■現在は96円近辺が上限の約10円幅のボックス相場を形成
再掲載した次のチャートに、レジスタンス・ライン「青の破線」を表示した。
105円台の高値をつけてから下落に転じたが、その下落は、このレジスタンス・ライン「青の破線」に従っていた、と考える。
2013年9月初めに、このレジスタンス・ライン「青の破線」を上に抜けて、「買いシグナル」を発して急上昇している。
現在の相場は、「赤の破線」で示した約10円幅のボックス相場を形成中で、このボックス相場の上限は、96.00円近辺と考える。
すでに述べたが、このボックス相場「赤の破線」の中にある間が、調整局面(=下落局面)と考えている。
■約5円幅のボックス相場を下抜けしたものの、反発上昇へ
さらに、このボックス相場「赤の破線」のインサイド(内側)に、「緑の破線」で示した約5円幅のボックス相場を見つけることができる。
このボックス相場「緑の破線」をブレイクする方向について行くのが
セオリーと考えていたが、下にブレイクして、「売りシグナル」を発した、と考える。
ボックス相場「緑の破線」の下限91.00円近辺を下に抜けて「売りシグナル」を発し、88円台ミドルに下落した。しかし、そこからは反発して、94円台まで戻している。
89円台、88円台で「豪ドル売り」を行なった向きの損切りを巻き込んで、反発上昇した、と考える。
しかしながら、俯瞰すると、ボックス相場「赤の破線」が持続している。
86円台ミドルの安値をつけてから95円台にまで反発上昇したのだが、大局での流れは変わっておらず、引き続き、「豪ドル売り・円買い」がトレンドと考えている。
■短期チャートではそれなりにシグナルが出てはいるが…
最後に、4時間足チャートをご覧いただきたい。
目先の豪ドル/円は上昇しているが、大局で見れば、現時点も含めて、まだ調整局面にあると考える。
4時間足チャートで見ると、豪ドル/円はレジスタンス・ライン「青の破線」に従い下落した、と考える。
(出所:米国FXCM)
88円台に急落したが、安値圏で大きく上下動を繰り返して、88円台から91.00円近辺でのボックス相場「紫の破線」を形成した、と考える。
レジスタンス・ライン「青の破線」を上に抜けて、「買いシグナル」を発し、さらに、このボックス相場「紫の破線」を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。
そして、豪ドル/円は「赤の破線」で示したボックス相場を形成した、と考える。
ボックス相場「赤の破線」の下限を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考えた。
しかし、目先の相場は、大きく反発した。
それで、サポート・ライン「ピンクの破線」を表示した。
そして、改めて想定したボックス相場「緑の破線」の上限を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考えた。
相場は、この「買いシグナル」で上昇したが、94円台からは急落している。
しかし、引き続き、サポート・ライン「ピンクの破線」が有効な状態だ。
短時間のチャートでは、上述のとおりにそれなりに「買いシグナル」や「売りシグナル」が出ているが、結局のところ、下に再掲載した日足チャートに「赤の破線」で示したボックス相場の中での値動きだ。
このボックス相場「下限86円台ミドル-上限96.00円近辺」に注目して、取引を行なう方が良い、と考える。
■豪ドル/円は米ドル/円と豪ドル/米ドルのバランス次第
2013年12月18(水)日のFOMCで、「テーパリング(量的緩和策の縮小)の開始」が決定されたのだが、クロス円に関しては、その影響を量りかねる、と考える。
つまり、米ドル/円と豪ドル/米ドルは、それぞれに大きく動く可能性がある。
基本的には、テーパリングは、「米ドル買い材料」だ。だから、米ドル/円は大局で上昇する、と考えるが、豪ドル/米ドルは大局で下落する、と考える。
豪ドル/円は、「米ドル/円」と「豪ドル/米ドル」の掛け算で決まるが、
果たして、米ドル/円の値動きが大きいのか、豪ドル/米ドルの値動きが大きいのか、それがわからない、と考える。
■ウクライナ問題で不安定な状況が当面続きそう
現在の相場は、「ウクライナ問題に関して、G7(欧米+日本)がロシアにどう対応するか?」が、重要な材料(テーマ)になっている。
ただし、欧州各国および日本にしてみれば、ロシアへの制裁が、ロシアからのエネルギー供給ストップにつながることは避けたい意向があるので、強い態度(制裁)に出られない様子だ。
不安定な状況が、当面のところ続きそうだと感じている。
(2014年03月26日 東京時間13:30記述)
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