■【ユーロ続落】ユーロ、やっぱりヤバくない?
先週、10月9日(木)に発表されたドイツの貿易収支は驚きでした。ドイツの輸出は前月比5.8%のマイナスで2009年1月以来の大幅減。「ユー ロ、やっぱりヤバくない?」とみんなが言い始めて、ドイツ銀行の予想だとユーロ/米ドルは2017年に0.95ドル。9日(木)からユーロは素直に下げて います。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足)
ドイツですら景気が減速していますから、ユーロ/米ドルはまだ下げるのでしょう。とはいえ、すでに1000ポイント以上も下げていますから、このあたりで調整が入ってもおかしくない。中期ポジションなら売れますが、できれば戻ったところを売りたい。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
でも、1.2750ドルの節目も遠くなってきていますよね。そんななかで注目されるのが15日(水)に行われるドラギECB(欧州中央銀行)総裁の講演。この日はECB主催のイベントがふたつあり、いずれもドラギさんのスピーチが予定されています。
追加金融緩和へと追い詰められ、ECBの打つ手も限られてきているなか、ドラギさんは欧州景気をどう見ているのか。ドイツの反対を押し切ってABS(資産担保証券)購入を決定して以来、初となる公の場での講演なので注目しています!
ドラギECB総裁の講演
開催日:10月15日(水)16時~、27時~
注目点:欧州景気の見通し
【ドル円様子見】気になる米国株。米ドル/円は107~110円
今週は経済指標の発表もありますが、一番、気にしているのは米国株なんですよね。10月末になるとヘッジファンドの換金売りが出てきますし、10月下旬から11月にかけて米国株は下げるだろうというのがコンセンサスでした。
それが先週末(10月9日~10日)の2日間でS&P500は3.2%の急落。コンセンサスより早く調整が始まったのかもしれない。

(出所:米国FXCM)
同感です。今週は指標よりも米国企業の決算のほうがぜんぜん大事! 10月14日(火)から金融機関の第3四半期決算発表が相次ぎます。
米国経済で不協和音が高まるようだと、米国株の下落に拍車がかかります。それに最近の米ドル高が企業収益にどう響いているのかも、ここからの米ドルの方向性に影響を 与えるので注意が必要。
週足のデマーク(※)では米国株も日経平均も売りサインが点灯しています。
(※編集部注:トーマス・R・デマーク氏が開発したテクニカル指標のことを指す。西原氏のテクニカル分析の中心)
IMF(国際通貨基金)の辛口エコノミストが先週指摘したように世界景気の減速が始まっている可能性があります。9月までの「米ドル高わっしょい!」な雰囲気が一気に冷え込んでくるかもしれないですね。
シティバンクやモルガン・スタンレーは米ドル買いの推奨を継続していますが、通貨ペアは選別したい。ユーロ/米ドルはOKですが、米ドル/円は微妙。
【参考記事】
●GPIFの運用比率発表があるか大注目! 辛口エコノミストがユーロをボコボコに!?(2014年10月6日、西原宏一&松崎美子)
米ドル/円は先々週が高値引けで先週が安値引け。週足で売りサインが…
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【参考記事】
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