たとえば、占星術を使っていた有名トレーダーとして真っ先に山中さんが挙げたのが、ギャン氏。

ギャン氏は、1900年台前半に活躍した伝説的な米国のトレーダー。一度は耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
ディーラー時代の山中さんは、海外支店のアナリストがトレード判断に占星術を取り入れているのを見て、独学で占星術の勉強を開始。
1万ドル分の占星術に関する書籍をドサッと輸入し、デスク周辺に積み上げていたところ、「バンカメ(バンク・オブ・アメリカ)は、占星術で相場を張っている!?」なんてウワサが流れたこともあるとかないとか。
…おそるべし! 占星術。
■マーケットも天体もポイントは「サイクル」
そもそも天体は、地球が約24時間かけて1回自転し、月が約1日かけて地球の周りを公転するように、それぞれが一定のサイクルで動き続けています。
そういえば、2012年6月には、月が太陽をまるっと隠してしまう、「金環日食」もずいぶん話題になりましたよね。
古来より、そうしたサイクルを持つ天体の動きを見て、我々人類は、暦を作ったり、農作業や航海に使ったりしてきました。
つまり、天体のサイクルと人間の生活は、切っても切れない関係にあるということ。
「相場も同じ」と山中さんは言います。

たとえば、土星と木星の会合周期は、日本の景気動向と一致している、水星の動きと円高の相関は70%くらいあるなど、天体と相場、景気との不思議な一致は、さまざまなところで見られるそうです。
詳しい話は割愛しますが、人類が古来から意識し、身近に感じてきた天体サイクルと人類が作り出し、人類によって動かされている為替マーケットに相関があっても、不思議ではないような気がします。
なんだか、壮大な感想になってしまいましたが…
山中さんが趣味(?)で作成している「アストロカレンダー」は、ホームページからどなたでもご覧いただけます。
興味のある方は、ぜひ検索してチェックを! 占星術で見るとトレードをしない方がベターな日、などという日もあるようですよ。
(「FX友の会 in 東京 2012」レポート(4)一生忘れられない紳士のテクニカル講演!」へつづく)
(取材・文/ザイFX!編集部・向井友代 撮影/和田佳久)
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