■会員限定コンテンツ「スキルアップ講座」が登場!
今回は、FXCMジャパン証券で始まった会員限定の新コンテンツ「スキルアップ講座」について紹介したい。
これは、特別講師であるFXストラテジストに専用フォームから質問するとアドバイスをもらえるほか、オリジナルレポートなどを読むことができるというもの。
特に注目はその中の「売買譜講評」というコンテンツ。このコンテンツでは、自身がトレーディングしたときの取引内容を専用フォームに入力して投稿すると、特別講師であるFXストラテジストがプロの視点からあなたのトレードを論評してくれるのだ。
「スキルアップ講座」は、FXCMジャパン証券に口座開設すれば、特設ページからログインして誰でも使うことができる。以下はログイン後のトップ画面だ。
論評してくれる特別講師は、ワカバヤシ エフエックスアソシエイツ 代表取締役の川合美智子氏とバーニャマーケットフォーカス代表の水上紀行氏。2人とも金融機関で長年為替ディーラーとして活躍してきたプロ中のプロ。現在も各種メディアに出演されるなど、両名ともFX業界では有名なストラテジストなのでご存知の方も多いのでは。
■「売買譜講評」ではFXのプロからアドバイスがもらえる!
それでは、FXCMジャパン証券の新コンテンツ「スキルアップ講座」について見ていこう。まずは、特別講師があなたのトレードを論評してくれる「売買譜講評」からだ。

上の画面は、取引内容を入力する専用フォーム。エントリーやエグジットでは日付や通貨ペア、さらに売買レートなどを入力する。FXCMジャパン証券ではこの取引内容を「売買譜」と呼んでいるが、売買譜は6つまで追加することが可能となっている。
以下は、これまでに投稿があった売買譜とその論評だ。
売買譜については、失敗したトレードでも成功したトレードでも投稿が可能。たとえば、自身のベストトレードを投稿し、プロの視点から評価してもらい、現時点でのトレード力を採点してもらうこともできる。そして、アドバイスがあれば、次のトレードに活かすことも可能だ。
■ADP雇用統計で思ったとおりに動いたあとどうする?
いくつか具体例を挙げて、紹介しよう。以下はベストトレードだという投稿者の売買譜と水上氏の論評の1つだ。
質問者 ハンドルネーム: kotetu様
【売買譜】
売買譜1
スタイル: スイング
ロット: 200000通貨
エントリー:日付, 2014/6/27
エントリー:ペア, USDJPY
エントリー:売買, 買
エントリー:通貨価格, 101.343
エグジット:日付, 2014/07/02
エグジット:ペア, USDJPY
エグジット:売買, 売
エグジット:通貨価格, 101.682
売買譜2
ロット: 50000通貨
エントリーは売買譜1と同一
エグジット:日付, 2014/07/03
エグジット:ペア, USDJPY
エグジット:売買, 売
エグジット:通貨価格, 102.142
質問タイトル: 普段はスキャルピングメインですが、今回はスイングするつもりでエントリー
ドル円の年初からのサポートライン1(自分で思っているだけ)に近づいていたのでなるべく引きつけてのドル円ロング。
年初来安値で強制ロスカットされる大きさのポジション(いつもストップはレートで入れず、ポジション数でコントロールし、強制ロスカットをストップ代わりに利用)25万通貨で取引。
エグジットは、ADPを受けて上昇し、一目均衡表雲下限と200日線に達したので利食い
その後上昇した場合悔しいので5万通貨だけ残す。もうすでに利益が出ているので、残りの5万通貨は建値にトレイルストップを設定した。
雇用統計を受け上昇したところで、ストップの位置を変更。
5分足でボリンジャーバンドのセンターラインに交わるところにストップを置いたら、あっさりつけてしまった。
自分としてはベストトレードに近いが、よりうまくなりたいので、プロのアドバイスを頂きたいと思います。
【講評】
きれいなトレードというのが正直な感想です。
買いのエントリーもほぼ安値圏、25万通貨のうちメイン部分は、予想を上回ったADP雇用統計発表後、しっかりと利食ってリスクを減らし、米雇用統計を迎え、また雇用統計も予想より良かったことから、さらに上昇となりました。
そこで、ストップロスを上げて約定となり、ミニマムプロフィットテイク(最小限確定したい利益)の形での終了と見事です。
言うべきことは、それほどありませんが、2点だけ申し上げておきたいと思います。
ひとつは、もちろん、ADP雇用統計のあと、ポジションを5分の1まで絞ったという点は大変評価できます。
しかし、その前の段階は、ADPがご自分にとってフェーバー(有利)になるかどうかは極めて不確実で、賭けに出たという印象は拭えません。
賭けに出たからこそ、利益が出たと言ってしまえば、その通りですが、強制ロスカットをストップ代わりにしても、十分体力的に大丈夫なのか気になりました。
逆に、予想を大幅に上回った米雇用統計に、ポジションを5分の1に絞っているのであれば、もう少し冒険をしてみても良かったのではないかと思います。
ただ、トレード全体に通じて言えることは、リスクを負う時には負うけれど、利益確定には非常に丁寧で、とても良いのではないでしょうか。
■なぜ、そこで米ドル/円をロングしたのはまずかったのか?
そして以下は、エントリーに失敗したという投稿者に対する川合氏の論評の1つ。
質問2
USD/JPY Long
Entry 2014/1/2 103.898
Exit 2014/1/27 101.827
エントリー時直近安値圏でエントリー。その後その安値圏を割り込み損切りを行おうかと思ったが、いったん103円の安値圏で折り返したためみあわせた。しかしその後それを突き抜けて底割れしたため、損切りした。
<質問>ロスカットラインは絶対的な金額でおこなうべきか、予想と逆行した場合にはすぐ行うべきかご教示ください。
回答2
①エントリーした日柄と方向自体が既に間違っています。参考図の通り、11/7を起点として下値を切り上げて来たトレンドラインの下に入り込んでおり、本来はドル売りの流れに入っているところです。買いでエントリーするならアヤ狙いとなりますから利食いも損切りも浅くする必要があります。従って買いでエントリーする場合は、前日の陽線の値幅内(104.59~103.97)で押し目を拾って、損切りを103.90割れに置くべきでしょう。
②もう一つ、ロスカットは値幅で行うものではなく、トレンドが変化するポイントです。今回の場合はトレンドがすでに変化しているので、直近の安値=前日の103.97を切れたポイントで損切るわけです。
③今回の場合、正しいエントリーはドルを買うのではなく、ドル売りから入るのが正解です。損切りポイントは、高値から引いてきたトレンドラインより若干上、105円超えに損切りを置くのがいいでしょう。
<参考図>
どちらも、質問者に対してわかりやすい回答を心がけているようで、とても親近感のある内容。このようなFX会社が提供しているコンテンツで、プロがこれだけ詳しく、トレーダーの具体的なトレード内容について論評してくれる機会はそうそうないのではないだろうか。
どうもトレードがうまくいかないと悩んでいる人には絶好の機会と思えるし、ほかの人の質問と回答を見るだけでも、相当な勉強になるだろう。
また、売買譜を投稿するまでは…
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