■112.5円近辺の「窓埋め」はもう考えない方が良いと判断
最後に、4時間足チャートをご覧いただきたい。10月31日(金)の「日銀の追加緩和策」が発表された後の値動きは、強烈な上昇だった。
(出所:米国FXCM)
従来の高値、110円台前半を越えて発せられた「買いシグナル」に従い、この日(10月31日)のうちに112円台ミドル程度の高値をつけている。
週明け月曜日(11月3日)は、東京市場が休場だったのだが、海外市場では「窓(Gap)」を空けて、112円台後半程度で始まった。
今のところ、この「窓(Gap)」を埋めることなく、121円台後半(正確には、121.80-85円レベル)まで上昇している。
112.50円近辺の、この「窓(Gap)」だが、今回のケースでは、米ドル/円が上昇しているので、今回のこの「窓(Gap)」は、「買いシグナル」と考えることができる。
(出所:米国FXCM)
しかし、この急騰(110円台から121円台への急上昇)で、112.50円の「窓」は、遠く離れてしまったので、「窓埋め」を、もう考えない方が良い、と判断する(通常は、「窓埋め」をするケースが多いのだが、必ず、窓を埋めるとは限らない)。
■予想どおり、調整の下落が起こり115円台半ばへ
大局では、米ドル/円の上昇トレンドに、なんら変化はない、と考えるが、110円台から121円台への急上昇のスピードが速すぎるので、調整の下落が起こっても不思議ではない、と考えていた。
2014年10月31日(金)の「日銀の追加緩和策」が発表された後の米ドル/円はサポート・ライン「ピンクの破線」に従って上昇した、と考える。
その上昇過程では、「赤の破線」で示した小さなボックス相場を形成したのだが、このボックス相場「赤の破線」の上限を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。
この「買いシグナル」に従い、上昇して121円台の高値をつけたのだが、121円台からは下落に転じた。サポート・ライン「ピンクの破線」を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。この「売りシグナル」に従い、115円台ミドルの安値をつけた。
しかし俯瞰すると、米ドル/円は、「緑の破線」で示したボックス相場を形成中、と考える。
(出所:米国FXCM)
当面のところ、このボックス相場「緑の破線」が維持されるのではないか、と考えている。
■直近は売りシグナル点灯だが、大局は円安・米ドル高
115円台ミドルの安値をつけてからの相場は、短期のレジスタンス・ライン「青の破線」を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。
そして、直近の米ドル/円は、「紫の破線」で示したボックス相場を形成していた、と考える。
このボックス相場「紫の破線」の上限は121.00円近辺、下限は、118.00円ないし117.50円近辺、と考える。
(出所:米国FXCM)
このボックス相場「紫の破線」の下限が、はっきりしないので、微妙な値動きだったのだが、下限を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。
117円台ミドルの安値を更新したので、「売りシグナル」を発した、と考えることもできる。
この「売りシグナル」のターゲットは、ボックス相場「緑の破線」の下限である115円台ミドルと考える。
そして、当面のサポートは、ボックス相場「緑の破線」の下限である115円台ミドルと考える。
しかしながら、大局では、「米ドル高・円安トレンド」が維持される、と考えている。
(2015年01月14日 東京時間13:15記述)
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