■豪ドル/米ドルはさらなる「売りシグナル」点灯
今回は豪ドル/米ドルの分析を行なう。
まず、月足チャートを見ると、豪ドル/米ドルは高値圏で「紫の破線」で示した「下値0.95ドル近辺-上値1.1ドル近辺のボックス相場」を形成していたと考える。
(出所:米国FXCM)
一番右の中長期のサポート・ライン「太い緑の破線」を割り込み、その時点で「売りシグナル」を発した状況だった。
直近の値動きで0.93ドル台の安値をつけたことで、「紫の破線」で示したボックス相場を下に抜けた。
ごく目先の値動きでは反発上昇しているが、「紫の破線」で示したボックス相場を下に抜けたことで、さらなる「売りシグナル」を発した、と考える。
チャートを見ながら、過去のトレンドを確認していこう。
1996年ごろから、1本目のレジスタンス・ライン「緑の破線」に沿った下落が起こり、2001年ごろに底を打って、1本目のサポート・ライン「緑の破線」に沿った上昇に変わった。
2008年後半に、1本目のサポート・ライン「緑の破線」を割り込み大暴落。
ここで、この1本目のサポート・ラインは、その役割を終えた。
大暴落は、急角度の2本目のレジスタンス・ライン「緑の破線」に沿って起こったのだが、すぐに反発して、再び新たな上昇が一番右の中長期のサポート・ライン「太い緑の破線」に沿って始まった。
その上昇はパリティ(1.0000ドル)を超えて、1.10ドル台の過去最高値をつけ、高値圏でのもみ合いに変わった。
そして、高値圏に到達したところで乱高下を繰り返し、「紫の破線」で囲んだボックス相場を形成した。
このボックス相場の下限を割り込んだことで、大きく下落する可能性を示唆している、と考える。
■2008年最安値からはフラッグを完成させて上昇
続いて週足チャートでは、2008年以降の上昇の様子を振り返る。2008年の最安値0.6000ドルから、1.1000ドルに達する大きな上昇をすでに完成した「フラッグ」で説明する。
2008年の最安値0.6000ドルから始まった上昇は、「赤の破線」で示した「フラッグ」を完成させて、セオリーどおりに1.1000ドルに届いた。
(出所:米国FXCM)
ここで「フラッグ」の役割は終わり、この「フラッグ」の完成後は、「ピンクの水平線」で示した0.9400ドルまで下落した。
その後は、0.9400ドルから強烈に反発して、乱高下を繰り返し、結果的には2008年から続く大きな上昇に伴って現れた中長期のサポート・ラ イン「太い緑の破線」に沿って、乱高下を繰り返しながら徐々にこれに近づき、この中長期のサポート・ライン「太い緑の破線」を割り込んだ。
このサポート・ラインを割り込んだことで、「売りシグナル」と考えるが、「売りシグナル」点灯直後は、むしろ上昇気味に推移した。
タイムラグがあって、豪ドル/米ドルが下落したことで、サポート・ライン「太い緑の破線」を割り込んだことで発せられた「売りシグナル」が有効であった、と確認できる。
別のラインなどを書き込んだ下の週足チャートでは…
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