ユーロ/円に関して、考え方に変化はない(「ユーロ/円は介入でボックスの上限108円を一時突破。トレンドは転換したと言えるか?」など参照)。
つまり、基本的には「ユーロ売り・円買い」で戦うべきである。
■ユーロ/円は戻しても100円台に乗せた辺りがせいぜいか
2011年の年末最後の相場となった12月30日(金)に、ユーロ/円は節目の100.00円をあっさりと割り込んだ。
その前日までは、100.00円がつかないようにと「防戦買い」が出ていた。為替オプション取引の関連で、ユーロ/円が100.00円にタッチすると困る市場参加者がいて、何とか防衛しようとしたのだろう。
このような「防戦の買い」や「防戦の売り」は、重要なチャートポイントで頻繁に見かける。ただ、目先では防戦が成功する(成功した)ように見えるが、時間が経過するにつれて、必ずと言ってよいほどブレイクする。
今回のケースでも、時間が経過すれば100.00円を下にブレイクして、99円台へと下落して行くと見ていた。だから、個人的には思惑どおりとなった。
ただ、2011年の最後のマーケットで、しかも、あっさりと100.00円を割り込んだことについては、下落のスピードはソコソコ速いと感じている。ユーロ/米ドルの下落スピードが遅いと感じるのとは対照的だ。
なお、こういった遅い、速いという感覚は個人差がある。だから、そういった感覚的な部分ではなく、起こっている事実に注目すべきなのかもしれない。
細かい値動きやスピードはどうであれ、冒頭で申し上げたとおり、ユーロ/円は基本的に、「ユーロ売り・円買い」で戦うべきだと考えている。戦略に何も変化はない。
さて、目先の値動きを見ると、ユーロ/円は97.00円レベルの安値をつけた後、リバウンド(反発上昇)している。
どこまでリバウンドするのか、事前には簡単に判断できないが、そのメドを考えてみると、年初の1月3日(火)に100円台に乗せて、そこから再び下落している点に着目している。
これを踏まえると、大きく戻しても100円台に乗せた辺りがせいぜいであり、目先のストップ・ロス(損切り)は100.50-60円がよい。
もちろん、目先のリバウンドが98円台レベルで収まってしまう可能性も十分にあり、だから、98円台や99円台で少額でも「ユーロ売り」をすべきだと考えている。
現状は、ポジションに利が乗ったならば、適宜、利食いを行い、また、「売り場を探す」を繰り返すところであろう。
■ユーロ/円は100円割れで再び「売りシグナル」が点灯
それでは、ユーロ/円の週足チャートからご覧いただきたい。
(出所:米国FXCM)
ユーロ/円は、2006年半ばから2008年半ばにかけて、下限が149円レベル、上限が170円レベルの「ボックス相場」を形成した。
この「ボックス相場」は結果的に「ヘッド&ショルダー(※)」を完成させ、その後の大暴落(クラッシュ)の原因となった。週足チャートには、この「ボックス相場」をピンクの水平線で表示している。
また、2008年の大暴落(「ヘッド&ショルダー」のクラッシュ)の後、2008年後半から2010年4月まで、ユーロ/円は上限が140円レベル、下限が112円レベルの「ボックス相場」を形成した。週足チャートには、その上限と下限を青の水平線で表示している。
その後、2010年5月に下限の112.00円を下に割り込んだことで、ユーロ/円は再び「売りシグナル」を発した。「ボックス相場」を下抜けたのだから、さらなる急落があっても不思議ではない状態が続いた。
しかし、112.00円を割り込んでからのユーロ/円は、2010年4月ないし5月頃から2011年3月28日に至る期間、今度は下限が105円レベル、上限が116円レベルの「ボックス相場」を形成した。週足チャートには、その下限と上限を緑の水平線で表示している。
そして、2011年3月29日に上限の116.00円を上抜けて、この時点で「買いシグナル」を発した。
(※編集部注:「ヘッド&ショルダー」はチャートのパターンの1つで、天井を示す典型的な形とされている。人の頭と両肩に見立てて「ヘッド&ショルダー」と呼び、仏像が3体並んでいるように見えるため「三尊」と呼ぶこともある)
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