■師走の衆議院総選挙の結果は?
2012年12月16日(日)、第46回衆議院選挙の投開票が行われ、全480議席中、自民党・公明党が、あわせて325議席を獲得し、定数の3分の2議席以上を占めることとなりました。民主党は、議席を4分の1に減らす57議席と歴史的な大敗(!?)。第三極として騒がれた維新の会は、54議席を獲得し、第3党に躍進しています。
■解散以降「安倍トレード」で急激な円安へ
マーケットでは、11月16日(木)の衆議院解散以降、自民党・安倍総裁が繰り返しおこなった過激な金融緩和発言を受けて、次期政権下での日銀への緩和圧力期待が高まり、急激な円安が進むという「安倍トレード」が出現していましたね。
ずいぶんと急激な円安が進んだものです…。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨 VS 円 日足)
■自民政権奪還で金融緩和期待高まる?
今回の総選挙後のマーケットの反応ですが、前評判どおり自民党が第1党となったことで、週明け12月17日(月)は、米ドル/円、クロス円が上方向に窓を開けて取引をスタートしました!
米ドル/円は、なんと、2011年4月以来となる84.30円付近まで上昇。12月14日(金)の終値が83.50円あたりでしたから、およそ80銭ほど上方向に値が飛んだことになります。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足)
ちなみに、日経平均も続伸し、一時9900円台に乗せる場面も見られるなど、株高・円安の流れとなりました。
やはり、これまでの安倍総裁の発言を受けて、いよいよ日銀への追加緩和圧力が高まるのでは? という期待感の表れなのでしょうか? このまま2013年にむけて、円安の流れが継続するのか…ザイFX!で連載中のコラム執筆者陣などでは、円安傾向が続くとの見方が優勢なようですね。引き続き、注目しましょう!
【参考記事】
●宮田直彦氏に聞く(2012年-1) 米ドル/円は新たな長期米ドル高・円安時代に入った!
●宮田直彦氏に聞く(2012年-2) 米ドル/円は最低でも124円、さらに140-150円へ上昇も
●ドル/円の長期目標は最低でも119.8円!円安傾向は続くが、目先はやや行きすぎか(陳満咲杜)
●米ドル/円は83円、ユーロ/円は108円の バリアを突破! 円安トレンドは継続!(西原宏一)
■今井雅人氏が衆院選2度目の当選!
さて、ザイFX!でコラム連載中の現役衆議院議員と言えば、「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」でおなじみの今井雅人氏。
元インターバンクディーラーという異色の肩書を持つ候補者として、2009年の衆院選で民主党より立候補。見事初当選を果たし、その後も、議員活動の傍らマーケット動向に関するコラムの執筆活動を続けてきました。
【参考記事】
●ザイFX!連載陣の一人、今井雅人(マット今井)氏が衆院選当選!
そして、今回の衆院選では、所属政党を民主党から日本維新の会に変更して立候補。見事、2度目の当選を果たしています。
所属政党が民主党から日本維新の会へ変わった理由について、今井氏は、自身のブログの中で、「2009年に当時の鳩山代表が『4年間は引き上げしない、議論すらしない』と言っていた消費税の引き上げをこの4年間で決めるのはどうしても理屈に合わない」とし、「『増税の前にやることをしっかりやりますから』と説明をし続けてきましたので、それが出来なかった以上、もうこの党にはいられないと判断し、離党ということ」になったと語っています。
今後もこれまで同様、議員活動の傍らマーケット動向に関するコラムの執筆活動を続けるという今井氏。12月4日(火)の公示以降、選挙活動のため休止していたザイFX!で連載中の今井氏のコラム「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」(毎週木曜日更新)は、近日中に復活予定です。ご期待くださいね!
(ザイFX!編集部・向井友代)
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)