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松田哲の「FX一刀両断!」
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はらみ寄せ上抜けのドル/円は重大局面!
80円を明確に上抜けるかが次のポイント

2012年02月22日(水)13:52公開 [2012年02月22日(水)13:52更新]

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・俯瞰(ふかん)すれば、米ドル/円は2011年7月中旬から現在に至るまでの約7カ月間、75.00~80.00円の「ボックス相場」を形成しており、手を出し難い水準にとどまっている。

・2011年8月4日の日本の当局による単独介入の後、上限78.00円、下限76.00円(75.95円)の狭い「ボックス相場」が続いていたが、2011年10月下旬に下限の76.00円(75.95円)を下抜けた。

・2011年10月下旬に下限の76.00円(75.95円)を下抜けたが、相場は走り出さなかった。下にブレイクしたのに急落せず、マーケットは介入を警戒していた。実際のところ、この時点でも「覆面介入」を実施していたのではないかと、筆者は推察している。

・2011年10月31日に歴史的最安値を更新して75.32円をつけると、日本の「オフィシャルな」大規模単独介入が実施された。これについて、日本の財務省・日銀筋は、米ドル/円が75円を割り込むことで急落する可能性を回避したかったのではないかとみている。

・大きな流れ(トレンド)は下落であったが、下落局面での日本の単独介入はあり得た。今後、大規模介入があるとすれば、75円台(75円台後半も含む)、もしくは、歴史的最安値を更新する場合だろう。具体的な水準や金額は正確にはわからないが、「覆面介入」が行われていたことも確認できた。

・2011年10月31日の介入実施日を「母線」として、翌11月1日以降の日足で「はらみ寄せ」を形成した。

・「はらみ寄せ」のセオリーは、母線の上値を抜けたら「買い」、下値を抜けたら「売り」である。そして、2月20日(月)に「はらみ寄せ」の母線の高値であった79.53円を上抜けて、「買いシグナル」を発した

・しかし、79.53円の上には、心理的抵抗である80.00円がチャートポイントとして控えている

■調整でいったん下落しても「買いシグナル」は持続する

 冒頭に申し上げたことを、繰り返す。

現時点では、80.00円を上抜けることができるかがポイントになっている。これを上抜ける場合は、さらなる「買いシグナル」を発することになる。

 また、目先では、80.00円を上抜けられない場合、いったん調整の反落(下落)をみることになるだろう。だが、それでも「はらみ寄せ」の母線の高値であった79.53円を上抜けたことで発せられた「買いシグナル」の状態は、持続することになる。 

米ドル/円 日足(クリックで拡大)

(出所:米国FXCM

 最後に、3つ目の米ドル/円の日足チャートをご覧いただきたい。

 日本の単独介入が実施された2011年10月31日のレンジは、安値75.32円、高値79.53円で、翌11月1日から先週末、2月17日(金)までの相場は、この75.32~79.53円の中にスッポリと収まっていた。

 つまり、2011年10月31日の日足が母線となり、11月1日以降のすべての日足で「はらみ寄せ」が形成されている状態だった。

 前述のように、「はらみ寄せ」のセオリーは、母線の上値を抜けたら「買い」、母線の下値を抜けたら「売り」である。そのため、今回のケースは79.53円を上抜けたら「買い」、75.32円を下抜けたら「売り」となる。

 そして、2月20日(月)に高値の79.53円を上抜けた。

■ここで米ドル/円を取引する場合の戦術は?

 ここでは、必ずストップ・ロス(損切り)を置いて、勇気を持って、少額で「米ドル買い・円売り」をすべきであり、いったん80.00円レベルで利食いを行い、80.00円を『明確に』上抜ける場合は、改めて「米ドル買い・円売り」でついて行く戦術がよい

 なお、80.00円を上抜けることができない場合、いったんは調整で下落する可能性が高い。大負けをしないように、必ずストップ・ロスを置くことが大事である。

 細かい対応であるが、現状が相場が転換するか、否か、最重要のポイントであるためだ。

 2月上旬まで、米ドル/円は「買うよりは売るほうがマシ」で、ショート(売り持ち)のほうがロング(買い持ち)よりもよいと考えてきた。

 しかし、相場全体を俯瞰(ふかん)すると、2011年夏から横ばいに推移し始め、週足チャートでは、ついにレジスタンスラインを上抜けた。

 こういった状況では、「買うよりは売るほうがマシ」とは言えなくなった

 前述のように、目先の戦術としては、少額で「米ドル買い・円売り」を行い、80.00円の手前で利食い、明確に80.00円を上抜ける場合は、改めて「買い」でついていくべきだと考えている。

(2012年2月22日 東京時間4:15記述)

松田哲の「FX一刀両断!」
松田 哲 (まつだ・さとし)

早稲田大学法学部卒業。三菱信託銀行、フランス・パリバ銀行、クレディ・スイス銀行などを経て、オーストラリア・コモンウェルス銀行のチーフ・ディーラーとして活躍。現在は松田トラスト&インベストメント代表取締役として、法人・個人向けコンサルティング業務を行っている。著書『外貨崩落』(技術評論社)などで米ドル/円相場、クロス円相場の下落を見事的中。近著に『1勝9敗でも勝てる松田式FX!』(ダイヤモンド社)がある他、『FXで稼ぐ人はなぜ「1勝9敗」でも勝つのか?』(技術評論社)、『FXの教科書』(扶桑社)、『投資で浮かぶ人、沈む人』(PHP研究所)、『FX「シグナル」を先取りして勝つ!』(技術評論社)などの著書がある。

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