■ユーロ/円は週足でサポートラインを割り込むも下落せず
今回はユーロ/円の分析を行なう。まず、週足チャートからご覧いただきたい。
(出所:米国FXCM)
2012年1月の安値97円から、111円台まで大きくリバウンドすることで、中長期のレジスタンス・ライン「ピンクの破線」を上に抜けたのだが、この時点では、トレンド転換が起こらなかった、と考えるので、改めてこの時点(2012年4月)の高値に合わせて、中長期のレジスタンス・ライン「緑の破線」を引き直した。
このライン「緑の破線」を明確に上に抜ける場合は、改めてユーロ/円が急騰する可能性があるので、要注意と考えていた。
2012年10月に、このライン「緑の破線」を明確に上に抜けたのだが、大きく動き出すことがなかった。
しかし、2012年11月になって改めて、このライン「緑の破線」を明確に上に抜け、107円台の高値をつけた。
再掲載した下のチャートには、レジスタンス・ライン「紫の破線」を表示している。
(出所:米国FXCM)
2008年の大暴落で相場の連続性が断たれた、と考えるならば、この「紫の破線」を中長期のレジスタンス・ラインと考えることができる。
レジスタンス・ライン「緑の破線」を上に抜けても、その上にレジスタンス・ライン「紫の破線」があることに留意すべき、と考えていたが、107円台の高値を見たことで、中長期のレジスタンス・ライン「紫の破線」も上に抜けた。
この中長期のレジスタンス・ライン「紫の破線」を、明確に上に抜ける場合は、さらなる「買いシグナル」と考える。
上の週足チャートに、「94.00円-112.00円のボックス相場」(赤の破線)を表示した。
ユーロ/円は、このボックス相場を形成していた、と考える。
ユーロ/円は、この「94.00円-112.00円のボックス相場」の上限を抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。
「ボックス相場のセオリー」は、以下のとおり。
「ボックスの上限を上に抜ける場合は、そのボックスの値幅分、上昇する」
ボックスの値幅は18円で、ボックスの上限は112.00だから、ターゲットは、130.00円近辺になる。
そして、上の週足チャートを見てのとおりに、ターゲットを達成した、と考える。
ユーロ/円は、上述の130.00円近辺のターゲットを達成してからも上昇を続け、133.80円近辺の高値をつけた。
しかし、133.80円近辺の高値から急落している。
週足チャートで見ると、「青の破線」で示したサポ-ト・ラインを割り込み、「売りシグナル」を発した、と考えた。
ユーロ/円は、この「売りシグナル」に従い、125円割れ(124円台後半)にまで急落した。
125円割れ(124円台後半)からは、反発(上昇)している。
■サポートラインの傾きを緩やかにしたものの…
続いて、ユーロ/円の値動きから、サポート・ライン「青の破線」の傾きを、緩やかにした、別の週足チャートをご覧いただきたい。
(出所:米国FXCM)
何本も、傾きを緩やかにしたサポ-ト・ラインを引けるのだが、1つ目の週足チャート、上の週足チャート、そしてこのあと出てくる3つ目の週足チャートで、典型的なラインを表示した。
ユーロ/円は、139円台ミドルを上に抜けた時点で、2009年の高値を更新した。2009年の高値を更新したことで、「買いシグナル」を発した、と考える。
この「買いシグナル」に従い、ユーロ/円は上昇して高値145円台をつけている。
しかし、安値131円台から145円台までの上昇スピードが速すぎる、と考えていた。
然るべき調整(下落)があるだろう、と考えていたが、145円台からは反転急落して、136円台にまで下落している。
この反転急落で、上の週足チャートに表示したサポート・ライン「青の破線」を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考えた。
しかし、136円台から143円台にまで反発(上昇)している。
サポート・ライン「青の破線」の傾きを緩やかにして、安値136円台前半に合わせるように修正する方が良い、と考える。
サポート・ライン「青の破線」を修正すると、この週足チャートに表示した「売りシグナル」は否定される。
続いて、3つ目の週足チャートを…
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