■豪ドル/円の100円以上には上値抵抗があった
今回は、豪ドル/円の分析を行なう。まず月足チャートからご覧いただきたい。
月足チャートを見ると、右端のサポート・ライン「緑の破線」に沿った上昇が続いた結果、「紫の破線」で示した「下値72円-上値90円のボックス相場」を上に抜けて、「買いシグナル」を点灯させて上昇したことがわかる。
(出所:米国FXCM)
月足チャートを見ると、全体では上昇しているのだが、「上ひげ」が出ており、100円以上には上値に抵抗があった様子が読み取れる。
豪ドル/円は、105円台の高値から86円台にまで大きく急落している。
86円台からは反発(上昇)して、95円台まで大きく戻したが、再度88円台まで大きく下落している。
そして、直近の値動きでは、再び98円台にまで上昇している。
■月足チャートではフラッグのターゲットを達成
続いて、別のラインなどを書き込んだ下の月足チャートをご覧いただきたい。
(出所:米国FXCM)
月足チャートに補助線を描くと、豪ドル/円は大きな「フラッグ」を形成したことが読み取れる。
「フラッグ」と考えると、豪ドル/円の上昇は、105円台をつけた時点ですでにターゲットを達成した、と考える。
■2009年半ばから2012年までは72円-90円のボックス相場
続いて、週足チャートをご覧いただきたい。
2009年2月の安値55円台から、豪ドル/円は一番左の1本目のサポート・ライン「ピンクの破線」に沿って上昇を始めた。
(出所:米国FXCM)
この上昇は、2010年春ごろにこのサポート・ラインを割り込んで終わり、「売りシグナル」を発して、下落に転換した。
この下落は72円でサポートされ、再び上昇に転じた。
その結果、2本目のサポート・ライン「ピンクの破線」が現れた。
(出所:米国FXCM)
2本目のサポート・ラインに沿った上昇がしばらく続いたのだが、2011年3月に米ドル/円が急落したことにつられて豪ドル/円も大きく下落し、2本目のサポート・ライン「ピンクの破線」を割り込み、「売りシグナル」を発した。
ところが、大きく下落した直後に、G7(先進7カ国)による米ドル/円の協調介入が行なわれたために、その影響を受けて豪ドル/円も90円まで強烈に担ぎ上げられた。
しかし、介入の効果が薄れてくると徐々に垂れ下がり、再び2本目のサポート・ライン「ピンクの破線」を割って、改めて「売りシグナル」を発した。
(出所:米国FXCM)
この2度目の「売りシグナル」に従い相場は大きく下落し、2011年3月の米ドル/円の急落につられて記録した豪ドル/円の安値と2009年2月の安値55円台を結んだ便宜上の3本目のサポート・ライン「赤の破線」も下にブレイクし、急落した。
しかし、この時も72円でサポートされ、その後は88円近辺まで大きく反転上昇している。
そこから再度下落したのだが、その下落は、72円(ボックス相場の下限「緑の破線」)にまで届かないうちに終わって反発し、4本目のサポート・ライン「青の破線」が現れた。
結果的には2009年半ばから2012年までの期間、「緑の破線」で示した「下値72円-上値90円の18円幅のボックス相場」を作った。
そして、2013年初めに、「緑の破線」で囲った…
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