■【円安一服】キーマンの大胆発言で円安急進したが……
今週(12月8日~)はめぼしい経済指標、イベントがないですね。
12月は米雇用統計、日本のGDP改定値、12月14日(日)の総選挙、17日(水)のFOMC(米連邦公開市場委員会)と4つが大きなイベントでしたが、そのうちの2つが終了。イベント的にはエアポケットですが、注目したいのが米雇用統計の発表された先週、12月5日(金)の動きです。
米雇用統計が良かったせいもあり、1ドル=122円近くまで上昇しましたが、アベノミクスのキーマンの1人である本田内閣官房参与が円安を誘発するような発言(※)を連発したことも大きな要因。今週(12月8日~)は選挙を意識した政治家の円安牽制発言が出る可能性があるので、気をつけたいですね。
※本田内閣官房参与の発言
「130円や135円など、これ以上円安にならない」
「今の為替の水準は日本経済にとってプラス」
「政策は財政ファイナンスに近い状態だが、それが悪いことだとは思わない」

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
■【総選挙】米ドル/円は安易な押し目買いに要注意
米ドル/円は10月中旬から2カ月で16円の上昇。さすがに調整が入るのだろうと思いますが、気になるのは週末、12月14日(日)に控えた日本の総選挙。
「総選挙に向けて上がって投票日前後に下落」というのがコンセンサスでしたが、少し早めに調整が始まるのかなという印象です。ここまで短期間に急騰すると中長期ポジションの利益確定売りも目立つようになってきました。12月の4つのビッグイベントのうち2つが終わって僕もいったんスクウェア。
米ドル/円は先週末の急騰がバイイング・クライマックスだった可能性があります。今までのように「1円の押し目があれば目をつぶって買う」という簡単な相場ではなくなるのかもしれない。米ドル/円は下げたところは買いたいですが、できれば119円台まで引きつけたい。

(出所:米国FXCM)

投票日:12月14日(日)
ポイント:自民党の議席数。自民大勝でもセル・ザ・ファクトで調整か
(次ページではユーロとスイスフランの見通しについての話題が…)
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