■長期チャート分析では「売りシグナル」の予兆
今回は豪ドル/米ドルの分析を行なう。
まず、下の月足チャートをご覧いただきたい。
(出所:米国FXCM)
月足チャートで見る限り、上昇トレンドに変わりはなく、高値圏では「紫の破線」で囲んだボックス相場を作っている。
ただ、高値圏で形成されるボックス相場は「高値圏での乱高下」を示している可能性が高く、もし高値圏での乱高下が起こっているのであれば、今後は下落方向へ向かって「売りシグナル」を発する予兆を示している、と個人的には判断している。
1996年ごろから、1本目のレジスタンス・ライン「緑の破線(細線)」に沿った下落が起こり、2001年ごろに底を打って、1本目のサポート・ライン「緑の破線(細線)」に沿った上昇に変わった。
2008年後半に、1本目のサポート・ライン「緑の破線(細線)」を割り込み大暴落。ここで、この1本目のサポート・ラインは、その役割を終えた。
大暴落は、急角度の2本目のレジスタンス・ライン「緑の破線(細線)」に沿って起こったのだが、すぐに反発して、再び新たな上昇が一番右の中長期のサポート・ライン「緑の破線(太線)」に沿って始まった。
その上昇はパリティ(1.0000ドル)を超えて、1.10ドル台の過去最高値をつけ、高値圏でのもみ合いに変わった。
しかし、大きく崩れることはなく、再び一番右の中長期のサポート・ライン「緑の破線(太線)」に沿った上昇が始まった。
そして高値圏に到達したところで乱高下を繰り返し、冒頭で述べたように「紫の破線」で囲んだボックス相場を作っている。
なお、一番右の中長期のサポート・ライン「緑の破線(太線)」は、
今回の安値に合わせて穏やかな傾きに引き直してある。
■2008年以降はフラッグ完成後強烈に乱降下
続いて週足チャートでは、2008年以降の上昇の様子を振り返る。
下のチャートでは、2008年の最安値0.6000ドルから1.1000ドルに達する大きな上昇を「赤の破線」で示した「フラッグ」で説明している。
(出所:米国FXCM)
「フラッグ」を完成させた後は、0.9400ドル(ピンクの水平線)まで下落した。
0.9400ドルからは、強烈に反発して乱高下を続けるうちに、2008年から続く大きな上昇に伴って現れた中長期のサポート・ライン「緑の破線(太線)」に沿って上昇している。
なお中長期のサポート・ライン(緑の破線(太線))は、今回の安値に合わせて緩やかな傾きに引き直している。
■フラッグ完成後はボックス相場のセオリーどおりに推移
下の週足チャートでは、フラッグを完成させた後の高値圏でのもみ合いを、750ポイントのボックス相場で説明している。
(出所:米国FXCM)
「赤い破線」で囲んだ「下値0.9500ドル(青の水平線)-上値1.0250ドル(青の水平線)」の750ポイント幅の下のボックス相場を上に抜けたことで、ボックス相場のセオリーどおりに750ポイント上昇した。
その結果、上方に生まれた…
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