■米ドル/円はほとんど動かず保ち合いに推移
今回は米ドル/円のチャート分析を行なう。まずは、下の1時間足チャートをご覧いただきたい。
米ドル/円の値動きは、目先では保ち合いに推移している。
この保ち合い相場は、「下値77円台後半程度~上値78円台後半程度の約2円幅のボックス相場」と言える。
(出所:米国FXCM)
チャートでは、ボックス相場を「紫の破線」で表示しているが、上のような短期間の1時間足チャートでは、そのすべてがボックス相場に含まれてしまう。
目先の値動きでは、上がったり下がったりして動いているようにも見えるが、実質的にはほとんど動いていない、と判断しする。
77円台ミドルを「明確に」下に抜ける場合は、「弱い売りシグナル」である。
ただし、その場合(77円台ミドルを「明確に」下に抜ける場合)は、介入警戒感が出てくる、と考える。
米ドル/円自体にはあまり主体性がない、と感じている。
完全に、外国為替市場は「夏休み相場」の状態である、と考える。
ロンドン・オリンピックも佳境にあり、オリンピックが終われば「お盆休み」で、さらに市場参加者が少なくなるだろう。
「夏休み相場」の時期は、ポジションを取らずにマーケットと一緒に休んだ方が良い、と考える。
■「はらみ寄せ」の母線の上値を抜けたら「買い」でついていく
続いて、日足チャートをご覧いただきたい。
2011年10月31日が母線となって「はらみ寄せ」を形成したが、このはらみ寄せを詳しく説明しよう。
(出所:米国FXCM)
日銀が単独介入を実施した2011年10月31日のレンジは、「安値75.32円-高値79.53円」である。そして、翌日の2011年11月1日以降、2012年2月17日までの相場は、この2011年10月31日のレンジ「安値75.32円-高値79.53円」に、スッポリと収まっている。
こういった状態を「はらみ寄せ」と言う。
つまり、2011年10月31日が母線となり、2011年11月1日から2012年2月17日までの日足で、「はらみ寄せ」を形成していた状態である。
そして、「はらみ寄せ」のセオリーは、「母線の上値を抜けたら『買い』、母線の下値を抜けたら『売り』」となる。
つまり、
・79.53円を上に抜けたら「買い」
・75.32円を下に抜けたら「売り」
である。
「はらみ寄せ」の対処法は、上述のとおりである。
そして、上の日足チャートに示したように、79.53円を上に抜けてその時点で「買いシグナル」を発したと考える。
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