みなさん、こんちには、葉那子です。
今回は、IGマーケッツ証券の取扱い通貨ペアが増えたというニュースをご紹介します。

■9つの新興国通貨ペアが新たに取引できるように!
2012年5月10日(木)より、IGマーケッツ証券にて米ドル/人民元や、米ドル/ブラジルレアルなど、新興国通貨ペア9つが新たに取引できるようになりました。
以下の表はその9通貨ペアのスプレッドです。

もともとIGマーケッツ証券では豊富な通貨ペアの取引が可能でしたが、今回の追加により、取扱い通貨ペアは全部で78通貨ペアに増えました。
今回追加された通貨ペアは、いずれも取扱っているFX会社が少ない、非常にレアな通貨ペアです。
■ブラジルレアルがついにFXで取引できるようになった!
特にブラジルは、新興国の代表格であるBRICsの一角に数えられ、2011年の名目GDPが世界第6位という経済力を誇っています。個人投資家の間で投資意欲が強まってきている国の1つですね。
ブラジルの政策金利は9.00%と高金利なところも魅力のようです(2012年5月現在)。
これまではブラジルレアルを絡めた投資信託やブラジルレアル建ての債券などに人気が集まっていましたが、それがこれからはIGマーケッツ証券でFXでも取引できるようになったというわけなのです。
(※BRICsとは今後、大きな経済成長が見込まれる新興国で、ブラジル、ロシア、インド、中国の頭文字をつなげた造語)
■日本唯一、米ドル/人民元(USD/CNY)が取引できる!
中国の人民元に関しては、人民元/円であれば、取引所取引のくりっく365や、店頭取引のSBI証券[SBI FX α]などでも取引できます。
【参考記事】
●FX会社徹底比較!:中国元が取引できるFX会社
ところが、米ドル/人民元に関しては話が少しややこしくなります。
まず、実は人民元には「CNY」と「CNH」の2通りの通貨記号があります。
「CNY」は、中国国内市場にて中国人民銀行が管理するオンショアの人民元や、中国国内市場の「CNY」を参照して取引されているNDF(ノンデリバラブル・フォワード)市場の人民元を指します。
一方、「CNH」は香港オフショア市場で自由に取引されているオフショア人民元を指します。
「CNH」の米ドル/人民元(USD/CNH)であれば、kakakuFX[プレミアム口座]とサクソバンクFX証券[スタンダードコース]でも取扱いがあるのですが、私が調べたところでは、「CNY」人民元の米ドル/人民元(USD/CNY)の取引ができるのは、日本国内ではIGマーケッツ証券だけでした。
【参考記事】
●着実に儲かる夢の通貨ペアなのか?サクソ系で米ドル/人民元の取引開始!
■高金利だが、買うとスワップマイナスのケースもある人民元
人民元と言えば、スワップ金利(スワップポイント)のしくみが特殊であるということを以前このザイスポFX!でも取り上げました。
【参考記事】
●「くりっく365」へ人民元/円などが上場。人民元/円は売るとスワップがもらえる!?
そもそもスワップ金利というのは、取引通貨ペア2カ国の金利差から発生するもので、通常は高金利通貨買い・低金利通貨売りのポジションを持つと、スワップ金利はプラスになります。
ところが、上記の参考記事にあるように、人民元/円に関しては必ずしもそうはならないのです。
2012年5月現在、日本の政策金利は0.00~0.10%と実質ゼロ金利なのに対し、中国の政策金利は6.56%と高金利。
つまり、人民元/円を買うと、高金利通貨の人民元買い・低金利通貨の円売りとなり、理論上はプラスのスワップ金利を受け取れることになります。
しかし、人民元は特殊なしくみで取引されているという理由で、人民元/円の買いの取引をするとスワップ金利がマイナスになる場合があるのです。
■人民元を買ってスワップ金利がちゃんとプラスになる
では、今回IGマーケッツ証券に追加された米ドル/人民元はどうなるのでしょうか?
現在米国は0.00~0.25%という実質ゼロ金利なので、低金利の米ドル売り・高金利の人民元買いとなる米ドル/人民元の売りポジションを持つと、理論上はスワップ金利を受け取ることができるはずです。
実際にIGマーケッツ証券の取引画面でスワップ金利を確認してみました。
(※キャプチャ取得日2012年5月16日)
(※キャプチャ取得日2012年5月17日)
5月16日(水)の米ドル/人民元の売りスワップが17.85pips、17日(木)の米ドル/人民元の売りスワップが5.95pipsで、人民元買いの取引できちんとプラスのスワップ金利になっていました。
ただし、人民元はまだまだ取引するには不安定な通貨で、今後このスワップ金利に関しても変動する可能性は十分に考えられます。
取引をする際は注意が必要ではありますが、中国の経済成長を見込んで人民元を買っておきたいという方は、スワップ金利がプラスになるIGマーケッツ証券を検討してみてはいかがでしょうか。
■マレーシアリンギットやフィリピンペソも取引できる
さらに、米ドル/ブラジルレアル(USD/BRL)と米ドル/人民元(USD/CNY)のほかに、米ドル/マレーシアリンギット(USD/MYR)と米ドル/フィリピンペソ(USD/PHP)も、私の調べたところ、現在日本国内で取り扱っているFX会社はIGマーケッツ証券のみとなっています。
どれも珍しい通貨ペアばかりで、主要通貨ペアのみトレードをする方にとっては、スプレッドの広さが気になるかもしれません。
ただ、中にはマニアックな通貨ペアを取引したいというトレーダーの方もいると思いますので、IGマーケッツ証券のレアな通貨ペアを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
>>>IGマーケッツ証券のスペック詳細はザイFX!の比較コンテンツをご覧ください
(ザイFX!編集部見習い・葉那子)
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本仮想通貨ビジネス協会(JCBA)