ザイFX!編集部です。今週は金曜日の動きが全てでした。雇用統計で非農業生産部門の就業者数が市場の予想を上回る伸びで、米ドル/円は121円台半ばまで買い進まれました。実に7年4カ月ぶりの円安水準です。
じわじわ上がってきたのなら到達感もあるのでしょうが、何せ当日のお昼前までは120円に届くかどうかというところに居たのです。まさかこうもあっという間に121円を飛び越えてくるとは!
この大相場を5人の挑戦者たちはどう立ち回ったのかさっそく振り返っていきましょう。
■誰も米ドルの買いポジションを持っていなかった!?
結論から言うと、5人全員が何からのペアでドルを売り、全員がヤラレてしまいました。傍目に見れば「米ドルを買って持っておくだけで儲かったのに」と思うのですが、それをやった人は一人もいなかったことになります。
無理もありません。このバトルが始まった5週間前は「黒田バズーカⅡの威力で112円まで円安が進んだ!」と言って大騒ぎしていたのです。
それが、この短期間にこうも円安に振れれば「大台の120円台に到達すればさすがに一服するだろう」と思いたくなるのも当然ではないでしょうか。実際、そう言っているプロもたくさんいました。

たとえば、トップを独走する田畑昇人くんは、金曜夜には42万5000円超まで資産を増やしていました。そして、雇用統計の発表前と後の二段階で売りを仕掛けたところ、両方とも担がれてしまったようです。
田畑くんは午前1時頃まで粘りましたが、もう落ちてこないと諦めたのかスパッとロスカット。〆て2万8340円の損失で40万円の大台を割り込んで週末を迎えています(それでもスゴイですけどね)。
■ボビー、萌、こうちゃんママ★が米ドル/円の売りを持ち越し
米ドル/円の売りと言えば、ボビー・オロゴンさんでしょう。バトル開始時から一貫して「米ドルは高すぎる」と言い続け、とうとう資産を半減させてしまいました。
11月24日に強制ロスカットに遭ってからは「もう相場には逆らわない。1万通貨だけ売り持ちし、本格的な下落がくるまでは小さな値幅取りに徹する」と言っていたのに…。

やらかしてしまったのは2位の福田萌さんも同じです。先週からのトレードはすこぶる好調で、米ドル/円の買いを持って32万円台半ばまで増やしていました。萌さんの目標は1カ月1万円なので「あっという間にノルマ達成」と喜んでいたのもつかの間。
雇用統計を前に米ドル/円を3万通貨分売り建てて、4万8000円の含み損になっています。資産総額は再び元本を割り込んで、6日現在で28万1567円になっています。まだ2位はキープしていますが、この粘りが吉と出るか凶と出るか…。
こうちゃんママ★さんも米ドル/円の売りポジションを2万通貨分と、ポンド/円の売りを6000通貨分、持ち越して約5万円の含み損になっています。
累計運用通貨ペアを見ると、米ドル/円(27.5%)、ポンド/円(18%)、豪ドル/ドル(16.3%)、ユーロ/ドル(12.7%)、NZドル/円(8.1%)、その他(17.3%)で、どの通貨もまんべんなく手がけていることがわかります。
しかし、同じく累計パフォーマンスを見ると、米ドル/円-2万7920円、ポンド/円-5万7849円と、この2つが突出してマイナスです。今週はこの「最悪な通貨ペア」を含み損の状態で持ち越しているわけで、正直気が気でなりません。

前回王者のひろぴーさんは、12月に入ってから本業のお仕事がとても忙しいようで、今週はいつにも増してトレード回数が控えめでした。雇用統計の時間も会社の飲み会が入っているとのことで「休むも相場かな…」なんて言っていまいた。
が、履歴を見ると22時30分にユーロ/ドルの買いポジションを持って、約6分後に4865円のロスカットをしています。酔ってはいてもトレーダーとして、やらずにはおれなかったというところでしょうか(笑) ひろぴーさんはきっちりキャッシュポジションです。
米ドルが買われる流れは来週も続くでしょうか。あるいはいったん調整が入って、米ドルの売りポジションを持ち越しているボビーさん、萌さん、こうちゃんママ★さんが救われるでしょうか。目が離せませんん。
以上、ザイFX!編集部担当かえる記者がお送りしました。

株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本仮想通貨ビジネス協会(JCBA)