■日足ではウェッジを上抜けし、ボックス相場のターゲット達成
続いて、日足チャートをご覧いただきたい。見てのとおり、米ドル/円は「緑の破線」で示した短期のサポート・ラインと、「青の破線」で示した短期のレジスタンス・ラインで、「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成していた。
(出所:米国FXCM)
そして、この「三角保ち合い(ウェッジ)」に注目するならば、「抜けた方につく」がセオリーである。
そして、上のチャートに表示したように、レジスタンス・ライン「青の破線」を上に抜けて、「買いシグナル」を発した。
11月14日(水)の衆院解散の決定以降、米ドル/円は、急上昇を始め、11月15日(木)に、ボックス相場の上限であった80円台ミドルを明確に上に抜けた。
「買いシグナル」点灯だ。
ボックス相場のセオリーに従うならば、上限を上抜けする場合は、上限からボックスの値幅分上昇したところがターゲットになる。
つまり、このケースでは再掲載した下のチャートに表示したように、ボックスの値幅は約3.5円、上限は80円台ミドルであるから、ターゲットは、84.00円近辺(84円台前半)になる。
(出所:米国FXCM)
80円台ミドルを明確に上抜けた時点で、勇気を持って「買い」でついていくのがセオリーだ。
そして、チャートを見てのとおりに、すでにターゲットを達成した。
■売り転換のシグナル、「上位の抱き線」が出現したが…
続いて、別のラインなどを書き込んだ下の日足チャートをご覧いただきたい。
(出所:米国FXCM)
2013年2月25日(月)の日足が、このところの高値・安値を突き抜けている。
この形を、「抱き線(包み足)」と呼ぶ。
つまり「抱き線(包み足)」とは、前日(前週)のローソク足を抱き込む(包み込む)形で現れた大陽線や大陰線のことである。
上昇過程での「抱き線(包み足)」を、特に「上位の抱き線」と呼び、「売り転換のシグナル」となる。
相場の格言に、「最後の抱きは、天井」(最後に現れる「抱き線」は天井を意味する)とある。
しかし、「抱き線(包み足)」が出て91.00円割れまで急落したのだが、その91.00円近辺をボトム(底値)に反転上昇し、高値を更新した。
そのため、「抱き線(包み足)」の「売りシグナル」は否定された。
高値を更新したことで、「買いシグナル」点灯となる。
■調整局面が続かず反転上昇し、サポートラインを否定
米ドル/円が上昇を始めた2012年10月、11月の時点では、サポート・ライン(1)「ピンクの破線」に従っていたのだが、その上昇スピードを加速させて、サポート・ライン(2)「ピンクの破線(細線)」が現れた。
(出所:米国FXCM)
しかし、この上昇は速すぎるので(つまり、サポート・ライン(2)「ピンクの破線(細線)」の傾きが急勾配すぎるので)、しかるべき「調整下落」があるだろう、と考えていた。
サポート・ライン(2)「ピンクの破線(細線)」を割り込み、調整局面に入ったと考えたのだが、91.00円近辺まで下落して反転上昇し、高値を更新して95円台に乗せている。
そのため、上のチャートに示したサポート・ライン(2)「ピンクの破線(細線)」は、否定された。つまり、このラインは必要ないということだ。
米ドル/円は、サポート・ライン(3)「ピンクの破線(太線)」に従って上昇していた、と考える。
そして、3月25日(月)の値動きで、サポート・ライン(3)「ピンクの破線(太線)」を割り込んだのだが、サポート・ライン(3)の傾きを緩やかにし、今回の安値に合わせるべきか、このままで良いのか、現時点では判断に迷うところだ。
日足チャートで見ると、2012年11月以降の米ドル/円の…
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