは損切りを余儀なくされる可能性が高いと考える。

 このペースで時間が経過すると、「下値がどのくらいになると、介入するのか?」といった感じで、一度「介入のあるやなしや」を調べる展開になる可能性が高まってくる。

 目先はポジションをスクエアにして、何もせず、介入が実施されたことを確認してから米ドル/円をロングポジション(買い持ち)にするのが賢いやり方だ。

■米ドル/円のロングはいったん損切りを敢行すべき

 下限が79.50円、上限が82.30円の「ボックス相場」が続いている間のセオリーは、次のとおりだ。

・82.30円を上抜けた場合は「買い」でついて行く
・79.50円を下に割り込む展開の場合は、ロング(買い持ち)はいったん損切りを敢行するべき

 現状では、79.50円を明確に下抜けたのだから、ロング(買い持ち)はいったん損切りを敢行すべきだ。

 そして、日本の当局による「円売り・米ドル買い」の市場介入に関しては、介入が実施されたことを確認してから行動すべきだ。

「介入があるかもしれない」「介入があるに違いない」といった、介入を期待しての米ドル/円のロング(買い持ち)は、はっきり言えば、愚策である。

 もちろん、そういった愚策でも、当たれば利益になるといった考え(思考)は理解する。

 しかし、愚策に頼る対応では、長く生き残ることはできないだろう。

(2011年7月26日 東京時間15:00記述)

松田哲の「FX一刀両断!」
松田 哲 (まつだ・さとし)

早稲田大学法学部卒業。三菱信託銀行、フランス・パリバ銀行、クレディ・スイス銀行などを経て、オーストラリア・コモンウェルス銀行のチーフ・ディーラーとして活躍。現在は松田トラスト&インベストメント代表取締役として、法人・個人向けコンサルティング業務を行っている。著書『外貨崩落』(技術評論社)などで米ドル/円相場、クロス円相場の下落を見事的中。近著に『1勝9敗でも勝てる松田式FX!』(ダイヤモンド社)がある他、『FXで稼ぐ人はなぜ「1勝9敗」でも勝つのか?』(技術評論社)、『FXの教科書』(扶桑社)、『投資で浮かぶ人、沈む人』(PHP研究所)、『FX「シグナル」を先取りして勝つ!』(技術評論社)などの著書がある。

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