■日足では典型的な700ポイントのボックス相場を形成
続いて、日足チャートをご覧いただきたい。ユーロ/米ドルは、「ピンクの破線」で表示したボックス相場を形成していた、と考える。
(出所:米国FXCM)
ボックス相場「ピンクの破線」の上限は1.4000ドル、下限は1.3300ドルと考える。
ユーロ/米ドルは700ポイントでボックス相場を形成することが多いのだが、この時もその典型的なパターン(700ポイントのボックス相場)を作った、と考える。
昨年のゴールデン・ウィーク明け(2014年5月8日)の値動きでは、新高値を更新したので、このボックス相場「ピンクの破線」の上限を上に抜けたように見えたのだが、高値をつけてから急落したので、まだボックス相場が持続している、と考えていた。既述のように、このボックス相場の上限は、1.4000 ドル近辺と考える。
そして、このボックス相場「赤の破線」の下限1.3500ドルを下にブレイクし、さらなる「売りシグナル」を発した、と考える。
この小さなボックス相場「赤の破線」をブレイクした方向についていくのがセオリーと考えた。
この時点での当面のターゲットは、ボックス相場「赤の破線」の下限1.3500ドルからボックス相場の値幅分(200ポイント)下の1.3300ドル近辺と考えた。
このターゲット1.3300ドル近辺は、ボックス相場「ピンクの破線」の下限と一致する。
日足チャートを見てのとおりに、1.3300ドルのターゲットを達成した、と考える。
(出所:米国FXCM)
そして、ボックス相場「ピンクの破線」の下限である1.3300ドルを割り込んだので、「売りシグナル」を発した、と考える。
この「売りシグナル」を発して、すぐに「窓(Gap)」を空けて急落している(この「窓」も「売りシグナル」だ)。
■ボックス相場の下限を割り込みターゲットを完全達成
1.3300ドルを割り込んで発せられた「売りシグナル」のターゲットは、ボックス相場のセオリーに従うと、ボックス相場「ピンクの破線」の下限(=1.3300ドル)から、ボックス相場「ピンクの破線」の値幅分(=700ポイント)下落したところ、となる。
つまり、ターゲットは1.2600ドル近辺になる。
みんなが注目する1.3000ドルを割り込み、さらに「売りシグナル」を発した、と考える。
そして、日足チャートを見てのとおりに、1.27ドル台ミドル(1.2750ドル)を割り込み、従来の安値を更新したことで、さらなる「売りシグナル」を発した、と考える。
(出所:米国FXCM)
1.2700ドルを割り込み、1.26ドル台に到達した時点でボックス相場「ピンクの破線」を割り込んだ際のターゲット(1.2600ドル近辺)は、ほぼ達成した、と考えている。
その後、実際に1.2600ドルを割り込んだので、コンプリート(完全達成)だ。
換言すれば、1.4000ドル近辺から1.26ドル台にまで、大きく急落したので、その時点以降、いつ何時に修正局面(リバウンド上昇局面)を迎えても不思議ではない状況になっていた、ということだ。
ユーロ/米ドルは、1.27ドル台ミドル(1.2750ドル)を割り込んで発せられた「売りシグナル」に従い、急落して1.2500ドル割れ(1.24ドル台後半)をつけている。
そして、1.2500ドル近辺から1.2900ドル近辺のゾーンで、急落、急騰を繰り返した、と考える。
つまり、「紫の破線」で示した約400ポイントのボックス相場を形成した、と考える。
(出所:米国FXCM)
この時点で、もちろん、400ポイントの上下動は小さい値動きだとは思わないが、この400ポイントの上下動が、底打ちを示すものではない、と考えた。
言い換えれば、この400ポイントの上下動は、「目先の修正局面(調整の反発局面)に入ったことを示しているだけ」と考えた。
つまり、修正局面を終えれば、改めて、大きく下落する可能性がある、と考えたわけだ。
そして、事前に想定していたとおりに、ボックス相場「紫の破線」を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。
日足チャートに、レジスタンス・ライン「青の破線」を表示…
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