■米ドル/円はついに調整の下落
2012年11月頃以降の米ドル/円は、強烈に上昇していたが、一昨日(2月25日)、急落した。
下の4時間足チャートをご覧いただきたい。
(出所:米国FXCM)
2012年11月頃以降の上昇は、「ピンクの破線」で示したサポート・ラインに従っていたが、2月25日(月)、このラインを割り込み「売りシグナル」を発した。
また、直近の値動きでは「91.00円-94.50円程度のボックス相場」を形成している、と考える。
一時、91.00円を割り込み、90円台後半をみているが、今のところボックス相場の下限は91.00円近辺であるとみている。
91.00円を明確に下に抜ける場合は、大きく急落する可能性がある、と考える。
現在は、ボックス相場の下値近辺で保ち合っているが、サポート・ライン「ピンクの破線」を割り込んだことで発せられた「売りシグナル」が、依然として有効な状態である。
2012年11月中旬(衆院解散が決定した11月14日)以降の米ドル/円の上昇スピードは通常の値動きではなく、かなり速かったので、しかるべき「調整の下落」があるだろうと考えていたが、2月25日(月)に調整局面に入った可能性が高い、と判断する。
4時間足チャートに示した、短期のサポート・ライン「ピンクの破線」の傾きは、通常のマーケットと比べるとかなりの急勾配であり、その期間もかなり長い。つまり、上昇が持続している状態である。
(出所:米国FXCM)
この、短期のサポート・ライン「ピンクの破線」を割り込む場合は、「売りシグナル」と考えていたが、それが実現した。
■1月の日銀政策決定での調整下落では下がりきらなかった
2013年1月の日銀政策決定会合より前のマーケットでは、日銀の「インフレターゲット2%」「追加の金融緩和」が強く期待され、米ドル/円は、上昇傾向を保っていた。
だから、日銀の政策決定会合(1月21日、22日)までは、米ドル/円を売るのは得策ではない、と考えていた。
1月の日銀の政策決定会合が終了してからは、「調整局面」に突入する可能性が高まった、と考えた。
1月の日銀の政策決定会合終了直後に88.00円近辺まで下落したのは、上記の調整下落が原因、と考える。
しかし、88.00円を明確に下抜けできなかったので、目先で調整下落を期待して米ドル/円を売った向きの買戻しが出て、その結果90円台前半に乗せて、この時点での新高値を更新した。
この新値更新(90円台前半)で「買いシグナル」を発し、米ドル/円はさらなる上昇を続けた。
1月の日銀の政策決定会合の前後では、再掲載した下のチャートに表示したように、「赤の破線」で示した「ボックス相場」を作っていた、と考える。
(出所:米国FXCM)
この「ボックス相場」を上に抜けて「買いシグナル」を発した、と考える。
■日銀総裁早期辞任発表、米財務次官発言でたびたび上昇
新値更新(90円台前半)で発せられた「買いシグナル」に従い、93円台、94円台に上昇してからは、高値圏で大きく上下動を繰り返した。
白川日銀総裁の早期辞任のニュースが「円売り材料」になり、また、ブレイナード米財務次官が「米国は成長とデフレ脱却を目指す日本の努力をサポート」「特殊な場合を除き、市場が決定する為替レートを強くコミット」と発言したことも、「円売り材料」だった。
94円台ミドルをつけてからは、G7…
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