■ユーロ/米ドルは2012年9月に週足で「買いシグナル」点灯
今回は「ユーロ/米ドル」の分析を行なう。まず、下の週足チャートをご覧いただきたい。
(出所:米国FXCM)
2007年、2008年ころから現在に至るまでのユーロ/米ドルは「かなり激しく大きな上下動を頻繁に繰り返している」ということに注意が必要だと考える。
別な言い方をすれば、「2007年、2008年ころから現在までのユーロ/米ドルは、かなり頻繁にトレンド転換が起こっている」ということである。
通常は、これほど頻繁にトレンド転換は起こらないのだが、現在の相場は異常な状態(状況)が続いている、ということだ。
サポート・ライン「ピンクの破線(太線)」を割り込んで以降は、レジスタンス・ライン「緑の破線(太線)」に従って下落した、と考える。
なお、「緑の破線(細線)」は、「緑の破線(太線)」の平行線だ。
そして、再掲載した下のチャートを見てわかるように、ユーロ/米ドルはリバウンド(上昇)して、レジスタンス・ライン「緑の破線(太線)」を上に抜けている。
レジスタンス・ラインを上に抜けたので、その時点で「買いシグナル」を発した。
(出所:米国FXCM)
週足チャートで見る限りでは、この「買いシグナル」を発した時点で、ユーロ/米ドルがもう一段上昇する可能性を示唆している。
1.20ドル台からの上昇で、サポート・ライン「紫の破線(太線)」を表示した。
なお、「紫の破線(細線)」は、「紫の破線(太線)」の平行線だ。
■ヘッド&ショルダーは未完成
次に、別のラインなどを書き込んだ、下の週足チャートをご覧いただきたい。
ユーロ/米ドルの中長期のチャートの形状から、「ヘッド&ショルダー(※)」の可能性を考えていた。
(※編集部注:「ヘッド&ショルダー」はチャートのパターンの1つで、天井を示す典型的な形とされている。人の頭と両肩に見立てて「ヘッド&ショルダー」と呼ばれていて、仏像が3体並んでいるように見えるために「三尊型」と呼ぶこともある)
(出所:米国FXCM)
念のために付記するが、「ヘッド&ショルダー」は完成していない。完成した時点で、相場が走り出すはずだから、前回の1.2300ドルを割れた時点でも「ヘッド&ショルダー」は未完成であった。
上のチャートでは、「ピンクの破線」で2011年5月上旬(5月4日)の高値1.4940ドルが右肩の高値になるケースを想定して、「ヘッド&ショルダー」の「三つの山」を示唆していた。
しかし、1.20ドル台からの上昇で、「三つの山」では「ヘッド&ショルダー」は完成しなかった、と考える。
現在は「紫の破線」で示したサポート・ラインに従って上昇している。
今後、もう一つの「山」を作るのではないか、と考えている(「ヘッド&ショルダー」は、「山」が、3つでも、4つでも、5つでも構わない)。
「ヘッド&ショルダー」は、ネック・ラインを明確に割り込んだ時点で対応するべきで、「ヘッド&ショルダー」を作るかもしれない、といった予見(予測)で、ポジションを取ると、失敗することがある。
続いて、日足チャートを…
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