■引き続き、ヘッド&ショルダーの可能性あり
続いて、別のラインなどを書き入れた、下の週足チャートをご覧いただきたい。
(出所:米国FXCM)
ユーロ/米ドルの中長期のチャートの形状から、「ヘッド&ショルダー(※)」の可能性を考えている。
念のために付記するが、現時点ではまだ「ヘッド&ショルダー」は完成していない(完成した時点で、相場が走り出すはずだから)。
2011年5月上旬(5月4日)の高値1.4940ドルが右肩の高値になるケースを想定して、これが「ヘッド&ショルダー」の「三つの山」を示唆していると考える。
「ヘッド&ショルダー」は、それが完成した時点で粛々と対応すれば良いのだから、「ヘッド&ショルダー」を想定するのは、現時点でも、まだ時期尚早なのだが…(完成するまで、時期尚早状態が続く)。
つまり「ヘッド&ショルダー」は、ネック・ラインを明確に割り込んだ時点で対応するべきで、「ヘッド&ショルダー」を作るかもしれないといった予見(予測)でポジションを取ると、失敗することがある。
繰り返しになるが「ヘッド&ショルダー」はそれが完成した時点で、粛々と対応すれば良いだけのことである。
ユーロ/米ドルは、右肩の高値1.49ドル台ミドルから、すでに大きく下落しているが、ネック・ライン(1.2300ドル、または1.1850ドル)を下に割り込む場合はさらに大きく急落する可能性が高い、ということだ。
すなわち、ネック・ライン(1.2300ドル、または1.1850ドル)を下に割り込む場合は「売りシグナル」ということだ。
(※編集部注:「ヘッド&ショルダー」はチャートのパターンの1つで人の頭と両肩に見立てたもの。天井を示す典型的な形とされている。「三尊型」「三尊天井」などとも呼ばれる)
■想定以上に大きい反転上昇で、ヘッド&ショルダーを修正
再掲載した、下の週足チャートをご覧いただきたい。
従来は「ピンクの破線」で示した「ヘッド&ショルダー」の形を想定していた。
しかし、右肩にあたる、3つ目の山は「青の破線」に修正した。
(出所:米国FXCM)
安値1.20ドル台ミドルをつけて、それ以降の反転上昇が想定していた以上に大きい、ということだ。
そして、QE3の実施で1.31ドル台も示現している。
当面のところは「QE3実施を材料に、ユーロ/米ドルがどこまで上昇するのか?」を見極める必要がある。
しかしながら、この大きな反発上昇も、大局で見れば「大きなユーロ下落の調整反発」と、引き続き考えている。
最後に、日足チャートの…
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