ザイFX!編集部です。米ドル/円で円安が進行しています。5日10時現在、1米ドル=105円55銭です。思えばこのFXリアルトレード対決!が始まってからの約3カ月は、ほとんど101円と103円の間を行ったり来たりでした。
この行ったり来たりを利用して「フンコロガシ・ストラテジー」のボビー・オロゴンさんはコツコツと小さな利益を積み上げて首位を快走し、長打狙いのひろぴーさんは凡打の山を築いてイライラしたのでした。
しかし、103円の壁を越えてから様相は一変。「(いつものように)102円に戻る」と踏んでいたボビーさんの売りポジションは踏み上げられて首位陥落、代わってひろぴーさんが首位に立ちました。
一方で、ユーロ/円ではじわじわとユーロ安が続いています。とくに欧州中央銀行(ECB)が追加利下げを決定してからの急落はあっという間。138円手前から136円へまで2円の円高が進むのに5時間程度しかかかりませんでした。
これにつられて英ポンドやスイスフランも下落しています。動くときは動く。潮流の変化をいち早く捉え、波に乗ることができたのかどうか!? 4人の戦いぶりを見ていきましょう。
■ボビーが態勢を立て直し、ひろぴーの追撃を開始!
米ドル/円を主戦場に戦っているボビー、103円を超えてからは威勢の良さがすっかり鳴りをひそめている。潮目の変化を嗅ぎ取って勝負の「オオクワガタ・ストラテジー」に変えたまでは良かったが、相場が逆方向に振れて被弾。一気に元本割れに陥った。
が、予想と逆に行っただけで負けが確定してしまうような初心者トレーダーではない。両建て戦略の旧「フンコロガシ・ストラテジー」の"残務整理"に約2週間かかったが、それもついに完了したようだ。今週は、プラス2000円でまとめてきた。
「おれは自分の考えに固執して資産を減らし続けるほど愚かじゃない。実際に起きていることが常に正しいのであり、アジャストしなければならない」「予想と違っても資産が増やせればいい。これはレンジ予想を当てる競技じゃなくて、トレードで資産を増やすバトルだからだ」(ボビー談)
ごもっとも! 取材時には1米ドル=104円であり「いま持っているのは全部ドル買いポジション」と言っていた。そこから約1円の円安が進んだわけで、次回報告(来週月曜日)でどこまで増やせているのか楽しみだ。

一方で、追われる立場になったひろぴーも、このように強いトレンドが出る相場は得意中の得意。特に、大台に達した時「ここでいったん跳ね返って…」と安易に考える注文を踏み潰して進むブルドーザーのような手法。
今週の報告ではテクニカルの観点から、ユーロ/豪ドルとカナダドル/円のトレードで約900円の微増にとどまったとのことだったが、現在の戦場はやはり米ドル/円だろう。「押し目待ちに押し目なし! 半分クローズしたぶんは元に戻して、週超えしました!」とのこと。
米ドル/円のターゲットは104円いや105円であると連呼していたのは、ほかならぬひろぴー自身。今度こそ「想像をはるかに超えて動くパターンになってきたかも!」と、バトル終盤の大勝負を予感させるコメントだった。
ひろぴーvsボビーの差は、現時点で8000円弱。これまでの両者の戦いぶりと為替の動きっぷり、そして残り期間からしてもまだまだ逆転があり得る。順位もさることながら、総資産の最終地点も高いレベルでの戦いを期待したい!
■大きな勝負に出られないえみりと大きな勝負をしすぎのドラゴン
互いに相手をバチバチ意識し合っている1-2位に対して、マイペースな戦いぶりが目立つ3-4位。3位の高山えみりは先週、元本割れで落ちてきた2位のボビーと1000円差まで接近し「大胆な女になる!」宣言まで飛び出したものの、またまたその差を離されてしまった。自身のトレードは64円の減。

先週金曜日はレギュラー出演するラジオ番組「夜トレ!」でMACDを勉強したようで「何だか行けそうな気がしてきました!」「今週こそ、大きな勝負に出られる、大胆な女になれる第一歩を踏み出したいと思っています」と決意を新たにしていた。だが、早く一歩を踏み出さないと、バトルが終わってしまう…。
逆に、大きな勝負をしすぎて大変なことになっているのが、小田原ドラゴン氏だ。今週も順調に(?)資産を減らし続け、とうとう5万4000円割れまできてしまった。こうなると、物理的に建てられるポジションの総量が元の約半分になるわけで、打てる手も限られてくる。もう順位うんぬんより「自分との戦い」だ。

それにしても、ドラゴン氏が買えば下がり売れば上がる。こうまで逆を言い当てられるのも、それはそれで才能ではないか。本人が言うように「自分が思ったのと逆に発注していれば…」資産は倍増、いや常にフルレバレッジ勝負するからもっと勝っていたに違いない。
この期に及んでもテクニカル分析勉強するとか、エントリーの階数やポジションの量を控えるとかじたばたせず、ひたすら全力勝負を続けるは、逆にすがすがしい。本人には申し訳ないが、他人の負けから学べることもまた多いのだ。
ドラゴン氏がぽつりとつぶやいた「もしもう一回最初からやらせてくれるなら、その時は全部自分の予想とは反対にポジション持つぜ」。ぜひ見てみたい気がする。

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