■4時間足では日銀追加緩和でボックス相場を上抜け
最後に、4時間足チャートをご覧いただきたい。
短時間のチャートで見ると、米ドル/円は「赤の破線」で示したボックス相場を形成した、と考える。
(出所:米国FXCM)
そして、2014年10月31日(金)に「日銀の追加緩和策」が発表されると、ボックス相場「赤の破線」の上限(110円台前半程度)を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。
10月31日(金)の「日銀の追加緩和策」が発表された後の値動きは、強烈な上昇だった。
従来の高値、110円台前半を越えて発せられた「買いシグナル」に従い、この日(10月31日)のうちに112円台ミドル程度の高値をつけている。
週明け月曜日(11月3日)は、東京市場が休場だったのだが、海外市場では「窓(Gap)」を空けて、112円台後半程度で始まった。
今のところ、この「窓(Gap)」を埋めることなく、119.00円近辺(正確には、118.95-00円レベル)まで上昇している。
4時間足チャートを見てのとおりに、5円幅のボックス相場「赤の破線」を上抜けして、その値幅分(約5円)上昇したので、ボックス相場「赤の破線」を上抜けした場合のターゲットを達成した、と考える。
ターゲット達成後も、米ドル/円は強烈に急上昇を続けている、と考える。
■112.5円近辺の「窓埋め」はもう考えない方が良いと判断
112.50円近辺の、この「窓(Gap)」だが、今回のケースでは、米ドル/円が上昇しているので、今回のこの「窓(Gap)」は、「買いシグナル」と考えることができる。
(出所:米国FXCM)
しかし、この急騰(110円台から119.00円近辺への急上昇)で、112.50円の「窓」は、遠く離れてしまったので、「窓埋め」を、もう考えない方が良い、と判断する(通常は、「窓埋め」をするケースが多いのだが、必ず、窓を埋めるとは限らない)。
大局では、米ドル/円の上昇トレンドに、なんら変化はない、と考えるが、110円台から119.00円近辺への急上昇のスピードが速すぎるので、調整の下落が起こっても不思議ではない、と考えている。
■直近はサポートラインを割り込み「売りシグナル」
このところの相場は、サポート・ライン「ピンクの破線」に従って上昇した、と言える。
目先の値動きで、このサポート・ライン「ピンクの破線」を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。
(出所:米国FXCM)
つまり、調整局面(調整の下落局面)に入った可能性がある。
そして、4時間足チャートに表示したように、小さなボックス相場「紫の破線」を形成中だから、この小さなボックス相場「紫の破線」の下限(117円台前半)を明確に、割り込めば、調整局面に入ったことが確認できる、と考える。
調整の下落局面では、当然ながら、売らなければ利益にならない。つまり、下落局面では、「米ドル売り・円買い」をしなければ利益にならない。
しかしながら、大局で戦うのならば、戦術としては、調整の下落を狙っての「米ドル売り・円買い」を捨てることがセオリーだ。
つまり、調整下落があったとしても、十分に調整するのを待って、「米ドル買い・円売り」で参入することが王道だ。
上述を十分に理解した上で、調整の下落を狙って「米ドル売り・円買い」を行う場合は、必ず、ストップ・ロス・オーダー(損切りの注文)を入れておくべき、と考える。
(2014年11月26日東京時間 11:00記述)
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