■週足チャートでは「三角保ち合い」を下抜ける
そして、週足チャートを見てわかるように、ユーロ/米ドルはリバウンド(上昇)して、レジスタンス・ライン「緑の破線(太線)」を上に抜けている。
(出所:米国FXCM)
レジスタンス・ライン「緑の破線(太線)」を上に抜けたので、その時点で、「買いシグナル」を発した。
週足チャートで見る限りでは、この「買いシグナル」を発した時点で、ユーロ/米ドルが、もう一段上昇する可能性が示唆されている。
1.20ドル台からの上昇で、サポート・ライン「紫の破線(太線)」を表示した。なお、サポート・ライン「紫の破線(細線)」は、サポート・ライン「紫の破線(太線)」の平行線を表示している。
中長期のチャートで見ると、ユーロ/米ドルは、レジスタンス・ライン「青の破線(太線)」とサポート・ライン「紫の破線(太線)」で、「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成していたと考える。
(出所:米国FXCM)
週足チャートを見てのとおりに、ユーロ/米ドルは、サポート・ライン「紫の破線(太線)」を割り込み、「三角保ち合い(ウェッジ)」を下に抜けて、「売りシグナル」を発した、と考える。
■現状はヘッド&ショルダーの4番目の山を形成中か
続いて、別のラインなどを書き込んだ週足チャートをご覧いただきたい。
ユーロ/米ドルの中長期チャートの形状から、「ヘッド&ショルダー(※)」の可能性を考えていた。
(※編集部注:「ヘッド&ショルダー」はチャートのパターンの1つで、天井を示す典型的な形とされている。人の頭と両肩に見立てて「ヘッド&ショルダー」と呼び、仏像が3体並んでいるように見えるため「三尊」と呼ぶこともある)
(出所:米国FXCM)
念のために付記するが、今のところ、「ヘッド&ショルダー」は完成していない。
上のチャートでは、「ピンクの破線」で「山」を表示している。
2011年5月上旬(5月4日)の高値1.4940ドルが、右肩(3つ目の山の頂点)になるケースを想定して、「ヘッド&ショルダー」の「3つの山」を考えていた。
しかし、1.20ドル台からの上昇で、「3つの山」では「ヘッド&ショルダー」は完成しなかった、と考える。
ユーロ/米ドルは「3つの山」を作った後で、安値1.20ドル台から1.4000ドル近辺まで上昇したが、「ピンクの破線」で示したように、「4番目の山」を作っている可能性がある。
この「4番目の山」は、「団子天井(=ラウンド・トップ)」を作っているようにも見える。
「ヘッド&ショルダー」は、「3つの山」である必要はなく、「山」は、4個でも5個でも構わない。
ただし、この場合の「ヘッド&ショルダー」のネック・ライン(下限)は1.18ドル台で、現在の水準からまだ遠いのだが、頭の片隅に想定しておく必要性を感じている。
再掲載した下の週足チャートに、ネック・ライン(下限の1.18ドル台ミドル)を「赤の破線」で表示した。
(出所:米国FXCM)
現状水準からは、このネック・ライン「赤の破線」は、まだ離れている。
時間が経過することで、このネック・ライン「赤の破線」を割り込む可能性がある、と考えているが、現時点では、それを単純に(短絡的に)想定するのではなく、今後の値動きでは、まだまだ紆余曲折があるのが当然だ、と考えている。
■日足では典型的な700ポイントのボックス相場を形成した
続いて、日足チャートをご覧いただきたい。ユーロ/米ドルは、昨年(2013年)7月に安値1.27ドル台ミドルをつけている。
(出所:米国FXCM)
ユーロ/米ドルの上昇は、「緑の破線」で示したサポート・ラインに従っていた、と考える。
このサポート・ライン「緑の破線」を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。そして、ユーロ/米ドルは、「ピンクの破線」で表示したボックス相場を形成していた、と考える。ボックス相場「ピンクの破線」の上限は1.4000ドル、下限は1.3300ドルと考える。
(出所:米国FXCM)
ユーロ/米ドルは700ポイントでボックス相場を形成することが多いのだが、この時もその典型的なパターン(700ポイントのボックス相場)を作った、と考える。
ゴールデン・ウィーク明け(2014年5月8日)の値動きでは、新高値を更新したので、このボックス相場「ピンクの破線」の上限を上に抜けたように見えたのだが、高値をつけてから急落したので、まだボックス相場が持続している、と考えていた。
まずは、「ボックス相場『ピンクの破線』の上限を明確に上に抜けるのか?(上抜け=買いシグナル)」あるいは、「サポート・ライン『緑の破線』を割り込むのか?(下抜け=売りシグナル)」に注目すれば良い、と考えてた。
その答えは、サポート・ライン「緑の破線」を割り込んでの「売りシグナル」だった、と考える。
サポート・ライン「緑の破線」を割り込み…
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